第71話 変な会話
オレは風呂から上がり、身体を拭いて寝間着に着替える。オレはリビングに向かうが。皆酔ってないかを心配しながら、リビングに向かう。ドアを開けてリビングに入ると、エディスさんはもう寝ていた。
「何でエディスさんは寝てるんですか?」
「酒を飲みたいって言っていたから、酒を飲ませたら。酔って寝た。酒が弱いとは思ってなかったがな」
普通未成年者に飲ませるか? ここでは成人だけど。
「とりあえずエディスを客間に連れて行け。ラザは2階にあるもう1つの部屋を使え。その部屋は使ってない部屋だ」
「もう1つの部屋を使うのは良いんですが、どっちが使ってない部屋か判りませんよ」
「わたしの部屋のドアに、看板がかけてある。その看板がかけてあるのが、わたしの部屋だ。間違えて入るなよ」
「入りませんよ。逆に先生が間違って入って来ないか、心配ですよ」
「そん時は諦めろ。わたしは風呂に入ってくる」
「片付けは私がやっておきますね」
「あぁオレがやりますよ。2人はエディスさんを客間まで、連れて行ってください」
「分かりました」
エメリー様とサラサ様は、エディスさんを運んで客間に行く。
「ついでにジョッキも洗っといてくれ。洗い終わったら、食器棚に入れといてもいい」
「分かりました。・・・風呂に入ってる途中で死なないでください」
「? 死ぬ訳ねぇだろ」
「酔ってる状態で風呂に入ると、死ぬ可能性があるんですよ」
「なら平気だな。私は酔ってないからな」
「確かに酔ってませんけど。とにかくに気を付けてくださいよ」
「ハイハイ」
イゼベル先生は風呂に入りに行く。オレは皿とジョッキを持って、台所に行って洗う。洗い終わったら、風魔法で温風で乾かして食器棚に入れる。オレは移動してリビングから出る。
「ラザさん。少しいいでしょうか?」
2階に行こうとしたら、エメリー様に話しかけられる。
「何でしょうか?」
「実は客間にあるベッドが、2つしかなかったんです」
「2つしかない? ならエメリー様とサラサ様で、2人一緒に寝ればいいのでは?」
「さ、流石にサラサと一緒に寝るのはちょっと・・・」
「・・・ロザリー様は良くて、サラサ様は駄目なんですか? 血は繋がって無いですが、可愛い妹と思えば。一緒に寝れると思いますが」
「か、可愛い妹と思えば・・・」
「――――――あの。か、可愛いと言われると。ちょっとこっちは・・・」
「あぁいたんですか? 別に本当のことを言っただけですよ。流石に妹としては見ませんが」
「ラザさん。サラサが顔を両手で隠してますよ。耳も真っ赤です」
「言い過ぎましたね。ではオレはこれで」
オレは2階に上がって、看板がかけてない方の部屋を探す。見つけたらドアに看板がかけてない事を確認して、ドアを開けて中に入る。
見事に何も無い。物置部屋になってるよりかはマシか。それにしても。凄恥ずかしい事を言ったな!? しかも本人に聞こえていたぞ! いくらエメリー様を納得させるためとは言え、本人がいると所で『可愛い』って言うのはちょっとマズかったな・・・。早く寝て忘れよ。
オレは空間から寝袋を出して、床に置く。寝袋に入って今日は寝る。
次の日。目が覚めて上半身を起こす。寝袋から出て、少しボーっとする。ボーっとするのを止めて、寝袋を空間の中にしまう。部屋から出てリビングの方に行く。ドアを開けて中に入ると、イゼベル先生がいた。だが、オレはすぐにリビングから出る。
マジで下着姿だったぁぁぁぁぁぁ!? 何考えてるんだよ。よく男性がいる時でも、下着姿でいられるな! どうしよ。このままリビングに入る訳には、いかないよな。ここはエメリー様たちが来るのを待つか。
オレはエメリー様たちが来るのを待つ。待っていると、エメリー様たちが来る。
「ラザ先輩、どうしたのですか? 中に入らないのですか?」
「お先にどうぞ。きっとオレと同じ反応しますよ」
サラサ様は疑問に思いながら中に入る。そのままエメリー様も入るが、エディスさんだけ残った。
「どうしたんですか? リビングに入らないんですか?」
「その前にね、ラザに聞きたいことがあるの。昨日アタシ何かマズイことでも言っちゃったかな?」
「はい? 何か言ったんですか? オレは風呂から上がって、リビングに行きましたけど。もうすでにエディスさんは酔って寝てましたよ」
「本当に? 本当にラザが来る前に寝てた?」
「寝てましたよ。一体オレが風呂に入ってる間に、何かとんでもない事を言ったんですか?」
「えっ。な、なにを言ったんだろうねぇ~・・・。とにかく、何も無かったからいいや!」
そう言って、エディスさんはリビングに入って行く。今度はサラサ様がこっちに来る。
「ラザ先輩入ってください。出来るだけ台所は見ないでください」
オレは出来るだけ台所を見ないで、リビングに入る。台所から遠い所に移動して、少し待つ。待った後はテーブルの所に移動して、朝ご飯を食べる。食べていると、イゼベル先生が戻ってきて、椅子に座って朝ご飯を食べる。
「わたしの家なのに、何で説教されねぇといけねぇんだよ・・・」
「先生が下着姿でいるのが悪いんです。ラザさんがいるんですよ。ちゃんと服は着てください」
「別にラザは平気だろ。逆に見たくねぇのか? ラザの顔が赤くなってる所を」
イゼベル先生がそう言うと、3人はオレを見る。
「朝から変な会話をしないでくださいよ!」
「――――――! そ、そうですよ。普通の会話をしてください!」
朝からよく分からない会話を、何とか止めてさせて普通の会話に戻す。