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第67話 休みは暇か?

 大体1時間くらい森を見ながら移動していたが、特にこれと言って異変は無かった。


「森の一部しか見てないですが、特に異変は無いですね。魔物に関しては、このホーンラビットの角が2本ある。くらいしかないですね」

「あ、サラサ様。その角が2本あるホーンラビットは、普通種ですよ」

「そうなのですか? どう見ても変異種だと思うのですが」


「普通種ですよ。あまり見かけませんが、普通種です。名前はツインホーンラビットです。ホーンラビットとは違って、群れで行動してるので、一度危険を察知したらすぐに逃げます。今回はこっちが早く見つけられたので、ツインホーンラビットを仕留ことが出来ました」

「このツインホーンラビットは、普通種なのですね・・・。でもここまでいるとは思いませんでした」


 サラサ様の言う通り、ツインホーンラビットが多い。


「―――ツインホーンラビットの群れは、この数が普通だ。周りを見てきたが、一部の場所だけ草が食われて無くなっていた。多分、ツインホーンラビットの仕業だろうな」

「それってごっそりと、草が無くなっていたんですか?」

「そうだ。一部しか見てないが、他の所も同じ事なっているかもな」


「この程度食物連鎖が崩れることは無いですが、ちょっと不安になりますね」

「大丈夫だろ。これくらいで崩れるなら、今頃冒険者何て言うものは消えてるぞ」

「まぁそうなんですけど。ところでこの解体をした肉は、一気に売るって言わないですよね? 流石にこんなにあると、相場崩れが起きそうですが」


「一気に売る訳ねぇだろ。少しづつ売るか、食べるだけだな。これだけあれば、酒のつまみが出来そうだな」

「ツインホーンラビットの肉でつまみですか? 一体何を作るんですか?」

「・・・・・・何を作ればいいんだ?」


「オレに聞かないでくださいよ。とりあえず分配しますか。丁度33匹なので、1人11匹ですね」


 オレは空間から解体をしたツインホーンラビットを出して、イゼベル先生とサラサ様に11匹づつ渡す。イゼベル先生とサラサ様は、ツインホーンラビットの肉を空間の中に入れる。空間に入れ終わったら、学園に戻る。


「・・・2人は次の休みは暇か?」

「暇ですが」

「同じく」


「ならわたしの家に来い」

「え? 何でですか?」

「何となくだ。たまには生徒たちと親睦を深めるも、良いと思っただけだ」


「今更それをやるのですか?」

「あぁ今更だ」


 もしかして、離れ離れ(はなればなれ)になるから。今のうちに思い出もつくるのか? 意外だな。


「何ならエメリーとエディスも、連れて来てもいいぞ」

「エメリー様とエディスさんもですか? あの2人が来るとは思いませんけど」

「2人は何が何でも行くと思いますよ。自分が保証します」


 どっからそんな自信が出てくるんだ? ってかエディスさんとあったのか?


「なら決まりだな。次の休みの最初の日に来てもらおうか」

「先生の家の場所なんて、知りませんけど」

「なら校門前に集合だな。泊まりになるから寮の受付で紙に、決められた門限内に帰れない、っと書いて。帰って来る時間を書いて。受付に提出しろ」


「え、泊りがけになるんですか?」

「あたり前だろ。深夜に帰らせるわけにはいかねぇだろ」

「そうですけど。オレは男性ですよ。その男性がイゼベル先生の家に泊まるんですよ。気持ち悪くないんですか?」


「別に気持ち悪くねぇだろ。それともお前は、ナニかするのか?」

「何もしませよ! 仮にしたら殺されるんじゃないですか!」

「そこまではしねぇよ。悪くてボコボコになるだけだ」


「それはそれで嫌ですね・・・。オレだけ来ないのは駄目ですよね?」

「あたり前だろ。来なかったら、それこそ殺されるかもな」

「来なかっただけで殺されるんですね・・・。行きますよ。今度の休みに行きますよ。集まる時間って何時ですか?」


「昼の3時くらいで良いだろ。集まった後は買い物だ」

「それってお酒のつまみでも、買いに行くんですか?」

「それもあるが、調味料とかも買う必要がある」


「調味料も買うのですか。もしかして、自分たちに料理をやらせようとしてませんか?」

「察しがいいじゃねぇか。つまみ用に作ってもらうからな」

「な、何て教師だ・・・。普通はイゼベル先生が作ると思うんですか」


「他者に料理を振舞えるほどの腕はねぇよ」

「・・・イゼベル先生は今までどんなご飯を、食べていたんですか?」

「普通に自炊してたが。常にどっかの店で食べる訳にはいかないだろ。(かね)が無くなる」


「自炊はやるのですね。ちょっと食べてみたいですね」

「駄目だ。わたしが作って飯を提供するより、店で食べた方がうめぇ」

「そうですか」


 時間をかけて学園に戻る。今日の授業は終わり、練習着から制服に着替えて図書室に行く。図書室に着いたら中に入り、今日は図書委員の仕事をする。


「あ、ラザが来た」

「エディスさんですか。何の用で?」

「いたから来ただけだよ」


「いたから来るんですね・・・。ところでエメリー様は?」

「エメリーならもう少しで来るよ。何で?」

「実は次の休みの日に、イゼベル先生が「家に来ないか」って言っていたんですよ」


「楽しそうじゃん。勿論アタシも行くよ」

「まだ誘って無いのに、もう決定ですか。手間が省けていいんですが。休みの最初で昼の3時に校門前に集合です。泊りがけになりますけど、いいんですか?」

「平気だよ。次の休みの最初はってことは、2日後だね。エメリーにはアタシが言っておこうか?」


「こっちにエメリー様が来なかったら、エディスさんが言っておいてください。こっちに来たら、オレが言っておきます」

「分かった。じゃね」


 エディスさんは本を探しに行く。オレは図書委員の仕事をする

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