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第65話 オレより

 2日後。第5アリーナで、エリオットとバルナさんとカウルさん。そしてレジさんを含めて、4対1での模擬戦をしている。最初にカウルさんとレジさんを、魔法で行動不可能にして。残ったエリオットとバルナさんの相手をする。


「おいおいおい! ラザは何でこんなに強んだよ!?」

「そう言われても、分からねぇよ!」


 エリオットとバルナさんの攻撃を防いだり、避けたりする。いつでも反撃は出来るが、オレはまだ反撃をしない。


「エリオット! フランはどうした!? フランを呼んでラザにぶつけろよ!」

「それは駄目だ。フランに頼りっきりになると、いざって時に何も出来ないだろ!」


そのフランさんは、オレの使い魔ペールと遊んでいるぞ。


「真面目か!? こんな所でフランを呼ばないと、おれら負けるだろ!」

「そうだけど、ってバルナ!」

「どわぁぁぁぁぁぁぁ!?」


 木剣でバルナを吹き飛ばす。エリオットがバルナさんに、気にしている最中に木剣で叩きのめす。


「―――はい、お終いっと」

「つ、強すぎる・・・。なぁラザ、何でそこまで強いんだ? イゼベル先生に教わっただけじゃ、ここまで強くはなれないだろ」

「あぁそれは休みの日に、イゼベル先生の監視のもとで、魔物を殺してますからね。お陰で強くなってきましたよ」


「―――だから俺とお前の実力の差があるのか! よし、俺も休みの日は魔物を狩るぞ!」


 カウルさんとレジさんがこっちに来る。遅れてバルナさんも来る。


「あ、本気でやるなら。科目の先生と複数人の生徒で、やった方がいいですよ。先生の監視は必須になりますし、1人で狩る時は色々大変ですよ」

「何か1人でやった事がある発言だな。ラザは1人でやったのか?」

「やりましたよ。っと言っても使い魔も一緒なので、1人ではないですが」


「そうか・・・。なら3人で行くか」


 レジさんはバルナさんとカウルさんを見る。


「え、おれたちも行くのか?」

「あたり前だろ。このままラザに負けっぱなしでいいのか?」

「よくは無いですけど。ボクは今週の休みは、勉強に充てたいんですよ」


「おれはちょっと買い物に行きたいしな~」

「ぐぬぬぬ・・・。なら仕方がない。違う日に回すか。それはそれとして、今からイゼベル先生に教わりに行くか」

「お前はよく動けるな・・・。俺はもうちょっと休むわ」


「あっそう。なら行ってくる」


 レジさんはイゼベル先生の方に行く。


「またボコボコにされるでしょうね。何でそこまでして、オレに勝とうしてるんでしょうか?」

「あぁ~何か前に言ってたけど。勝ちたい人がいるんだと。ただ1人じゃ強くなれるか不安があるから、誰かしらライバルが欲しかっただとか」

「それでオレがそのライバルにふさわしかったと」


 って事はそんな小さい頃から、勝ちたい人がいたのか。一体誰だろうか。


「ま、その人に勝つには。先ずラザに勝たないといけないな」

「現状。オレに勝てる人って、イゼベル先生しかいないような気がしますよ。学園内での話ですが」

「探せばいると思いますがね。ところで卒業試験の対策はもう始めてますか?」


「あぁアレな。模擬戦も大変だが、筆記試験も大変だよな・・・」

「俺は大丈夫だな。フランに色々教えてもらってるからな!」

「コイツ羨ましい・・・」


「噂では結婚するだとか。羨ましい・・・」

「ちょ! 2人はあの噂を信じるのかよ!? デマだからな!」

「オレはその噂を初めて聞きましたよ。で、本当に結婚するんですか?」


「しないって! ラザも本気にするなよな・・・」


 本気にするなって言われても、ゲームではお前らは結婚するんだぞ。確かエリオットは人間界から離れて、精霊界で仲良く暮らすんだよな・・・。その時エリオットは人間を止めていたような・・・。


「エリオットの羨ましい噂は放っておいて。模擬戦はヤバいよな。相手はイゼベル先生だぜ」

「確かに大変ですね。でも先生に攻撃を当てろっとは言ってませんよ」

「言ってないけど。あの化物だぜ。正直おれ1分も持つか自信が無いぞ」


「オレも自信が無いですね。30秒持てばいいんですが・・・」

「ラザは普通に持つだろ。嫌味か?」

「嫌味じゃないですよ。多分イゼベル先生は、1人1人に手加減をすると思いますよ。オレの時はかなり本気で来ると思いますよ」


「ラザ君はかなり鍛えてますからね。イゼベル先生も本気で来るでしょうね。多分、1年生の合宿の時よりも」

「なぁそれって、ラザは生きているのか? 下手したら死んでそうだが」

「そんな事言わないでくださいよ! オレが一番気にしてるんですから!」


「あ、悪い・・・」

「ところでレジはどうしたんだ? イゼベル先生の所に行ったが、特に戦ってるって様子じゃないぞ」

「――――――うわああああああああああ!?!?」


 叫び声がした方を見る。上からレジさんが落ちてくる。オレとエリオットはすぐに避けるが、バルナさんとカウルさんは間に合わず、そのままレジさんの下敷きになる。


「うわぁー・・・。大丈夫ですか?」

「だ、大丈夫・・・じゃ・・・ねぇ・・・」

「レジ君・・・。早く・・・どいて・・・くださ・・・い・・・」


「あ、レジのやつ完全に気絶してるな。俺がどかすから待ってろ」


 エリオットはレジさんをどかす。バルナさんとカウルさんは立ち上がる。


「イテテテ・・・。何でレジが落ちてきたんだ・・・?」

「多分イゼベル先生に、斜め上に吹き飛ばされたんでしょうね」

「それなら納得ですね。ボクたちは戦えるのでしょうか?」


「戦えますよ。オレより楽なので」

「な、何か説得力があるな・・・」


 残っている時間で、レジさんを除いて模擬戦を始める。

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