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第64話 一緒のクラスだね

 春休みが終わって、始業式。去年と同じで特に事件とかは起きなかった。始業式が終わった後は教室に移動する。移動したら自分が座る席に行って、名前を確認したら椅子に座る。


「今年は一緒のクラスだね!」

「そうですね。去年はラザさんはいませんでしたが、今年は一緒のクラスになりましたね」

「まさか一緒になるとは思いませんでしたよ。しかも席が隣とオレの前にいますね」


 オレの右側にはエディスさんがいて、オレの前の席にはエメリー様がいる。


 最後の学園生活でエメリー様とエディスさんと、一緒のクラスになるとはな・・・。でもこの2人だけじゃないんだよな。1年生の時一緒のクラスだった、エリオットとその友達が同じクラスだ。2年生ではレジさんも同じクラスだ。レジさんはもうエリオットたちと話している。まぁ同じ騎士科だったから、仲がいいんだろうな。


「担任もイゼベル先生だったよね~。何か1年生に戻った気分だよ~」

「オレは3年連続イゼベル先生ですか・・・。多分また驚くでしょうね」

「去年は驚いていたんですか?」


「驚いていましたよ。多分先生方は新しいクラスになるまで、クラスメイトの事は知らないと思いますよ」

「じゃあまた驚かれるかもね。っと言うより、アタシたちにも驚かれそうだね」

「そうかもしれませんね」


 確かに驚くかもな。それにしても今までオレが関わった人たちが、何故集まっているんだ? 何かこう言うのって、何かしら大きな問題が発生しそうなんだけど・・・。もしかして本当に大きな問題が発生するのか?


「おーいオメェーら、サッサと席に着け。席に着かねぇ奴はババァの鉄拳が飛ぶぞー」


 イゼベル先生が教室に入って来る。やっぱり言ったなっと思い、イゼベル先生の話を聞いて出席を取っていく。イゼベル先生は名前を呼んでいくが、途中で呼ぶのを止める。


「おいおい、何か聞いた事ある名前が複数人いるじゃねぇか。しかも1人に関しては3年連続じゃねぇか。一体どうなってるんだよ・・・」

「イゼベル先生がちょっと困惑してるよ」

「そりゃあまぁ、3年連続で同じクラスだから。困惑はするでしょうね」


「こう言うのって、『運を使い果たした』っと言うのでしょうか?」

「エメリー様。一体何処でその言葉を憶えたんですか?」

「アタシが教えたけど」


「何てことを教えてるんですか・・・。変な子に育ったらどうするんですか? ロザリー様に殺されますよ」

「っう、それ嫌だ・・・」

「何で2人でそんな話をしてるんですか!? 2人は私の兄妹ですか!?」


「別に兄妹じゃないですよ」

「そうだよ。そろそろ再開しないのかな?」

「――――――すまない、再開をする。エメリー」


「はい」


 出席を取るのを再開して、全員の出席確認が終わる。


「奇跡的な事になっていたが、切り替えていくぞ。進級おめでとう。だがこれが終わりではない、寧ろここからが本番だ。今年からオメェーらは受験生だ。騎士になったり商人になったりと色々あるだろうが、オメェーらなら試験を乗り越えられるだろう。無論、わたしも協力するし他の教師も協力してくれる。今日はここまでだ。寮に戻ったら部屋移動があるから、鍵を交換しろ。では解散!」


 イゼベル先生は教室から出ていく。


「今年は受験生か~。何かどっかでストレスが溜まりそう~」

「そうですね・・・。姉さんたちは言ってましたね、11月と12月から雰囲気が重くなると」

「ラザは大丈夫かな? ラザは冒険者になるから、面倒な試験は無いと思うけど。他の人たちよりかなり楽だよね」


「イゼベル先生から聞いた話では、軽い筆記試験と模擬戦だけなので。楽と言えば楽ですね」

「ラザに八つ当たりとかしてこないといいけど・・・」

「多分してくると思いますよ。その時はどんな仕返しをするか、ちょっと楽しみですよ」


「ラザさんが悪い顔をしてます・・・」

「ラザに喧嘩を売ったら、倍返しどころじゃ済まない気がするよ・・・」

「そこまで酷くやるつもりはありませんよ。じゃあオレは男子寮に行って部屋移動しますね」


「じゃあ途中まで一緒に行こうか」

「やっぱり付いて来るんですね。別にいいですけど」


 オレたちは椅子から立ち上がり、教室から出る。


「まだ先の話だけどさぁ、卒業試験って難しいのかな?」

「難しいと思いますよ。姉さんが言ってましたけど、複合魔法を使うのが合格条件でしたよ」

「複合魔法か~。それって火魔法と風魔法を使って、『ファイアトルネード』みたいな事をしないといけないのかな?」


「はい。ただイゼベル先生の事なので、もう1つ条件を出すと思います。ラザさんは去年の試験内容は何が出たんですか?」

「あぁ確か。中級魔法を使って的の破壊と、空間収納魔法を使えるようにすること。なお空間収納魔法が使える人は、両手から別々の魔法を使って的を破壊する。ってなってましたね」

「うわぁ・・・。絶対に両手から別々の魔法を使って、的を破壊しないといけないじゃん。アタシらのクラスだけ、卒業試験が難しくない?」


「難しいでしょうね。でもイゼベル先生はちゃんと教えてくれますよ。問題はオレですよ。絶対にオレだけ難しい内容になりますよ・・・」

「頑張ってくださいね!」

「エメリー様は他人事のように言いますね・・・」


 寮に近づいてくると、エメリー様とエディスさんは女子寮に行く。オレは男子寮に行って列に並ぶ。

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