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第47話 実技試験

 次の日。国王陛下たちは帰って行った。そこから時間が経ち冬休みは終わり、更に時間が経って2月16日。今日も普通に授業を受けると思っていたが、まさかの進級試験の実技をやる事になった。


「つーわけで、第1アリーナで実技試験をやるぞ。掲示板にどれが中級魔法かを、記載した紙を貼っといてやる。それを見て少し練習をしろ。質問は?」

「はい! 何で今日いきなり実技試験を、やる事になったんですか?」

「本来はもう少し先だが、他のクラス他の学年の事を考えて。わたしたちのクラスは早めにやる事になった。まだあるか?」


 他の質問する事は無く。その後各自別れて魔法の練習をやる。オレは掲示板の方に行って、中級魔法を見る。


 トルネード系はやっぱり中級魔法になるんだな。後はピラー系にトラップ系か。オレは水魔法が得意から、水魔法を使って中級魔法を使うのか。


「―――ねぇラザ。魔法を使う時は詠唱するの? それとも無詠唱?」


 オレは少し驚きながら後ろを振り向く。


「いきなり声をかけないでくださいよ。・・・で、詠唱するかしないかでしたね。オレは無詠唱でやりますよ」

「無詠唱でやるんだ。まぁそうだよね。そっちの方が簡単だしね。練習しよっか」


 オレとエディスさんは移動して、エメリー様の所に行く。エメリー様は常に練習を始めていた。


 エメリー様の得意な魔法は光魔法か。ゲーム通りだな。最後のストーリーイベントではあの光魔法で無双してたな・・・。何だよ魔法でビームを撃つとか・・・。何でビームを出すようにしたんですか開発者さん・・・。そもそも第1王女と第2王女が戦いに出るのも、何か可笑しい気がしたけど。まぁいいか。


「あ、2人も来てたんですか。中級魔法はどんなのありましたか?」


 エディスさんはエメリー様に中級魔法を教える。


「・・・そうですか」

「何かガッカリしてるけど、どんな魔法を使おうとしたの?」

「えっと、こう手の平からビームを出そうとしてたのですが。これは上級になるのでしょうか?」


 ビーム。今ビームって言った? まさか1年の時から、ビームを撃てるようになっていたのか? マジかよ。


「2人は何の中級魔法で試験に使うんですか?」

「アタシはピラーかな。これが一番楽だからね。ラザは?」

「・・・かっこよくトルネードですかね」


「おぉ~! 確かにかっこいいね。ラザがかっこいい魔法を想像出来ないけど」

「酷くないですか? オレだってトルネードくらいは使いますよ。ただ魔力消費が激しいから、使ってないだけですよ」

「確かトルネード系は独立させることも出来ますが、継続的に魔力を注けばずっと維持できる魔法でしたね」


「オレの場合は長く使う事が多いので、ずっと魔力を注いで使わないといけないので、すぐに魔力切れを起こします。お陰で何回倒れたか・・・」

「そんなに使っていたの。何で?」

「魔物を狩るためですよ。トルネードを使うと楽に狩れるんですよ」


「でもそれって魔物が無残な姿になると思うけど。それはいいの?」

「何も売れないゴブリン相手にやっているので、特に気にしてはいないですよ」

「わぁー、何か無残な姿になっていくゴブリンが可愛く見えるよ。・・・そうでもないね」


「2人が怖い話をしているのは、私だけでしょうか?」

「気のせい気のせい。アタシたちも練習しよっか」


 エディスさんにそう言われ、オレたちは練習をする。練習中に魔力切れを起こさないように、調整をして本番では練習以上に魔力を使うようにする。練習の時間が終わり、実技試験が始まる。


「最初に受けてぇ奴は誰だ?」


 それを聞いて誰も返事をしなかった。


「特にいねぇなら、わたしが勝手に決めるぞ。先ずはエディスからだ」

「アタシから!? そこはラザじゃなくて!?」

「最初にラザにしたらつまらねぇだろ。分かったらサッサと前に出ろ」


 そんな理由で順番を決めるなよ・・・。そうなるとオレは最後か?


  エディスさんは前に出て魔法を使う。出された魔法は土魔法で連続で柱を出す、アースピラーを出した。これを見たイゼベル先生はすぐに合格と言う。中級魔法を使えばすぐに合格のようだな。


「中級魔法を使って的を破壊する」にすればよかったな・・・」


 これは先生のミスですね。


 その後他の生徒たちが呼ばれ、中級魔法を使っていく。少ししたらオレが呼ばれる。


「最後に呼ばれると思いましたが、中盤で呼ばれましたね」

「最後はエメリーでいいだろ。ほらやれ」


 オレは水魔法を使って、アクアトルネードを発動する。アクアトルネードを少し維持をしてると、イゼベル先生から消すように言われる。


「文句無しの合格だな。もう下がっていいぞ」


 オレは下がると、エメリー様とエディスさんがこっちに来る。


「本当にトルネード系を使ったね・・・。実は嘘を付いてたと思ったよ」

「酷くないですか?」

「そうかな? それにしても中盤の所でラザが呼ばれたね。てっきり最後に呼ばれると思ったけど」


「オレもそう思いましたよ。あ、最後はエメリー様ですよ」

「私が最後ですか・・・。緊張してきました・・・」

「大丈夫大丈夫。エメリーならすぐに合格できるよ」


「・・・そうですよね! 私頑張ります!」

「次エメリー。前に出ろ」


 エメリー様が呼ばれて前に出る。エメリー様は光魔法を使って、何かビームを出している。それを見たイゼベル先生は頭を抱える。


「―――あぁ~エメリー、お前の実技の合否は一旦保留にするぞ。見た事ねぇ魔法を使われると、こっちの判断に困る」

「あ、はい・・・」

「つーわけで実技試験を終了する。筆記試験は近いうちにやるから、今のうちに勉強しておけ。今から教室に戻って授業をするぞ」


 教室に戻って授業をする。数日後。筆記試験を行われた。合否は春休み入る前に発表される。

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