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第30話 二者面談

 オレは5週走り終えて、歩きながら息を整える。その途中倒れている生徒を見つけて、抱えて宿まで運んで行く。終わればまた歩きながら変わった木の方に行っては、倒れている生徒を抱えて宿まで運ぶを繰り返す。時間が経つと冒険科の生徒たちが全員走り終える。その後はイゼベル先生の指示で、夜戦を想定した模擬戦が行われる。


 そして合宿2日目の朝。オレたちはヘトヘトになりながら、風呂に入り風呂から上がったら部屋に戻って寝る。


「――――――ん・・・、ん?」


 オレは目が覚めて起き上る。周りを見ると、まだ先輩たちは寝ていた。少し身体を動かして、ベッドから下りる。


 時計が無いから時間が分からないな・・・。先輩たちがまだ寝てるから平気なのか、それともとっくに時間が過ぎているのか。集合場所の食堂に行けば分かるか。


 オレは空間から練習着を出す。その練習着に浄化魔法をかけて綺麗にして、練習着に着替えたら部屋から出る。


「あ、ここにいたのかペール」

「クゥ、クゥゥ!」


 オレはペールに浄化魔法を使ってから、ペールを抱きかかえる。


「お前木に登って枝の方で寝ていたら、いつのまにか昼になっていたってやつだろ」

「クゥ・・・。クゥクゥ、クククゥ?」

「何言ってるか分からないが、とりあえず昼ご飯を食べに行くよ」


 オレとペールはそのまま食堂の方に行く。食堂について中に入ると、少し遠くでイゼベル先生が座っていた。後は食事を作っている人以外人がいない。オレはカウンターの方に行って、少し量が多い昼飯を注文する。少し時間が経つと、注文したものがカウンターに置かれる。ペールはオレの首後ろに移動して、オレはトレーを持って席に移動するが。イゼベル先生が「こっちに来い」と手招きをする。オレはイゼベル先生の前の席に座る。


「おはようございます、イゼベル先生」

「あぁおはよう。わたしはてっきりお前は最後に来ると思ったが、一番最初に来たな」

「目が覚めたんですよ。先生も早いと思いますが、ちゃんと寝てたんですか?」


「ハッ、ガキに心配されるほど、()()()は健康管理を怠ってねぇよ」


 イゼベル先生。それはご高齢方に聞かれたら、嫌味に聞こえますよ・・・。


「ところでお前は、学園生活で困ってることはないか?」

「いきなり何ですか? ここで二者面談でもするんですか?」

「まぁそうだな。で、どうなんだ?」


「そうですね・・・。強いて言うのであれば、エメリー様とロザリー様とクリス様でしょうか?」

「特にねぇようだな」

「・・・さっき言いましたよね? さっき言いましたよね!?」


「あの3人で困ることはねぇだろ。逆に役得じゃねぇのか?」

「あの3人の立場を考えてくださいよ。普通は一緒にいてはいけない人たちですよ。周りから『死ね』って言う目線が刺さるんですよ・・・」


「あぁ確かにそうだな。わたしもたまにオメェーらを見るが、周りの人は殺意の目でお前とエディスを見てるな」

「あれに耐えるのはシンドイですよ・・・。正直替わってほしいですよ」

「まぁ無理な話だよな。あの4人が先ず認めねぇ。お前が卒業するまで諦めろ」


「あぁ・・・そうですか・・・」

「それ以外の事で困ってることはないのか?」

「無いですね。あったとしても、もう()()()()()ですよ」


「それを今ここで言えないのか?」

「あぁ~言っても意味が無いっと言うか。言ったら言ったで面倒になりますからね」

「・・・仮にここで言ったらどうなる?」


「仮に言ったらですか? ・・・まぁ確実に面倒になりますね。ま、言ったところで必ずそうなるとは、思いませんよ。それに信じてもらいませんしね」

「そうか・・・。この合宿中に起きることじゃない事を、祈ってるよ」


 そもそも合宿がある時点で予想外何ですが。


 時間が経つと冒険科の生徒たちが、食堂に集まって来る。オレは昼ご飯を食べ終わりトレーを片付けて、一度部屋に戻って先輩たちを起こしに行く。


「先輩方起きてますか~?」

「起きてるぜ。オメー起きるのがはぇーな。いつもこうなのか?」

「普通ですよ、普通」


「普通って言ってるけど、おれたちからしたら普通じゃないんだけど」

「少しは彼を見習うべきでしょうか?」

「かもな。よし着替え終わったし、俺らも食堂に行くか」


 オレたちは食堂に行く。オレは先に場所の確保に行く。待っているとスティース先輩たちが来て、席に座る。


「よし揃ったな。昼飯を食べながらでいい、今日の予定を話すぞ。今日は1年と2年の騎士科と模擬戦をしてもらう。力の差がある場合は2対1、あるいは3対1になると思え。相手は騎士科の連中だ。武器が無くなったら戦意喪失になるかもしれんが、オメぇーらはそうじゃねぇだろ? いいかオメェーら。冒険科の自分らは騎士サマよりつぇーってことを・・・、騎士科の連中に教えてやれっ!!!!」

「「「「「はいっ!!」」」」」


 ・・・何か騎士科の人たちをライバル意識してませんか? 何か勢いで人を殺したりしませんよね?


 スティース先輩たちと話しながら時間になったら、外に出て騎士科の人たちと合流する。


「いいか騎士科の諸君、模擬戦の相手は冒険科の連中だ。出し惜しみをせず、全力で冒険科の連中を叩きのめせ!!!!」

「「「「「はいっ!!」」」」」


 騎士科も冒険科をライバル意識を持っていたんですか・・・。模擬戦中に死者が出ないよな・・・。

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