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IF79話 質問攻め

 幌馬車はフウオ街に到着する。街に到着する前に、魔物が襲ってきたがすぐに狩れたので、特に問題はない。寧ろ素材が手に入ったので、ちょっとしたお金稼ぎになった。馬車から降りたら、オレはプリシラを呼ぶ。


「もうこのまま温泉宿に向かうのか?」

「うん。もう夕方だし、明日か明後日のどっちかで街を回ればいいかな。皆は今すぐ行きたいところってある?」

「無いですね。明日と明後日回れるので、特に無いですね」


 オレがそう言うと、エディスさん以外は頷く。エディスさんは前で立って移動する。オレたちは付いて行って、温泉宿に行く。歩いて行くと少しづつ街の中が変わっていく。


 ゲームでもこの街が出て来たけど、ゲーム通りだな。この辺だけ日本の京都みたいな作りになってるな。あ、ゲームでも見た事あるお土産屋だ。ゲームじゃ入れなかったところだな。明日か明後日のどっちかに行ってみよ。


「見た事ない所に来ましたね・・・。まるで異世界です」


 ゲームやテレビとかで見た事あるから、特に何とも思わないな。寧ろ懐かしい。


「(っと。主は思っておるだろうな。主にとっては普通の場所と思っておるのだろう)」

「何でここだけ建物の造りが違うのでしょうか?」

「とある人がくだらない理由で、穴を掘っていたら温泉が噴き出たらしく。この温泉で商売が出来ると思ったけど、どうやって店にするかを考えていたら。丁度旅行で来ていた人が、極東で温泉旅館を営んでいた人がいたんだって。その人に頼んだら引き受けてくれて、伝手で職人を呼んで店が出来たんだって。その後極東の文化を取り入れて、今の状態になったんだよ」


「くだらない理由から、ここまでなったのですね。ならここの店も温泉旅館になるのでは?」

「そうだけど。こっちの方は『旅館』ってあまり使わないでしょ。だから温泉屋になってるよ。あ、特に作法は気にしなくていいからね」

「そうですか。作法を気にしなくていいのは、助かりますね」


「・・・主は何を見ておる?」

「味噌と醬油を見ている。絶対に買わないといけないな。少しは料理の種類が増えるだろ」

「なら買うべきだな。先ずは宿に行く事になるが」


 エディスさんに付いて行くと、温泉宿に着く。オレたちは中に入って、予約していることを言う。オレたちは本人確認が出来るものを出して見せる。なお使い魔であるプリシラは、使い魔の証を見せるとタダになる。代わりに料理は出ない。


「―――はい。本人確認が出来ました。これから部屋へご案内しますが。ラザ様とその使い魔だけは個室になっておりますが、間違いはございませんか?」

「はい。間違ってません」

「分かりました。ではご案内させていただきます」


 オレたちは店員さんに付いて行く。先にエディスさんたちが泊まる部屋に着く。エディスさんたちが入ったら、次はオレとプリシラの部屋に案内される。


「こちらになります。今日から明後日の朝食までは、エディス様たちの部屋で食べてください」

「はい? 何でそうなってるんですか?」

「エディス様から、ラザ様も一緒に食べたい事なので。ラザ様の部屋には朝食や夕食を運ばず、エディス様たちの部屋に運びます。良いお友達ですね」


「オレはそんな事一言も聞いてませんよ!」

「またまた御冗談を。お連れの使い魔を含めて5人の女性と一緒にいるのは、恥ずかしいのは分かりますが。食事の時は我慢出来るとおっしゃってましたよ」


 エディスさんめ・・・。何て余計な事をするんだよ・・・。


「あの小娘め。余計な事を喋りおったな」

「夕食は19時に運びます。それまでごゆっくり」


 店員さんは仕事に戻る。オレとプリシラは部屋の中に入る。


「ちょっと問題はあったが、部屋の中は落ち着くから良しとしよう」

「良しで済まされるのか?」

「・・・済まされ無いかもな。そんな事より床は見事に畳だな。ベッドが無いって事は押入れの中に、布団でも入ってるのか?」


 オレは押入れの所に行って襖を開ける。


「おぉー布団だ! 布団がある!! まさかこの世界で布団が使えるとは・・・。感動する」

「これが布団か。床に敷いても痛くは無いのか?」

「それは人によるかな・・・。でも基本的には痛くはないよ。布団は後で出すとして、時間を確認するか」


「もう少しで19時だな」

「行かないと駄目か・・・。行きたくないなぁ」

「行かねば晩御飯が食えんぞ」


「それは嫌だな。しょうがない腹をくくるか」


 襖を閉めてオレは空間から手提げカゴを出して、プリシラに渡して精霊界に帰らせる。部屋から出てエディスさんたちの部屋に行って、襖越しで入って言いかを聞く。入る許可を貰ったら中に入る。入ったらエディスさんが手招きをしていたので、オレはエディスさんの隣に座る。


「エディスさん。何でオレはここで、食べないといけないんですか?」

「1人で食べるのは寂しいでしょ」

「プリシラと一緒に食べるので、寂しくは無いですよ」


「・・・お前は普段そうやって食べてるのか?」

「そうですよ。って何ですかその目は? そんな可愛そうな目で見るのは、止めてくださいよ。オレは別に何とも思ってませんよ」

「もう分りましたので、ラザ先輩は何も言わないでください」


「絶対に分って無いですよね!? 違う意味で理解をしてますよね!」

「どうでしょう」

「そんな事よりそろそろ夕食が来るよ」


 エディスさんが行った通り、襖越しから店員さんの声が聞こえた。エディスさんは許可をして、店員さんが入ってきて夕食を運んでくれる。夕食は焼き魚や漬物野菜や味噌汁、そしてご飯などが運ばれる。運び終わったら、箸の使い方を説明される。教え終わったら店員さんは部屋から出る。オレはすぐに箸を使うと、皆から質問攻めにされながら晩御飯食べる。

 晩御飯を食べ終わったら、自分の部屋に戻ってプリシラを呼んで、男女別の温泉に入る。

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