表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
158/177

IF65話 隠してる

 話している途中で、オレは洗い物をする。洗い物をしていると、エメリー様たちが来る。


 3人戻ってきてるけど。もしかして3人で入ったのか? よく風呂に入れたな。


「今上がりました」

「ん。ラザ。先に行ってこい。わたしは最後に入る」

「分かりました」


「では行こうか」


 オレとプリシラは風呂に入りに行くが、オレはリビングのドアの所で止まる。


「ちょっと待てプリシラ。お前まさか一緒入ろうとしないか?」

「入ろうとしてるが」

「1人で入れ。家ならまだしも、ここはイゼベル先生の家だ。かなり恥ずかしい。それに見ろ。先生たちが驚いてる」


「い、家では一緒に風呂に入ってる・・・。多分だけど。プリシラさんが入って行ったんだろうねぇ」

「アイツはそこまで関係か・・・。オメェーらどう思うって、2人は顔を赤して両手で隠してるな」

「だろうね。2人で入ってくればいいじゃん。こっちは気にしないよ」


「そうだぞぉ。わたしたちは特に気にしねぇよ」

「嫌ですよ! どうせ弄る為のネタが欲しいだけですよね!?」

「うん。それ以外に何があるの?」


「やっぱり! オレは絶対に1人で入るぞ」

「まどろこしい。ほれ行くぞ」


 オレはプリシラに持ち上げられて、風呂に連れて行かれる。


「あ、連れて行かれた」

「良い弄りネタ手に入ったな。で、オメェーらはこれかどうする?」

「折角だから。アタシもエール飲むよ。校則では禁止されてないし」


「そうか。なら飲め飲め」


 わたしは空間からジョッキを出して、エールを注ぐ。


「ありがと~」


 エディスはジョッキを持って、エールを飲む。


「良い飲みっぷりじゃねぇか。ほらつまみも食え。手で掴んで食う食べ物だ」

「これをぉ~?」


 エディスはポテトチップスを掴んで食べる。


「おぉ沢山食うなぁ。あんまり食うと、わたしの分が無くなるんじゃねぇか」

「だって美味しいだもぉ~」


 顔が赤いな。エディスはもう酔ってるのか? 


「ところで。2人はいつまでそうしてる気だ? こっちに座ったらどうだ?」

「「は、はい・・・」」


 2人は椅子に座る。


「ま、まさかラザさんとプリシラさんが。い、一緒に風呂に入ってるん何て・・・」

「自分も驚きました。ラザ先輩から、いやプリシラさんからですよね」

「ラザが自分から一緒に入ろう何て言わねぇだろ。アイツは押しに弱そうだな」


「言えてるかもぉ~。意外とラザってそう言うのは、初心だろうしねぇ~」

「エディスさん。酔ってませんか?」

「多分ねぇ~。せんせーおかわり~!」


 わたしはエディスのジョッキを持って、エールを注いでエディスに渡す。


「エディス先輩。飲み過ぎには注意してください」

「わかってるよぉ~。それにしてもラザはぁ、色々隠してるよねぇ~」

「隠してるだぁ? アイツは何を隠してるんだ?」


「色々だよぉ~。例えばぁ、プリシラさんを召喚した時とかぁ」

「そう言えば驚いたと言うより、何故? って感じでしたね。実は前からプリシラさんを、知っていたんですかね?」

「あり得るよねぇ。何で知ってるかは知らないけど、もしかしたらラザは未来でも見えてるのかなぁ」


「それはねぇだろ。仮に見えていたら、こんな行動とるか?」

「とらない、ですね。なら未来は見えて・・・。でもだとしたら・・・」

「どうしたんだ?」


「姉上から聞いたのですが。何でも屋のルイスを捕まえる時に、ラザ先輩はルイスの居場所をすぐに見つけていました。しかもその男性が何でも屋のルイスだって事も」

「・・・・・・確かにちょっと可笑しいな。ラザは何故迷わず、あの男をルイスだと判った? 顔も性別も判って無いのに何故すぐに判った・・・」


「分かりませんね。でも何処かで情報を得ていたんじゃないですか?」

「仮にそうなら、何故教えなかった」

「事情があったと思いますよ。いくらルイスの事が判っても、それを誰かに話しても信用してくれますかね?」


「簡単には信用しねぇよな。だから1人で。いや2人でやったのか」

「姉上は・・・。まぁ何もしてませんね。そもそも何のために、ラザ先輩たちと一緒にいたんでしょうか? 何もしないなら、何処か行った方がよかった気がします」

「ひでぇ言い方だな。クリスは2人が何かすると分かっていて、後をついて行ったんだろ」


「そうかもしれませんが。あの姉上の事です。どうせロクでもない事を、考えていたに決まっています」

「随分根に持ってるな。この話はここまでにしておこうか。わたしとしては、こっちが聞きてぇからな」

「何でしょうか?」


「オメェーらに聞くが。ラザの事好きなのか?」

「「はい!?」」

「アタシは好きだよ~」


「「ええええええっ!?」」

「だってぇ。何だかんだでちゃんと見てくれるじゃん。いろいろおしてくれたりぃ、しんぱいもしてくれるしぃ。それにぃ」

「「「それに?」」」


「それにぃ―――」


 エディスは寝始める。


「ッチ。完全に寝やがったな」

「それで良かったと思いますよ。言ったら明日からどんな顔をして、ラザさんに会えばいいか分かりませんからね」

「だな」


「―――風呂から上がりましたよ、って。何でエディスさんは寝てるんですか?」

「酒を飲みたいって言っていたから、酒を飲ませたら。酔って寝た。酒が弱いとは思ってなかったがな」


 普通未成年者に飲ませるか? ここでは成人だけど。


 その後イゼベル先生から客間と、2階の部屋を話してくれる。エディスさんはエメリー様たちに、客間に連れて行かれる。俺は洗い物をしてから、プリシラと一緒に2階に上がって使って無い部屋に入る。入ったら空間から大きめの寝袋を出して寝る。


 次の日。目が覚めて上半身を起こす。寝袋から出て、少しボーっとする。ボーっとするのを止めて、プリシラを起こして寝袋を空間の中にしまう。部屋から出てリビングの方に行く。ドアを開けて中に入ると、イゼベル先生がいたが。すぐにプリシラに目を隠される。


「主の前でその姿は止めよ」

「あぁ? わたしの家だぞ。家の中でどんな格好しようが、わたしの勝手だろうが」

「そうだが。主がいる前では止めよ。今すぐ着替えろ。着替えぬなら・・・」


「分かった分った。流石に精霊と戦えねぇよ」


 何かよく分からない状態だったが。多分だがイゼベル先生は、まともな服を着てないようだ。


「全く。あの格好は無いだろ」

「プリシラが言えた事じゃ無いと思うが」


 プリシラは両手をどかす。オレは台所に行って、朝ご飯を作る。朝ご飯を作っていると皆が来る。途中でエディスさんが手伝ってくれる。出来たらテーブルに置いて、椅子に座って朝ご飯を食べる。


「ラザ。お前はプリシラと風呂に入るだけじゃなく、寝る時も一緒なんだな」

「っ!?」


 急にイゼベル先生が変な事を言いだしたので、オレは食べていたものが少し気管に入って咳き込む。


「――――――急に何言いだすんですか!?」

「なに朝のお返しだ。昨日寝る時にラザの寝顔でも、見てから寝おうとしたが。まさかプリシラと一緒に寝てるとはなぁ。いつもそうなのか?」

「答えませんよ。言っても先生方には関係ないですよね」


「いつもに一緒に寝ておるぞ」

「何お前は喋ってるんだよ!?」

「い、いつも一緒に・・・」


「やっぱりの召喚した時から色々あったんだ・・・」

「ラザ先輩は本当に押しに弱い・・・」

「この話はここでお終いですよ! 早く朝ご飯を食べますよ!」


 オレが強引に話を終わらせる。食べ終わったら片づけをして、先生の家から出る。その後は買い物をしながら寮に戻るが、道中かなり弄られた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ