表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
75/229

第72話 赤

土曜日の補填分です。

紅の閃光が迸る。

袈裟斬りの太刀筋を槍で防ぐ。


「ぐっ…!?」


まるで、地球の重力が一点に集中するような重圧がのしかかる。だが、それで終わりではない。


「期待に応えてくれよ……?侵入者さんよぉッッッ!!!!」


閃光が交わり、変質する。


二重コード変換(デュアルコンビネート)『ヴィーグフレイム』ッ!!」


熱は空気中や物質を通して放射線状に移動する。

先程のレーザーもそうだ。着弾地点から熱が発生し、爆発が起きた。


「なぁッッ!?」


だが、今度は違う。

熱は空気も槍も伝わなかった。直接的に熱が叩き込まれた感覚。

溶岩に人体を晒せばどうなるか、知らなくても分かるだろう。


「がぁぁぁぁぁぁッッッ!!?!!!」


肌が沸き立つ。肉が焼けるというよりも、融解するという方が正しかった。


「優司くんっ!!!くっ……このッ!!」


機械のフレームを蹴る。当然、破壊は出来ないが、目的はそれではない。

人間の知覚不可能な領域まで加速。残像すら見えない超速度での移動。

しかし、


「ーーーなッ!?」


エンジン音が空気を叩いた。

残像が重なり、二つの人影が露わになる。

見れば分かる。ロボットよりも玲音の方が速い。

だが、正確さと合理性を以ってして玲音を足止めできているのだ。


「どうだぁ……?肉を直接焼かれる気分はッ!!!!」


アドレナリンが分泌されたのか、痛覚が死に始めた。

全身から発せられる危険信号が煩かった。


「さい…あく……だ…!!」


片膝を突く。たったそれだけの動作だが、戦闘では、重大な損失となり得る。


「このまま肩を切り開いて、ちょっと傷口を炙ってやれば……もうお陀仏だろう?安心しろぉ。そこのガールフレンドちゃんは綺麗に死なせてやる。」


拮抗していた得物の重量がそのまま身体にのしかかる。

限界を超えた全身に、更なる負荷が加算した。


「……くっ……!!」


「どうした?おしゃべりする元気もねぇのか?」


「……いいや?口を開くと笑いそうでな……ただ閉じてただけだッ!!!」


全身を低く落とす姿勢、ゆっくりと、上体を曲げた。

その体制は……


電光描斬(メイドオブアーク)


黒曜の石槍が赤黒く染まった。


「んなッ!?」


赤黒の雷光が二対の銃剣を辿る。

炎が彼の肉を焼いたように、雷光が少女の肉体を焼く。


「うがぁぁぁぁぁぁぁぁッッッ!!?!?!!」

いつも読んでくれてありがとうございます!


……頑張ります。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ