嫌よいやよも好きのうち?
結婚して10年。
子どもがいるA子とB子。結婚して子どもがいないC子は久しぶりに会って近況報告をし合っていた。
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A子(38)「は〜、旦那がいっつも靴下脱ぎっぱなしなの!カゴに入れなさいよ!」
B子(38)「分かる〜、こっちはトイレットペーパー無くなってるのに毎回放置だよ!トイレットペーパーくらい変えろっつーの!」
旦那さんの悪口かぁ・・・。
こういう時、悩み無いと困るんだよなぁ。
同じように合わせる?でも、何て言う?無いことを言うのもなー。
A子「ほんとやんなっちゃう!!C子のとこはどう?」
きた!
えーと、旦那さんの悪口、旦那さんの悪口・・・。
C子(38)「起きた時に手繋いだり、出勤前キスしないと拗ねるとことか?」
A子「惚気かい!」
しまった、このままでは・・・。
C子「ほら、私のとこは子どもいないからさ・・・」
まぁ、これ以上は興味ないだろうし突っ込んでこないよねきっと。
B子「だとしてもだよ!結婚してもう10年経つじゃん?
あ!じゃあC子のとこはセックスレス無い感じ?」
C子「うん、ありがたいことにまだなってないよ」
A子「いいなー、私らなんて子どもできた瞬間ピタリと無くなったわ、
向こうはシたいみたいだけど」
B子「私たちはたまにかなー、でもかなり減った。
C子はさ、週何回してるの?」
と思ったらめちゃ突っ込んでくるー!!
まぁ、個室だしお酒も入ってるしね。
こういう時、二人は私に対して子どもいないから分かんないでしょ!って言わない。
友達として尊敬してるし好きなところだ。
C子「な、なな・・・」
A子&B子「「嘘でしょ!?」」
二人がハモる。
C子「生理と体調不良の時以外は毎日」
A子「共働きなのに旦那さん凄いな!!
てか、C子も飽きないの?」
C子「う〜ん、飽きたことないよ」
B子「だって毎日でしょ?嫌とかないの?」
C子「嫌って思ったことない」
B子「私のとこ月2、3回くらいだよ」
C子「最初は週2〜3回だったんだけど、気付いたら毎日・・・」
A子&B子「「逆にね!?」」
A子「減ることはあっても増えることもあるんだね・・・」
C子「でも、普段はライトにしてるよ?」
A子「ライトにするって何!?」
C子「一回して、後はゆっくり抱き合って寝るみたいな?」
A子「え?それがライトなの!?」
B子「じゃあ、普段じゃない時はどんななの?」
C子「えーと、バックとか背面座位とか、コスプレしたりおもちゃ使ったり?」
A子「やば!!」
B子「楽しむ余裕すら感じる!ほんと旦那のこと好きなんだね」
C子「うん」
B子「10年経っても恋する乙女なの羨ましい〜!
こちとら家族愛だよ!
C子は全然好き度変わらないんだ!」
C子「だって、C君ずっとカッコいいから・・・ずっと好き」
A子「か〜!惚気ごちそうさま!」
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個室の真後ろの席。
C君は照れた顔を手で隠していた。
A君(40)(A子の旦那)「だってよC」
B君(38)(B子の旦那)「いいなぁ、俺らなんてボロクソ言われてたもんな」
C君(32)(C子の旦那)「あー可愛い・・・」
C君が酒なのか照れなのか、顔を真っ赤にしたままローテーブルに両手を伸ばして突っ伏す。
A君とB君がそんなC君の近くに行く。
A君が首を軽く抱え、B君が頬をむにーっと摘む。
A君「このー幸せもんが!」
B君「俺たちにも分けやがれ!」
C君「いたた!」
一通りわちゃわちゃすると三人は帰って行った。
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三人が帰ってから少しして。
メニュー表にテイクアウトの欄を発見したC子。
C子「へー、ここの居酒屋ケーキもあるんだ!」
A子「・・・娘とAにケーキ買ってこーかな」
B子「仕方ない、息子とついでにBにも買ってってやるか!」
C子はショーケースを眺めながら"何にしようかなー"と悩んでいる二人を一歩後ろから見守る。
そして、ふっと微笑む。
嫌よいやよも好きのうちってやつかな?




