ゆめ マクラちゃん
多多邪の宮はあれを苦行と思っていない。彼は人の心を理解しているようでしていない。
パーラムはドサリ、と草原に何かが落ちたのを見遣り、ため息を着いた。
「──あ、パーラム先輩!」
「また来たのか? 懲りないヤツ」
「また? ワタシ、またって? 前もきた事あるんですか?! どーして多多邪の宮さんに言ってくれないのー!」
ピーチクパーチクとリクルートスーツ姿の女性は喚いた。
「夢を見ている間なんてそんなものさ」
「夢っ。マクラちゃんは夢を見ませんよっ? どゆこと? ええ?」
「無意識に夢を見ているんだ。アンタらもな」
それだけ言って、テーブルクロスの上に置かれた茶をまたすする。
説明してやるのもめんどくさい。
尾先ヶ 間蔵はおちゃらけているが、中身も馬鹿だからだ。
「パーラム先輩。それなんですか?」
「毒だよ。キョウチクトウを煎じた特製のお茶だ」
「ええー、毒も飲めるんですねー? キョウチクトウ? へ〜! すっげ」
「あんたも飲んでみたらどうだい?」
すると間蔵はうーん、と考える。この世の者でない部類が人肉意外に食べられようか。その他は無味無臭なのではないか。
「飲みます!」
「いかれてるなあ」
「マクラちゃんですから」
ぐびぐびと飲み干してみせるも、彼女には手応えがなかったらしい。
「ぐあ〜〜。修行不足みたいです。あ、あの、パーラム姐さん! 今度、乎代子さんにお会いしたいんですけど」
「乎代子? 何で?」
矢継ぎ早に言われ、眉をひそめつつもパーラムは心外な言葉に耳を傾けた。
「だって乎代子さんとパーラム姐さんは似てますし、それに」
「アイツと私が? まさか! 似ているとしたら、イヨ子だろうよ!」
「イヨ子? 誰ですその女」
鋭い目つきで言い寄られ、馬鹿らしくなる。コイツはこうもヤキモチやきなんだろう。
「良かったな。イヨ子はもう死んでるよ。そうだね、私のファンになりたくて、最後は刃物を持って刺してきた。そういうヤツだった」
「親近感が湧きますね〜。そっかあ、イヨ子さん、苦しいだろうなぁ」
さっきまで誰だ、とか言っていたくせに。
「苦しい?」
「多分、ファンになれなくて恨んでますよ。ずっと」
尾先ヶ 間蔵はニタリとして、手品師のように茶が入ったままのカップを渡してきた。
「無毒の茶じゃなくて、ホンモノをくださいね♡次があったら!」
題名がおかしかったので(汗)




