表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
虚無なありきたり 〜別乾坤奇譚〜 ☆かんたんの枕☆  作者: 犬冠 雲映子
とこはるなつふゆのひび サイカイ
42/51

せいじん を おう もの

 少女はこの組織が何のために生まれたかを再確認する。──人類自らの手で希望を生み出す。

(そんなの。絵空事だ)

 今の頂点は口ではそのフレーズを皆に言うが、人間が大嫌いだと『存じている』。だって生前からかの人物を知っているから。

「リヤン様」

 制御室に入るとリヤンと呼んだ女の子に鋭い所作で敬礼する。

「今日も我々が天使代理人協会を取り仕切っていきましょう」

「うん。がんばろう」

 誠実そうな口調でリヤンは答えた。

()()()()()()()()()()()、今日も一丸となって人間を調教しようじゃないか」


 サリエリ・クリウーチ。

 彼女は何を見出し、『伝書鳩』から独立した?


 この世界には希望も、絶望も未来もありもしないのに。あるのは不確かで足元の悪い今、だけだ。

 壊してしまえば()は終わる。何もしなければ次の日が来て──。

 リヤンにそんな考えがバレたらキツく暴力をふるわれるだろう。暴君。廃病院に巣食う、魔物。

 かの暴君はハイテンションで、電話の相手と話している。

「サリエリの気配がしたのか?! やはり希望の化身は復活するんだな」

 そんな事があるか? まるで処刑され、3日後に蘇った聖人ではないか。

ヨルマイ(・・・・)。それはどこから?」

「伝書鳩の本部? は? 何を? いや、移動しているのか? ならはやく捕まえないと」

 余程嬉しいのか、彼女はデスクを指でカツカツと鳴らして八つ当たり(・・・・・)している。

(どうせロクな事にならない。リヤンさま、騙されないで。アンナヤツニ)

 スヴェトラナ・キラークイーンはサリエリの不敵な笑みを思い出し、胸焼けがする。あの笑みが嫌いだった。

 天使代理人協会に所属していながら、相反した感情を抱いていた。

 全てを把握したような、そんな自信が滲み出た表情。

 吐き気がする。リヤンは生前から似ていた部類だったがあそこまでではない。

(サリエリ・クリウーチが復活していたのなら)

 自分は──どうしてしまうのだろう?

リヤンが再び登場。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ