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とがなきてしす

 うゐのおくやま けふこえて


「あのよ…渡河島(わたるがしま)から連絡がとだえてだな。あんなんを対岸から見たら連絡よこさなくなるのは当たり前かもしれんがよ。金をやるから一緒に見に行ってくれまいか?町があんなんになっちまって、ジジイ2人じゃ対処できん」

「金なんて要りませんよ」

 常日頃の笑みで南闇は要求を跳ね除ける。

「はあ?じゃあ、何が必要なんだ?」


 あさきゆめみし ゑひもせす


「骨です」

「ああっ?!?オメエ頭大丈夫かっ?骨って」

「真剣ですよ」

「ま、まあ。いいや、渡河島の隣に小さな島があるからそこに住んでる親戚の久沢(くざわ)さんの安否確認に同行してほしいんだ」

 漁船に乗っていたもう一人が提案してきた。

「再三言いますが僕たち、必要あります?」

「あるある。若者にこの荷物を運んで欲しくて。渡河島の若衆からの連絡がつかないんだよ。ったく、薄情だよな!怖気付きやがって!」

 困った様子の漁師たちにミス(Miss)は嫌な予感を覚える。

「あー…あの、とっても言いにくいのですが…あちらでも事件が発生しているとか…ありませんか?」

「まさかあ!俺らの所だけだろう!目視じゃあ煙も、異常も見当たらねえ。大丈夫だ」

「なら、確かめてみませんか?僕たちもエキサイティングな光景を目撃して疲れているので。島で一休みしたいです」

(この人、絶対状況たのしんでるなぁ…)

 白い目を向けるが彼はニコリ、と好青年なフリをしただけであった。



 とがなきてしす

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