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人混みに突撃。鐘鳴り、忘れる

誤字がありましたら、報告してくれると幸いです。

 高校初めての授業はあまりきつくなかった。

 理由としてはどの科目も先生の自己紹介が主な内容だったからだ。


 ただただボーっとしているだけで授業は終わり、早くも昼休みが訪れた。


 教室内は机をくっつけたり、椅子を持ってたりなど、脈々とある程度のグループが出来始めていた。


 そんな教室を後にして、楽と僕は近くの空き教室へと向かっていた。


「なあ、そういやさ。光の隣の子、今日も休みじゃなかった? 確か入学式もいなかったよな」


 名無不さんは今日も休みだった。


「いなかったな」


 何か事情があるのだろうか。


 

 空き教室は貸し切り状態だった。

 そりゃそうか、まだみんな学校に慣れていないのだから。


 一番窓際、一番後ろの机を楽と挟むようにして座る。


 楽の手には購買で買ったであろうサンドイッチがあった。

 ちなみに僕は、昨日夕食で作ったハンバーグと余ったレタス、既に冷えて少し硬くなった白米が、昼食だ。


「え、光弁当作ったの?」

「ああ、ミシュラン三ツ星の下で働いていた頃を思い出しながらな」

「そんな時期ないだろ。でも美味しそう、一口貰ってもいいか?」

  「よかろう」


 ハシでハンバーグを四分の一にして、楽のサンドイッチの上に乗せる。


 ハムっと楽は食べ、数秒間噛み、飲み込んだあと、


「美味しい」


 と、微笑んだ。

 

もし僕が女だったなら本当に少女漫画が成立してしまう。

 ……不覚にもそう感じてしまった。

 

 今度は僕が楽のサンドイッチを少し貰う。


「う、うまい……」


 シャキシャキのレタスと、薄く、しかしそれでいて味負けしないトマト。そしてゴロゴロと入っている鶏の照り焼き。

 

 購買には、あまりにも人混みができていたので近寄らなかったが、このクオリティを食べれるのであれば突撃するのも悪くはないかもしれない。


 雑談も含め昼食を食べ終えた後、何かを思い出したかのように楽が口を開く。


「そういえばさ、知ってるか? この学校の面白い噂があ──」


 キーンコーンカーンコーンキーンコーンカーンコーン……


 楽の声を遮るようにチャイムが鳴る。


 次は確かパソコン室での授業だったか。

 それがどこか分からない僕らは急いで教室に戻り、準備をすることにした。


 その時楽が何を言おうとしたのか。


 パソコン室の位置を把握することに集中してしまい、僕らは忘れてしまった。

読了、ありがとうございました。


もしよろしければ、広告下、星の評価【★★★★★】とブックマークをしてくださると、大変嬉しいです。

狂ったように喜びます。

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