登校日
ふと陽介の顔が浮かんでくる。
妖子は恥ずかしくなり、ベッドに倒れ込んだ。
登校日当日
「はー、等々俺も高校生か。それにしても、この学校の入試問題なかなか意味不明だったけど、何とか入学できてよかった。いったいこれからどんなことがあるんだろう。もしかすると、かわいい女子に告白なんかされちゃったりして…ふふふ」
ふと我に返る。
「は、いけない、いけない。俺は今回バカポジションじゃなくて、クール系イケメンポジションで行かないと」
誰もいない道路で勝手に決めポーズをとる。
「何か空しいな」
学校に付く。
「いや~、何ともまあ古びた校舎だな…」
陽介は中に入っていく…しかし誰もいない、
「何で誰もいないんだ?」
生徒玄関まで行くと、1人のおじさんが立っていた。
「あの~すみません、ここって、陽陰高校であってますか?」
おじさんは首を横に振る。
「あ、そうなんですか。じゃあどこにあるか分かりますか?」
おじさんは高校がある方向に指をさして教えてくれた。
「ありがとうございます。」
俺はその古びた校舎を後にした。
「でも、あのおじさんどうしてあんな所にいたんだろう」
おじさんはこっちを見つめている気がする。
「なんか気味悪いな、急ごう」
「あれが神陽介か…なるほど奴の力は計り知れんな…欲しい」
怪しい魔の手が陽介の傍まで迫っていることを陽介はまだ知らない。
「うわー、ここが陽陰高校!田舎にはふさわしくないほど綺麗な校舎、時間がないからな…さっさと行こう」
生徒玄関に向かうと人の姿が増えだした。
「へ~、こんな田舎でも人っているんだな…」
「すみませ~ん、新入生の方はこちらから、クラス表を受け取ってください!」
「クラス表はあっちで貰えるんだ」
声がした方向に進んでいくと…
「何だ…やけに男の数が多いな…」
俺は、男どもの間を抜けながら、声がしたであろう方向に向かう。
「やっと抜けたぞ…ん?」
そこには女性教師がクラス表をわたしている姿があった。
そしてそれを取り囲むように男子生徒が群がっている。
「どういうことだ、この状況は…」
女性教員はこちらに気づいたようで、クラス表を手渡してくれた。
「新入生の方ですね、こちらをどうぞ」
その先生はやけに色っぽかた…
「ありがとうございます」
俺はお礼を言って、その場から離れた。
「えーと、俺の教室は…」
陰校舎、1階1のA…と
クラス表には、各生徒の名前とそれぞれのクラスが書かれていた。
「へ~、陰と陽では後者が違うんだ。クラス表の裏側には、陽陰高校の校内図が書かれていた。
「え~と、陰校舎はこれであってるのかな…」
そこには、陽校舎とは比べ物にならないくらい、古びた校舎だった。