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狐の妖子さん  作者: コヨコヨ
11/14

モモ

「どうも初めまして、猫又族のモモと言います。以後お見知りおきを」

「これは、これは、ご丁寧に…って!何やってるの。俺死にそうだったんだけど!」

「その度は大変申し訳なく思っております。ただいまより、豪君には私からキツイお仕置きを受けていただきますので、そこでご覧ください」

「え…いや、そこまでしなくても…」

豪君と呼ばれるその男は全身を縛られ、どう考えても動けない状況にされている。

「では…行きます」

「モモちゃん…ちょっと…それは」

モモは息を整え、足を後ろに引く。

右足を大きく前に一歩踏み出し、右足を軸にして遠心力を付ける。

左足に遠心力を乗せながら弧の様に最大限まで逸らし、豪君の額目掛けて一直線に飛んで行く。

「ぐあ!」

額にクリーンヒットした豪君は…教室の窓をぶち破り吹き飛んだ…幸い教室には誰もおらず、犠牲者は豪君だけであった。

「は~、スッキリした!ん?何引いてるの?いい蹴りだったでしょ」

モモはvサインをしながらにこりと笑う…

豪傑は教室の中で伸びてしまっている。

はは…怖

「あ…」

そう思った矢先、モモがその場に倒れそうになる。

「危ない!」

俺は咄嗟に動き、モモを受け止めた。

「大丈夫か?」

「スースースー」

眠ってる?そんなあの一瞬で、眠りに落ちるのかよ。

「モモちゃんは激しく動くとすぐ寝ちゃうんですよ」

後ろにはさっきまで伸びていた豪傑が立っていた。

「な!もう起き上がったのか」

「体だけは頑丈なので」

そう言うと、豪傑はモモを持ち上げ、どこかに連れて行った。

「何だったんだ、あの2人」

その2人は嵐吹く風の世にすぎて行った。

そして今に至る。

「ねえねえ?神君は何処から来たの?」

まさか、隣の席がモモだったとは…全く気付かなかった。

「お前…もういいのか?動いたら眠っちまうんだろ」

「うん!大量の光を浴びながら寝ればすぐ回復するよ」

「へ~まぁ、俺がどこから来たかは想像に任せるよ」

「え~どういう事?教えてくれてもいいじゃん。だって気になるんだもん、ここのクラスにいる子たちは皆陰の世界に住んでいる一族なのに、神君はどう考えても陽の世界に住んでたんでしょ。神君がこのクラスにいるのってなんかおかしくない」

俺も全く同じ意見だ、ここに居る奴らの見た目は人間とあまり変わりないが、所々人間に成り切れてないところが存在している。

モモは耳と尻尾、豪傑は牙、何かがそうだ。

もしかして俺も…

「なあ、俺に変な所は無いか?」

「変な所…ん~、魂かな?」

「魂…」

「そう、神君の魂から感じるのは陰と陽の力…こんな綺麗に分かれてるの始めてみた」


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