4日目 買い物
「さあ君たち、買い物にいくぞー!」
『え?』
元気よく、リビングに入ったら光輝がきょとんとしていた。
ベストショットだよこれ!
パシャパシャと撮っていたら、清光が呆れてた。
なんでさ、いいじゃないか撮るぐらい。
「って違う!買い物だよ!光輝の服を買いに行くんだよ!」
『え、僕の?』
「そうだよ、君のその格好じゃ色々とダメだろう?」
光輝はだぼだぼのシャツを着ているのだ。
断じて着せているわけじゃない。
「黒い竜くんだけをお留守番させるわけにはいかないから一緒に来てもらうけど構わないよな?」
『……ガウ。』
ひと鳴きをした清光だった。
これは肯定でいいのだろうか。
「とりあえず私の服を羽織らして、と。」
『えへへ』
あぁ可愛い、写メりたい。
え、違う?
「リュックに黒い竜を入れて…と、」
『……がふ。』
あ、少し顔を出して可愛い。
とりあえず写メる。
「さあ、出発ー!」
『しゅっぱーつ!』
『……がう』
光輝と清光を連れて玄関を出た。
元気な光輝と違い、元気がない清光だったけど。
解せぬ。
『うわぁ…人間がいっぱい…』
「はぐれないようにしなよ?」
『は、はいっ!』
そういう光輝だったが、相変わらずキョロキョロしていた。
そんなに珍しいのか。と笑みを向けた。
さてと、まず子供服か。
「好きな色はあるか?」
『え、と白…がいいです。』
「ん、了解。」
光輝を連れて服屋に向かう。
その間、はぐれないように手を握る、光輝は驚いたようだったが少し嬉しそうに握り返した。
買物が終わり休憩をするために、ベンチに座りながらアイスを食べる。
「はい、アイスだよ」
『ごめんなさい、その僕のためにこんなに…』
「わがまま言ってもいいんだよ?」
『……はい』
釈然としなさそうにしながらアイスを食べる。
清光はリュックの中にいたので帰りにコンビニで買うことにしました。
「さて、と。食べ終わったら帰ろうか。」
『……はい』
元気がなさげに答える光輝に気づかないように人の流れを見た。