1日目 朝と悪友
「やっべえ」
お昼を取るためにカバンの中からお弁当を探す、しかしなかった。
そう、昼のお弁当がなかったのだ。
急いでたから忘れたのだった。
「仕方ない、そこのコンビニで買うか」
ため息をひとつ吐く。
目的地はコンビニへ歩き出した。
「何にしようかな」
「よっ!茉奈ー!」
「………なんでいるんだ。」
目の前にいたのは昭仁であった。
「そんな嫌そうな顔をするなよ!」
「………」
「無視はやめて!」
はあ、とため息を吐いた。
「なあ、あの後どうだった?」
「あのあと?」
昭仁は「昨日の電話の後だよ!」と笑顔で言ってきた。ああ、あの後か。
「なんもないよ、白い竜はなついてきた」
「おお、白い竜なのか!」
目をキラキラさせてこちらをみる昭仁にイラっとしながら言葉を続けた。
「んで、黒い竜に睨まれまくりだ」
ジューと紙パックを飲むと「黒い竜!?」と驚かれた。
なぜそんなに驚く…。
「茉奈!黒い竜と白い竜なんてすごいレアだよ!レア!」
興奮したように話す昭仁に呆気にとられる。
なぜそんなに興奮するんだ……。
おっと昼が終わる、さてもどるかな
未だに興奮する昭仁を置いて、午後も頑張るためオフィスに戻っていた。
後ろから、昭仁が何かを叫んでいるが聞かなかったことにした。
午後も頑張るか、と青い空を見上げながらつぶやいた。