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佳那と大林の噂

この物語は全て創作です。モデルはありません。

佳那が資格試験に合格し、事実上、美智子の上司になる事になった。



美智子は徹底的に佳那に逆らい、足を引っ張り、佳那の悪口や佳那が誰かの事を批判してた事に尾ひれを付けて垂れ流した。



事務員からも佳那に関する情報、全てを聞き出し、なんとか佳那下げ出来ないかと、虎視眈々と機会を狙った。



佳那をお気に入りだと言うエリート所長の大林がいかに佳那にだけ新規のやり易そうな案件だけ回しているかを口汚く罵って営業所中に噂させた。



最初は、仮面夫婦と言えど、旦那は海外出張組のエリート、実家の父親は銀行員の支店長まで務めたと言うそこそこお嬢様奥様で、しかも仕事の出来る佳那に対して回りもやっかみで一杯だった。



さすがに表面は明るく元気な佳那に対してみんな、合わせていたが、影に回ると、いかに佳那が要領が良くて、家庭では旦那を、会社では大林を食い物にしている嫌な女だと悪口オンパレードだった。



しかし、人間とは不思議な生き物だ。



みんなして、一見、何もかも恵まれている佳那に嫉妬はしていた。なんとか佳那が仕事で失敗するとか、離婚するとか不幸な目に合えば良いと誰もが少しは思っていた。



しかし....



美智子が佳那の悪口や佳那下げしてるのを身近で見聞きしてる連中はそのエゲツなさに寒気がした。



今、確かに、美智子のターゲットは佳那なんだろう。しかし、美智子の刃が自分に向けられた時の事を思うと、人ごととも思えなかった。



煩い美智子に合わせてみんな佳那の悪口を言ってのけた。



....が。



佳那の前ではみんな揃いも揃って美智子がいかに底意地悪いかと言う事を言い募った。



しかも....



所長の大林の前では、全員が全員、美智子と佳那の悪口を順番に言った。



つまり、旦那に離婚もされてないのに大林に贔屓されている佳那が羨ましく、佳那にもろに嫉妬している美智子には嫌悪感で一杯だったのだ。



佳那一人、お取り巻き連中も多かったので(そいつらも、全員佳那を嫉妬はしていたが)変わらず華やかに事務所に君臨していた。



佳那と大林の噂は根強く消えなかった。



佳那が大林に書類を渡した時に、大林が素早く佳那の指を握り返していたとか。大林と佳那が笑ってお茶室でコーヒーを飲んでいたが、次の日、佳那が新しい指輪をしていたとか。



はっきりはしないが、佳那と大林の持っていたキーホルダーが、色違いのお揃いに見えたとか。



会社の残業組で飲み会を始めると、必ず大林が佳那を呼び出すとか....



大林の妻は妊娠中で、関西の実家に暫く帰っており、その間に佳那を仕留めたんじゃ無いかとか。



まぁ、どの噂もあくまでも噂で、確証がある訳でも無く、そう言われればそう見えるけど、でもどうなんだろうって範囲。まるで芸能人のパパラッチだ。



美智子は、二人を自分の目で確認しようと自分の家の庭でバーベキューをする事にした。昔、長崎が良くやっていたのを真似たのだ。



みんな美智子を嫌ってはいたが、そこは大人だ。5〜6人の男女が集まってそこそこ飲む事になった。イベントとは、一時的にしろ結構楽しいものだ。



果たして大林と佳那は来なかった。




いや来たのは来たのだが、二人ともそれぞれに遅刻して来た。



そして、二人は全くお互い知らんぷりをしていた。まるで相手が見えて無いように。



しかし美智子はほんの一瞬、二人の視線が絡み合ったのを見逃さなかった。



こいつらやっぱり....



多分、今日は土曜日だし、二人でどこかに行ってたんだろう。そして、知らんぷりしてバーベキューに遅れて来たに違いない。



美智子は、大林が佳那を組み敷いているところを妄想して、急に殺意が湧いた。



この女、絶対追い出してやる‼️

所長の大林と生意気な佳那が出来てると思い込む美智子。他人の事、少しほっといたら?^_^

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