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孤立

この物語は全て創作です。モデルはありません。

入社して10年たった。



美智子は、昔から自分の周りで、明らかに自分より目立つ人間が気に入らなかった。



どんな人間にもその傾向はあるだろう。



しかし美智子の場合、いわゆる度を超えていた。



そのターゲット事が気になり始めると徹底的に、いびり倒した。



一方、少しばかり自分を褒めたり、持ち上げてくる人間には、普通の人が見たら、は?と言うような相手へも鷹揚に扱った。



自分の気分次第で、人への批判がコロコロ変わった。



そして美智子の哀れな所は周りの人間は合わせて話を聞いているが、実は誰からも好かれていないって事だった。



わりと、何年も会社や組織にいると、一人二人ぐらいはお茶飲んだり、たまにはランチしたりと、特に仲良く無くても友達みたいな相手が出来るものだ。



が、美智子の場合、その相手が自分より少しでも経済状況が良かったり、会社に存在を認められたり、容姿で目立ったりすると、もうダメだった。



しかし、そうそう、自分より何もかも劣っている人間ってのはなかなか少ないんじゃないだろうか?



必ずいくつかは、相手に敵わないと言うか、自分にはその要素は備わってないってのがある筈だ。




美智子はそもそもバツイチで母子家庭で、家庭経済を一人で支えていると言うのが、そもそものコンプレックスの主軸だった。



なので、仮面夫婦と言えど旦那がキチンと稼いでいるもの、経済力は二の次で自分のやり甲斐を求めて入社して来たもの、自分のお小遣い稼ぎに入社して来たもの


.......それら人間に出会うと、牙を剥いた。



しかし、残念ながらそんな人間つまりパートでその場を凌ぐ女達が殆どだった。




美智子は、気に入らない人間がいると、自分より仕事が出来ない事にかこつけて、周りの人間に愚痴を垂れ流した。




意地の悪い事務員を買収して自分の味方に付け、情報を素早く察知するよう努力した。



いつしか、美智子には誰も近寄らなくなった。



それだけでは無い。



美智子が仕事を教えると、相手が必ず泣き出すから周りへの影響が悪いと悪評が立ち始めた。



美智子は意外だった。



自分は仕事を教えているだけで、私生活をいびったつもりは無い。



美智子は自分が公私混同している事を全く気づかず、しかも周りから浮いている事すら自覚がなかった。



美智子は仕事を頑張れば頑張るほど社内で孤立して行った。お昼を食べるのもいつも一人。



そんな時、スターのような女、

佳那が入社して来た。

他人を認める事が出来ず、次第に会社で孤立していく美智子。こんな人、たまにいるよね!

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