始まり
帰りのHRが始まったところで
私の自己紹介をしよう
彼氏には浮気されフられ
最後につげられた言葉は「お前重いわ」
数少ない友達だと思ってた人と高校が違い
日が経つにつれ避けられていく
彼氏も友達もいない私、黒雪 玲那
独りは嫌いだけど、1人が好き。
群れるのは好まない
世間的に言われている
「陰キャ」に分類される人間である。
こんな性格と雰囲気のせいで
誰1人、構ってくれない。
まぁ別に良いのだ
私には「彼ら」が居るから
…と、彼らを紹介しようとしたら
HRが終わってしまったようだ
私は挨拶が終わったと同時に
50m走12秒だと思えないような猛ダッシュで帰る
「彼ら」に会うために
私の学校は内履きというものがなく
履いてきた靴で1日を過ごすというスタイルなのだ。
だから外履きにかえるという手間なく
颯爽と帰れる。
校則はとてつもなく厳しいが、ここだけはとても嬉しい。
校内1番だと言えるほどのスピードで校門をでる。
空を見上げる、雲ひとつない
風が気持ち良い。
生暖かい…
少し気味の悪い風…だということも気付かず
私は走る「彼ら」に会いに
気がつくと辺りが、田んぼ1面になっていた
あともう少しで家という時に
私はそれを見つけた
「動物園…??」
カラフルに彩られているチラシを手に取る
この近くに動物園だなんて聞いたこともない
ましてや夜に開園?怪しすぎるでしょ…
と思いつつ私は少し気になっているのだった。
チラシを握りしめ私は家に向かう
今日はなんだか
日が沈むのかが早いようで