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我ケツ崩壊セリ

今晩もう一話UPします

 ついに呼ばれてしまった。


 聞いた話によると、あの小娘一人だけで来ればいいものを、何故か王位継承者の兄まで連れて来たらしい。

 確実に殺す気でいやがる。


 ビルさんの使いで来たウェンツの後を付いて行き庭へと向かう。

 庭に着いたらウェンツが青痣で人前に出れないから後は頑張れと言って館へ戻った。ああ、俺も自分で自分を殴って青痣作れば良かった。


 森の入り口で待っていたビルさんに連れられて納涼床に行くと、銀髪の兄妹と6人の従者が俺を待ち構えていた。


 あれ?何で水が全部凍ってるの?……苔と周りの草木が全滅じゃん。


 一瞬、弁償しろと思ったけど、今は草の全滅なんて如何でも良い、俺のライフがトゥギャザーして死にそうだ!

 無礼が無いように下を向いて近づいてから、土下座をして頭を地面につけた。


 一昨日は王族って教えてくれなかったから知らなかったけど、こっちは下町育ちの糞少年。王族を目の前にしたら土下座するしか無いじゃん。

 貴族だって見たら目が潰れそうなのに、王族なんて見たら発狂しそう。

 しかも片方は王位継承者の王子だぜ、前世でプリンスと言ったらプリンスメロンしか知らないし、ああ本当にメロンが食べたくなってきた。


「頭を上げるのじゃ!別に捕って食おうとしている訳じゃないのじゃ!」


 頭を下げているとゴスロリ少女が慌てて声を出す。


「妹の言うその通りだ。庭師、頭を上げなさい」


 そう言われても、素直に頭を上げるほど馬鹿じゃない。地面を頭でぐりぐりと少しずつ穴を掘りさらに土下座を続ける。

 何かぐりぐりしていたら段々と面白くなってきたから、そのまま穴を掘って頭を軸にブレイクダンスをしようと腰を浮かせた時点でビルさんに腹を蹴っ飛ばされて地面に転がった。


「ぐおおおおっ」

「ゴホン!失礼しました」


 地面を転げまわる俺の横でビルさんが咳払いを一つして目の前の二人に謝罪しているけど、この男ピンポイントで俺の鳩尾を蹴り上げた、マジ腹が痛てぇ。


 ハッ!俺は何をしてたんだ?


 慌ててもう一度土下座をしようとしたらビルさんに服を掴まれて無理やり起こされた。

 正面を見ると……何?このイケメン。


 髪の毛はゴスロリ少女と同じで銀色でだけど目の色は妹と違って紫、体は繊細でスラリと細い。

 歳は多分15歳前後だと思う、美少年?美青年?思春期特有の大人になりきってない少年がゴスロリ少女と一緒に座って俺を面白そうに見ていた。兄妹そろって珍種か?


 前世で娘が嵌っていた男同士が絡んでいる薄い本に出ていた主人公に似ている。

 あの時は娘の教育について妻と言い争いの喧嘩をしたが、結局妻も娘に毒され同じ趣味を持ってしまった。


 そう、あの時から俺は家族内で孤立した。


「妹から聞いていたが、変な少年だな」


 王子が俺を見て笑いながら話し掛けて来たけど第一声が変人扱い、こりゃ参ったね。


「お褒め頂き、ありがとうございます」

「いや、褒めてはおらんぞ」


 ほへ?違うの?


 お礼を述べたら、ゴスロリ、いやもうお姫様か、ゴスロリ姫に否定される。


「あっはっはっはっ、本当に面白い庭師だ」


 ズボッ!


 イケメン王子に笑われて俺がぼけーっと二人を見ていると、こっそりとビルさんが俺のケツを蹴った。


「庭師、名前は何と言う」

「ほへ?……痛……はい、アルフォードと言います」


 またビルさんにケツを蹴られた。


「ではアルと呼ぼう。アルよ、この森を作ったのはお前で間違いないな」

「は、はい」


 ついに判決の時が来た。無罪!無罪来い!!


「この館に入ってから全てにおいて驚かされた。そしてその完成された芸術性に感銘すら覚えた。実に見事である」

「ははー」

「だから頭を下げなくてもよい。

 何を考えているかは知らないが、こうも頭を下げられたら何も出来ないではないか」

「ほへ?…うっ……今日は僕を捕らえに来たのでは無いのですか?」


 またケツを蹴られた。


「違うのじゃ、お主が作った庭を見に来ただけなのじゃ」


 イケメンの代わりに姫様が答える。


「……本当に、俺、無罪?」


 ズボッ!


 「俺」という言葉に反応したのか、またビルさんにケツを蹴られる。


「無罪も有罪も無いのじゃ。アル、何を勘違いしていたのじゃ?」

「いや、知らなかったとは言え、王女様に無礼を働いたからてっきり侮辱罪で死刑だと思っていました」

「そんなにころころと国民の首を刎ねたら、国が吹っ飛ぶのじゃ」

「ごもっともで」


 またケツを蹴られた。もうやめて、二つに割れちゃう。




「それでアルよ、幾つか聞きたいことがある」

「何でしょう」


 それから芝生の作り方、森の作り方などを事細かく質問されたからその都度、詳しく話した。

そして、


「成る程、作るだけなら発想次第で作れるが、管理までやるとなると、ある程度の技術が必要なのだな」

「まあ、そうなりますね、痛!」

「如何した?」

「いや、何でもないです」


 言葉使いが悪くてまたケツを蹴られたけど、これで24回目。止めて、もうおしりのライフは0よ。

 そして、王子よ、お前と会話するたびに俺のケツが崩壊するんだ、いい加減に気が付け。


「さて、アルよ」

「ほ…うっ……はい」


 25回目。


「今日のこの突然の来訪に対するもてなしに対して、何か礼をしようと思うのだが、何か望みの物は無いか?」

「ほ、痛!……えっと…う!」


 26回目、27回目、何……だと……ビルさんの戦闘ゲージが上がってきてる。


「お気持ちは有難いのですが、このアルは我が主の使用人で御座いますが故、お気持ちだけで十分で御座います」


 あれ?何でビルさんが答えるの?それに今の言葉だと俺が褒美いらないみたいじゃないか。

 文句を言おうとビルさんを見ると、殺気の入った目で俺を凝視していた。


 あ、これマジで殺される。


「ふむ、残念だ。そうだな、ならば私からアットランド伯爵に礼状を渡すから、そちからアルに渡してくれ。それで筋は通るだろう」

「はい、それで十分で御座います。主に替わり、有難く受け取らせて頂きます」


 面倒臭いなぁ、何でも家の御館様を通さないと俺に報酬を上げられないらしい。

 うっ、28回目……不満が顔に出ていたらしい何も発言してないのにケツを蹴られた。


「ふむ、長居したな。ビクトリアそろそろ帰るとしよう」

「そうじゃな。アル今日は楽しかったのじゃ、本当はお主ともっと話をしたかったけど、それはまた今度にするのじゃ。

 また来るからよろしくなのじゃ」


「「……え?」」


 最後にゴスロリ姫の言葉に俺とビルさんが固まったが、それに気付かず、二人は席を立ち、従者と一緒に森の外へと向かった。

 それを見て直ぐにビルさんが後を追う。


 …………また……来るの?もう、俺のケツもたない……よ……


 こうして突然の来客による慌しい一日が終った。


今回も同性愛ネタがあります、さらに下ネタまで含まれてます。

15歳以下、及び、嫌いな方はご遠慮下さい(見ても責任は取りません)。











アル「作者ってさ、腐女子ネタって好きだよね」


作者「好きと言う訳じゃないんだけど、身近に一人居るから……ついついネタにしてしまう。

 その人を見てると面白いよ、彼女達って真剣に男同士の恋愛を愛するじゃん。

 その理由が知りたくてね、一度その趣味の人に聞いたことがあるんだ」


アル「それで、その答えは?」


作者「……無いものねだりらしい」


アル「ん?彼氏が欲しいって事?」


作者「いや……竿が欲しいらしい……

 ……竿をつけて……男のケツに突っ込んで妊娠させたいって……」


アル「ひぃ!」


作者「そのときのアイツの目、本当にマジだった(実話)」

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