みんなが魔法を使えなくなる魔法を作った天才魔法使いの話
「ねえ!突然だけど、自分の魔力が多いから、親が天才魔法使いでその血を引き継いでるからって力のない人に偉ぶってそれって理不尽じゃない?」
大興奮した少女ルミエは紙を広げた部屋で話す
そんな場所で背中を壁に預けて腕を組んで頷く少年はダン。
「それは……そうだね?俺らの先輩方がまんまそうだろう?でもこの部屋の惨状とその話になんの関係があるのさ。」
よくぞ聞いてくれましたとばかりにルミエは胸を張り自信満々に答えた
「私……!みんなが魔法を使えなくなる魔法を作ったの!」
ぽかん、としたように口を開けてダンは暫し悩む
「待って、うーんと…つまりこれはその為のもの?」
「そういうこと!今すぐ使うね!」
すぐ魔法を発動させようとして慌ててルミエを手でストップサインを送るダン。
「まてまて!ルミエそれってさ、今まで魔法を使ってきたのが不便になるんだよ!ほら、空だって飛べなくなるし!」
「それが何よ、ちょっと不便になるだけじゃない。問題ないでしょ!」
「ああー!?!もうちょっと考えろよーッ!?」
止めるように言うダンに構わずルミエは振り上げた杖を下ろしてコツンっと床を叩く。風が起こり紙が巻上がって光に包まれダンは叫ぶ。
そして、ルミエが魔法を発動して世界が大混乱。だけど魔力に頼らずになった世界になって人は知識と技術を作り上げた。自分の持ってる便利な力じゃなくて経験から生まれた知識という力で。だから魔法使いがいなくなって幸せになりましたとさ
それが後の、数百年後の私たちにまで語り継がれた魔法使いの歴史では古の大災厄されていますが……
あの災厄がなければ、魔法使いであったなら考えることもなく…私たちの今の豊かな世界は生まれなかったことを。
天才魔法使いルミエは、世界から魔法を奪い。代わりに人類に本当の力をもたらした。
おしまい




