第15話:これには経緯がありまして。
説明回をどう書くか悩んだ末に。
今日も今日とてK氏は悩んでいた。
K氏「……ここまで、すごい悩んで書いたんだよ」
私がPC画面を覗き込む前に、K氏は私の期待値を下げに来る。
K氏「……この話、構造的に山場作るのムリだと思うんだよね」
私が読んでいる間にも、K氏はなるべく私の期待値を下げに来る。
今回のK氏の悩みポイントは、『エピソードの盛り上がりを、作りたくても作れない』ということみたい。
K氏の小説はダンジョンがメイン舞台なので、素直に書くとマンネリに陥りがち。
それで、ストーリーの緩急をつけるために、あえて戦闘の起こらないエピソードを作ってみたものの……
なんだか移動だけしている、つまらない話になってしまったと。
下書きを読んでみると、まあたしかに……?
なんか、起こったことを順番に書いた日記みたいな内容になっている。
たまにはいい気がするけど、K氏としては、純粋に「この話は面白くない」と思うらしい。
でも、キーキャラクターを絡める必須部分もあるから、省くに省けない。
あ……これは、もしかして。
いわゆる「説明会」をどう書くかって問題なのかな。
○○があって、△△があって、××があって、「今」にいたる場合。
書きたいシーンは、その「今」であって、背景や経緯じゃないんだよね。
でもそれを語らないと、「なんでその事件が起こったか?」がわからない。
かといって、それを全部書くと、地味でつまらない話が続いちゃう。
だからK氏のようなジレンマが生まれるわけだ。
でも、他の小説やマンガでも、そういう経緯の説明を、どこかで描いているはずだよね。
面白いと思った小説では、どんなふうに書いていたかな……?
そんな感じで、いくつかの作品を思い返しているうちに、気づいたことがある。
たぶん、面白いと思う小説は、『説明回』の書き方も上手いんだよね。
ぱっと思い出した、ある小説の『説明回』は、こんな感じだった。
主人公がとある闘いを勝利した結果、「その後どうなったか」を語る『説明回』で。
あえて主人公から語らせず、『主人公の周りにいる年上キャラ』同士の会話がベースになってた。
A「あいつ、○○に昇格したらしい、とんでもない奴だ」
B「俺は……あいつならやると思ってたぜ」
ここで、Bはこれまで主人公に無関心な態度をとっていたが、実は出ていった息子の面影を重ねていた、というエピソード描写。
(※ちなみに、あくまで構成がこんな感じだったということで、内容はアドリブでございます)
クライマックスが終わったあとの、閑話だけど、ここで語られた内容が、今後のストーリーの前提になるという「説明回」で。
それでも、ちゃんと楽しめたんだよね。
主人公の「すごさ」を、誰かが称賛してるシーンは、応援してる読み手としては単純に嬉しいし、視点チェンジによる新鮮みもあった。
他にも、時間軸を変えたり、あえて書かない部分を作って興味を引く要素にしたり、とか。
作品によって、いろんな工夫がされてるなーと、あらためて感じました!
さて、そんなわけでK氏の悩みの話に戻りまして。
問題の日記調エピソードがどうなったかと言いますと。
私「いっそ、必要なキャラクターとの会話に振り切って書いてみたら?」
K氏「会話……?」(頭をひねる)
K氏の小説の面白みの一つに、キャラの掛け合いがあるな、と思っていたので提案してみた。
漫才のコントのような感じで、会話劇で書いてみても面白いんじゃないかなと。
もちろん書くのは私じゃないので、今回もぺろっと軽く言っちゃいました。(笑)
そして──K氏は、悩みに悩みぬいて七転八倒しながら、第33話『クレーム対応』を書きあげました。
書き手の皆様は、『説明回』どう書いていますか?
もし工夫したエピソードなどあったら、ぜひお聞かせください!
逆に、読み手として「カッコいい」って思った『説明回』あったら教えてほしいです!
次回は「第16話:ミッションについて考える、その前に。」です。
またもK氏の癖大爆発なお話。




