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第1話知らない場所

初めまして偽物じゃないもどきと申します。

初めて書いた日記のリメイクのリメイクです。初作品なのでクオリティは低いかもしれません。

ご了承ください。

なんだか夢を見ていた気がする。

どんな夢かは思い出せないけど凄く大変な感じがする。でも薄っすらとしか覚えていない。

誰かが泣き叫んでいて誰かが大笑いしている。そしてその誰かの間には倒れている人もいる。

中々にカオスな夢だと自分でも思う。

…そろそろ起きなきゃ。

「…ふわぁ〜…あ?…え?」

起きたら全く知らない場所のソファーに寝転んでいた。

……もしかして僕、寝ぼけて此処に入ったとか?

いやいや、まさかね…って思いたいけど寝ぼけていたら何をするか分からないしなぁ…

そんな事を考えていると足元から可愛らしい鳴き声が聞こえてきた。

「ウミャ〜」

…もしかしてこの家の人かな?だとしたら謝らないと絶対に勘違いされる…!!

「す、すみません!!僕寝ぼけて此処に入ってしまって…!!だ、だから…」

反射的に頭を下げ、精一杯頭を回転させて謝罪を口にする。

「ニャ~」

でも声の主は穏やかな声色で近づいてきてスリスリしてくる。…スリスリしてくる?

頭をあげて足元を見てみると雪みたいに真っ白な垂れ目の猫がこちらを見上げていた。

「…飼い猫かな?」

辺りを見渡すとあの猫の寝床らしきクッションと猫用のご飯のお皿が置いてあった。お皿には綺麗な字で『タイナ』と書かれていた。おそらくはあの猫の名前だろう。

更に周りを見渡しているとカウンターらしき物や少し大きなガラス瓶があった。ガラス瓶の中には美味しそうなクッキーが入っていた。…クッキーは食べてはいないよ。

「此処…もしかしてお店だったりするのかな」

「此処は『ネコのクッキーのジュース』っていう売れない店長が経営している赤字だらけの店だ」

へぇ…赤字なんだ。てっきり内装が綺麗だったから黒字だと思っていたんだけどな。…あれ?

「……うわああああぁぁぁ!!!!?」

ヤバいヤバいヤバい!!!

お店の人がいるのに泥棒紛いの事しちゃった!!

「ごめんなさい!!ぼ、僕…」

「…一回落ち着け、俺は別にお前を叱ったりしねぇよ」

…テンパリすぎて困らせちゃったのかな。でもこの人が言ったように一回落ち着こう。

深呼吸をゆっくり数回繰り返して落ち着かせた。改めて目の前にいる人を見ると僕と同じ位の年齢だった。髪色は濃い水色で空みたい、ポニーテールの部分が魚のヒレ見たいな形をしてる。服は白のシャツの上に髪色と同じ濃い水色のベストと深い青色の短パンを着ていた。もしかして何処かの学生かな?

「落ち着いたか?…えーと、お前名前何ていうんだ?」

「え、えとえと…ぼ…僕は佐糖…クリス…です」

知らない人の前だと焦ったりどもってしまう癖がある。今すぐにでも直したいんだけどな。

「へぇ~?お前クリスっていうのか、俺はメカだ。…つかお前何処の国出身なんだ?やっぱコルックの国か?」

…コルックの国?

「あ…あの…」

「どうした?もしかして別の国か?」

「コルックの国ってなんですか…?」

恐る恐る聞いてみると、メカさんは目を見開いて固まってしまった。数秒後、メカさんの口が震えながら声を発した。

「おま…クリス冗談言ってるのか?」

「…えと…冗談…では……無い…んですけど」

またメカが固まってしまった。今度は石像みたいに完全に固まってしまった。

「……お前どっかの貴族か?国ぐらい誰でも知ってるぞ?…お前の家族とか友達は教えてくれなかったのか?」

……家族…思い出せない。母親も父親も兄妹でさえも居たかどうかでさえ思い出せない。

「分かんない…です」

「はぁ…?家族の事分かんねぇってどう言う事だよ?いねぇのか?」

「…家族が居たかも…僕が何処出身なのかもよく…思い出せないんです」

僕が小さい声で言うとメカさんはうーん…と頭を捻りながら腕を組んでいた。

「………記憶喪失…ってやつか?」

何分か経って僕が気まずくなりかけてきた頃、メカさんはその言葉を言った。記憶喪失…自分の今の状態を一言で表すと思うならばその言葉がピッタリなんだろう。

「…だと思います…」

ーガチャー

不意にドアが開くような音が聞こえた。その音が聞こえたのだろうか真っ白な猫…えっと…タイナ…かな?タイナが早足で奥に行ってしまった。

「おー、帰ってきましたよ~っと…タイナじゃねぇか」

「にゃ~」

…もしかしてタイナの飼い主かな。てっきりメカさんが飼い主だとばかり…勘違いする前に知れて良かったな。

「クソ雑魚体力ミジンコの店長おかえりー」

「ただいまークソ短気で女に間違われるメカ君」

「お?なんだ?やるか?」


キャラ紹介

佐糖 クリス(男)

記憶喪失中の男の子。少し人見知りだが優しい性格。

来ている赤いパーカーは暖かい為いつも寒いと感じなくてもついつい着てしまう。


メカ(男)

格好と見た目の幼さでよく女と間違えられる。そして女と間違えた奴は大体メカに殴られる。物心つく頃には親が居なかった。魚料理を見ると『我が同胞ぅぅぅぅぅ!!!』と叫ぶ。店長とは一応義理の親子の関係だが本人達は親友な立場で接している。


吉岡 照真 (男)

メカに付けられているあだ名は店長。祖父から受け継いだ店を経営しているが街の近くではなく森のド真ん中なので客が全然来ない。ちなみに副業もしている。

一応メカの義理の父親だが親友の様な感じで接している。

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