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馬鹿みたいに恋がしたい  作者: 川面月夜
幕間 番外お家デートLINE
90/183

幕間 5

幕間、その五です。

「……むぅ、どうして起こしてくれなかったの」

「あんまり気持ちよさそうだったものだから」

「むぅ」


 現在、時計は十六時を数える。即ち、二時間くらい寝たいな、を大幅に超え、既に終わりを感じてしまうような時刻となっている。

 欠伸混じりに布団をたたみながら、


「……変なことしてないよね」

「しようにもあの状態ではな」

「あ……うぅ」


 あの状態というのは、ボクがガッチリ飛鳥君をホールドしてしまった上にスヤスヤだったせいでどこも動かせねえよ、ということだ。

 うん、幸せでした、ほんとうに。

 だからまあ、この恥じらいくらいは甘んじて受け入れよう。


 ……飛鳥君よりボクの方がブレーキぶっ壊れてるというのは、飛鳥君の目にははしたないように映るのだろうか。

 と、ふと瞳を覗くと、ぷいと顔を逸らされる。……少なくとも、嫌がられているということは無さそうだ。


 安堵しながら布団を片し終え、二人してちょこんと床に座る。

 正確には、ちょこんと座る飛鳥君の上に、ちょこんと収まるようにボクがいた。

 サメのクッションを抱えながら座る様は、なんだかマトリョーシカを連想させる。マトリョーシカ。なんだか、将来の子供、とかにまで発展していきそうなので、あわてて想像に蓋をする。続きは帰った後に存分に堪能するとしよう。


 行き場をなくした飛鳥君の両手は、少し空を彷徨ってからボクのお腹の前で組まれた。


 ちょっと恥ずかしいけど、さっきまでもっととんでもないことになってたのだし、それに言及するのも、恥ずかしさの風船を割るようなものだから、触れないでおく。

 どうやら飛鳥君も同じようだ。

 超えてはいけないライン、というか、性的なことに触れないようにしているのだろう。抱き締めるとかは、多分純粋に愛情表現なのだ。

 ボクが寝ている時、胸とかお尻とか触ったりしないのは、そういうことなんだと思う。


「そういえば、何時まで居られるんだ?」


 前に吉川に来た時と同じく、つぼみさんのお家に泊まることになっているから、少しくらい遅くても問題ない。


「つぼみさんは何時でもいいよって言ってたから……八時とかかな? あんまり遅くにお邪魔するのも悪いから」

「そうか」

「あ、もしかして寂しい?」

「……」

「ボクは、寂しいよ」


 こういう時、女の子の方が甘えやすいのは得だなあと思う。男の子は意地とか色々ありそうだし。

 ボクにはボクで意地もプライドもあるけど、こういう時に甘えるのを阻害するようなものではない。


「……そうだな。俺もだよ」


 見なくてもわかる、穏やかな微笑を湛えて、お腹に回された手に力が籠った。


「……いい匂いだな」

「か、嗅がないでよ」

「……今のうちに睦美さん成分を補充しておく」

「……言い方ってものがあるよね? ……まあ、いいけどさ」


 離れることを思うと寂しいのはボクも同じだから、されるがまま、飛鳥君に身を委ねた。


 ……寝過ごしたことを口惜しく思ったというのに、似たようなこのシチュに異を唱えたりすることはないまま、また二人で繋がって頬を突っついたり、飛鳥君に座ったまま飛鳥君の方に向き直って、今度はこっちが匂いを嗅いだりしていると、気がつけば、もう六時くらいになっていた。


 高校生というのが、どれだけ馬鹿なのか、我ながらよくわかった。

読んでくださった方、本当にありがとうございます。

感想や評価、誹謗中傷でもくださると、作者は嬉しいです。

次回でもよろしくお願いします。


次かその次で幕間終わります。

ずっとイチャイチャさせてるだけだと無限に書いてられそう。

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