第七幕 相克相生双生相乗相対運命デュエルLINE 1
七幕です、よろしくお願いします。
私は、運命が嫌いだ。
運命。定められた運命。
覆すことは叶わない、或いは絶無に近い可能性を掴み取らねばならない、呪い。
この世に生を受け、初めて半身を目にした時のことを、私は覚えている。
赤子の身でありながら、それこそは運命と確信を得た生後一分。
私の全てとも言える運命を見て、私は思った。
ああ、これこそが、と。無論言語化したのは物心ついてからだが、そんなことをぼんやり思っていた。
だから、私は運命が好きだった。
運命こそは拠り所であり、全てだった。
それが転じたのは、高校生になって。あの憎き男に初めて体を許した時。股を滑る真紅の血を見て悟った。
己の運命を。
破瓜の血は、生き方を変えかねない劇物だ。その血を如何にして運命というグラスに注ぐか。それは女の子にとってはとても大きな意味がある。私だって、昔はぼんやりと、いつかは好きな男の人を作ったりもするのかなと妄想したものだ。そういった少女の夢を叶えるか、それが潰えるかを決めるのが、破瓜の血なのだ。
だから、私はその血を見て思った。
グラスに新たな血を注がねばならぬ、と。無論、その思いが芽生えた当時は、実行に移す勇気など全くなかった。しかし、あの手や舌が私の体を這うたびに、その思いは強くなっていった。そんな思いと、環境から来る姉への依存。それが、私をおかしくした。
そうして、私はあろうことか大好きだった運命を犯そうとした。その血でもって、私の生き方を書き換えるために。
けれど。私にはできなかった。
怯えきった姉の顔を見て。
血を流すなど、できるわけがなかった。
そして、私は逃げた。弁解することもなく。
だから、私に資格はない。あるはずがない。
いや、あっていいはずがないのだ。
読んでくださった方、本当にありがとうございます。
感想や評価、誹謗中傷でもくださると、作者は嬉しいです。
次回でもよろしくお願いします。
今回短くてすみません。
最近少し行き当たりばったりで書いてしまっていたので、再度プロット練るために木曜の投稿は休もうと思います。すみません…。




