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馬鹿みたいに恋がしたい  作者: 川面月夜
第二幕 途上運命前夜デステニーLINE
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第二幕 途上運命前夜デステニーLINE 11

第二幕、11話ですね、よろしくおねがいします。

 彷徨も、そろそろ終わる午後2時。


 この旅唯一の目的地を、ボクは目指し始めた。

 即ち、それは吉川東高校。飛鳥君の生く吉川に在って、飛鳥君の通う学校である。


 この時間であれば、まだ学校が終わっていないだろうから、鉢合わせる可能性は無い筈だ。

 歩くのも疲れて、バスを乗り継ぎながらそこへ向かい、程なくして到着した。


 吉川東高校は、辺りを田畑が取り囲む、自然豊かな高校……でもなく、取り囲む田畑をさらに囲む様にコンクリートの地が見え、ここでも田舎とも都会ともつかないどっちつかずの風景を見せる。とはいえ、体育の授業で外周を走る生徒などから発せられる熱は、渋谷のそれと変わらない。


 学校。校舎。見ていると、動悸が激しくなるのがわかった。あの時のリビングほどでは無いとはいえ、学校にも爆弾が一つある。……今は思い出したくないから、記憶の底にしまい込む。


 なんにせよ、この地は渋谷ではない。そう理解しているから、膝をついたりすることはない。

 この地は、渋谷では、ない。ここに、華月はいない。なら、あんなことは、起こり得ない。


 次第に、平静を取り戻していく。乱れた呼吸も整っていき、20分もすれば、校舎を視界に収めても異常はなかった。


「……大丈夫、ボクは、大丈夫……」

『……睦美……』


 果たして、その言葉に真実味を生み出す覇気が伴っていたか。それは定かではないが、少なくとも飛鳥君を前に醜態を晒す事態にはならなさそうだ。


 大きな安堵感が、ボクを呑んだ。そんな状態だったから、眼前の人物に、気がつかなかったのだ。


「あの……大丈夫ですか?」

「え、あ、だ、大丈夫、です……」


 その人物は、絵に描いた好青年といった感じの、吉川東高校の生徒だった。体育の最中、立ち尽くすボクをみて何事かと参じたようだ。

 顔立ちは、芸能人と見紛うくらいに整っていて、背も高い。肢体も引き締まっており、日々のトレーニングの程が伺えた。このままテレビに俳優として出ていてもなんら遜色ないくらいに見目麗しい少年だった。


「でも、何十分も立ち尽くしてましたし……」

「いえ、本当に、大丈夫ですので……」


 騒ぎになってはまずい。目的は果たしたのだから、早急に帰るべきだ。確かに側から見れば体調不良にしか見えないだろうが、実際はそうではないのだし。……多分。


「そう、ですか。暑いので、気をつけてくださいね」


 言うと、スタスタと外周を走りに戻って行った。

 ボクを一目見てその瞬間は、アルビノのボクを舐め回す様に見ていたが、それを表に出さず、取り繕って注意を促してくれた。なんとも、非の打ち所もない少年だった。


「これ以上ここにいたら騒ぎになっちゃいそうだし、帰ろうか、マホちゃん」

『ああ。そうしておけ』


 しかし、あの少年の体育着の名前。どこかで見たような……?

 そこには、確かに、こう記してあった。蓮城、と。



 回る歯車は、止めようもない。

 運命に、人の意思の介在する余地はない。

 時に抗う術はない。

 様々な思いを、様々に抱いたまま、その時はやってくる。

 来れり、9月31日。

 夏の終わり。秋の始まり。

 吉川東高校、文化祭。

 通称、あかね祭。

 その日が、やってくる。

読んでくださった方、本当にありがとうございます。

感想や評価、誹謗中傷でもくださると、作者は嬉しいです。

次回でもよろしくお願いします。


第二幕はこれにて終了。次からは三幕ですね。


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― 新着の感想 ―
[気になる点] あちゃーやっちゃった、こういう物語にありきたりな設定とはいえ、同じ遺伝子なのに外見のスペックをクソほど差を付けるとますますつぼみは内面ではなく外面100%で選ぶしょせんその程度のやつか…
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