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伝説の七人  作者: HITOSHI
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『伝説の七人』第2章希望への人選

第二章 希望への人選

1,「ヒデキ、いったい今まで何を研究してたの?日本の古代史の研究もしてたんでしょ?」

「アル!ま、まさか過去へ戻って日本の神々を連れ帰ってあのUFOに対抗しようというのか。」

「僕は古代史には詳しくないけど、日本の神話にはそんな神々がいたんでしょ。」

「なんでアルはそんなに日本にこだわるんだ。そんな力を持った神々なら世界中にいるし、世界中から集めりゃいいじゃないか。」

「でもね、あのUFOはなぜか日本にだけ現れ日本全土を焦土に変えた。これもたまたまじゃなく、何か理由があったんじゃないかな、自分の国で起こった事なんだから、自分の国で始末をつけな。」

アルのこの一言は湯川の心に大きく響いた。

後にこの一言が大きな意味を持つ事になるのだが、今の湯川には想像もつかなかった。

全くこの天才はなんという大胆な発想、論理的な思考の持ち主なんだ。

俺なんかの遥か上行く天才だな。

「わかったアル、どの時代へ行って誰を連れ帰るか俺と香音で人選しよう。」

「アル乗員は何人くらいがいいと思う。」

「そうね、僕たち3人含めて全部で10人ってとこかな、それくらいが一番いいチームワークが組めると思うわ。」

「僕たち3人って、僕たち2人だろ、誰か他に連れていく科学者でもいるのか?」

湯川は不思議に思った。

「ヒデキ、あんたいい加減に香音ちゃんの事を人として認識してあげな。香音ちゃんを含めて3人って事よ。」

アルの言葉に香音は湯川に頬を膨らませて怒っていた。

「だってこいつはAIだぜ居住空間なんて必要ないんだ。」

「僕にとって香音はヒデキ以上の友達だよ。」

「アル、大好き♡キュンキュン♡」

香音はアルを潤んだ目で見つめていた。

「わかった、わかった。香音じゃあ地下の宇宙船を改造して、下半分は食材の貯蔵庫と無限エネルギー核融合炉エンジンルームにして、上半分にコックピット、居住空間、医務室、転送室、食堂にしよう。フィットネスジムも必要かな。」

「もう昨日から改造は始めているわ、ジムは必要ないけどね。」

「香音は俺とアルが会う前から話をきいていたのか?」

「ううん、今日初めて聞いたわ。」

なぜ香音は俺たちの計画を先々知ることができるんだ。

「私は世界一のAIよ、想像力の違い。その辺のAIと一緒にしないで欲しいわ。ぷぅ~」

香音はまた頬を膨らませていた。

「じゃあ、アル出発は半年後という事にしよう。」

「あら、宇宙船の改造なら3ヶ月でOKよ。」

また香音が湯川の言葉を否定した。

「じゃあ、3か月後で。」

湯川は頭を掻いた。


2,「しかしアル話は戻るが、そんな日本を形成したような神々を未来に連れて来て、日本の歴史は変わっちゃうんじゃないのか?」

「ヒデキったらホント馬鹿よね、ミッション終了後に全員連れ去った瞬間に連れ戻せばいいだけじゃない。」

なるほどそんな簡単な事だったのか。全くこの天才少女の発想には驚かされっぱなしだな。

湯川は内心の動揺を抑えつつも、何事もなかったように香音に尋ねた。

「問題は人選だな、まずはあの反物質をベースにしたシールドを破れる武器をどうやって見つけるかだが。」

湯川はその答えをイメージしつつも香音に訊いてみた。

「そうね、やっぱり天皇家に代々伝わる3種の神器の一つ草薙のクサナギノツルギかな。」

やっぱり香音も同じ事を考えていた。

湯川も草薙の剣ならと思っていた。

「でも歴代の天皇でさえ見ることも叶わなかった3種の神器の一つをどうやって手に入れる?」

これも湯川の頭の中には計画が浮かんでいた。

「そもそも草薙の剣、元は天叢雲剣アメノムラクモノツルギ須佐之男命スサノオノミコト天照大御神アマテラスオオミカミの命を受けて、一首が山1個分もあろうかという首と尾を8つも持つ八岐大蛇ヤマタノオロチを討伐した後、ヤマタノオロチの体内から出てきた妖剣だから、スサノオが草薙の剣を手に入れた後連れてくれば、一石二鳥ね。」

それぐらい俺だってわかっていたさと湯川はほくそ笑んだ。

「そうだな、あの妖刀、剛剣を自在に振り回せるのはスサノオくらいだからな。」

湯川の言葉に香音が口を挟んだ。

「あらヒデキもう一人居るわよ。」

日本武尊命ヤマトタケルノミコトか。」

湯川は続けて語りだした。

「八岐大蛇を倒した時、スサノオは天照大御神からそのあまりの凶暴さから高天原タカマガハラを追放された身だった。

そのためスサノオはヤマタノオロチを倒した証に天叢雲剣をアマテラスに献上し、高天原への復活を果たした。

その後天叢雲剣は草薙の剣と名を変え、その後12代景行天皇が息子である日本武尊に託し熊襲征伐、東国征伐に向かわせた。日本武尊は見事草薙の剣を操りどんどん東へと攻め入った。」

湯川は一息つくとこう続けた。

「俺はヤマトタケルノミコトよりスサノオノミコトをチームに加えたがいいと思う。なんせあの誰も手を出せなかったヤマタノオロチを倒したんだからな。」

「バカねヒデキ、先に草薙の剣を携え東征しているヤマトタケルノミコトちゃんをチームに入れて、そんで過去に戻って、ヤマタノオロチを倒したスサノオノミコトちゃんを連れてくれば草薙の剣も2本、自在に操れる人も2人。

こういうのを二石四鳥っていうのかしら。」

またアルが口を挟んできた。

ギクッ、この子はまた俺の先を行きやがる。

「た、確かにアルの言う通りだ。これで伝説チームの2人は決定だな。」

湯川は内心のドギマギを隠しながら冷静を装って言った。


3,「となると、あの2人の乱暴者を制御できる卑弥呼さんの存在は欠かせなくなるわね。

人の意思を自在に操れる神通力を持つのは卑弥呼さんだけよ。」

今度は香音が口を挟んできた。

「これで3人か、神が2人神の力を持った人間が1人。後はどうすっかな。」

なんか俺に決定権は全然ないような…、湯川は思った。

「確認なんだけど、今回のミッションの目的は日本に現れたUFOを破壊して、光子ミサイルの発射を止める事、で間違いないわね、アル。」

「うん、そうね香音ちゃん。ワームホールが出現しなければあの給水器も出現しなかった筈だから。」

なんかアルと香音2人で全部決めてない?

湯川は思った。


「で、ヒデキの研究結果ではあのUFOの内部構造はどうだったと考えてるの?」

やっと俺の出番が回ってきたかなと思いながら、湯川はゆっくりと語り始めた。

「まあ、これは想像でしかないが、最初は小さな隕石だった物があの大きさまで成長した事を考えるとかなり詳細な設計図が組み込まれていたと思う。隕石の行き先がどんな惑星なのか、知的生命体は存在するのか、どんな事態にも対応するために、内部に防衛機能を有していたとも考えうる。」

「中心部分に光子ミサイルの発射管があり、反物質発生エネルギー炉も内部にあったと思う。」

「後、ウランとプルトニウムを吸収していた事から、内部はかなりの高放射能に汚染された状態だと思う。神は耐えうるとしても我々人間はガチガチの防御服を着ないと皮膚が解け落ちてしまうだろう。どんな防衛機能が備わっていたか、レーザー光線なのか、ロボットなのか、反物質を使った武器なのか、いずれにしろ防護服を着た状態で戦うのは非常に厳しいんじゃないかと思う。」

「ヒデキ、清明さんを連れてきたらどうかしら。」

香音が提案した。

「陰陽術を極めた安倍晴明か、清明さんが結界を張ってくれれば放射能やビーム等のバリアになるかもしれない。」

湯川も賛同した。

「清明さんなら式神を操り、太古の神を召喚する事もできるし、神レベルの活躍してくれるんじゃない。」

香音も歴史には詳しいからな。

「よ~~し、これで4人。」


4,「後はヒデキが好きな人選べ」

香音が偉そうに言った。

「う~ん、まずは役小角かな。」

「うんうん。」香音が頷いていた。

「役小角は修験道の開祖で、背中から大きな翼を広げ空を自由に駆け回ることができた。また常に鬼を従え山岳を猛スピードで駆け回る姿から、人々の天狗伝説の元となった。年老いてからは朝廷を軽んじる言動が目立ち、伊豆島へ流罪されたが、富士山で小角を見たとか、唐の国に居たとか、目撃情報が相次いだ事から、小角は瞬間移動の技を習得していたと思われてる。この瞬間移動は我々のチームに欠かせない力になるだろう。」

「アル異存はない?」

香音が尋ねた。

「小角ちゃんの瞬間移動は転送装置があれば必要無いんじゃないの?」

「転送装置は知らない場所には行けないけど、小角の瞬間移動はどこへでも行けたの。量子再生を利用せず、光に近いスピードで移動してたんじゃないかと思うのよね。」

「まあ小角は幼稚で無鉄砲な性格だったから、移動先に何があるか、どんな状態なのか、なんて考える頭はなかったんでしょうね。」

香音がそうフォローしたが、完全に小角をディスってる。

「香音ちゃんがそういうならOK!よ。」

アルはまた指で♡マークを作って了承した。


「後一人このミッションにどうしても欠かせない人物がいる。平将門公だ。」

「ちょっと待ってヒデキ、日本の古代史に詳しくない僕でも、将門ちゃんは祟り神だと聞いてるけど…。」

「いや、それは後世に間違った形で伝わってるんだ。そもそも平将門の乱は当時重税と重い労役で民衆は苦しめられていたにもかかわらず、朝廷と藤原氏は放蕩三昧だった。

それに激怒した将門公は、朝廷と藤原氏を滅ぼし武士がまつりごとを治める世の中を作ろうとして立ち上がったんだ。」

「でも平将門は朝敵とみなされ首をはねられたんだよね。」

香音が口を挟んできた。

「そうその首は京都七条河原にさらされたが、何か月たってもまるで生きてるかのように目を見開き、毎夜「俺の体はどこだ」とうめき、

突然高笑いしながら関東目掛けて飛び去った。

将門公の首が落ちた場所には鎮魂のため首塚が建立された。

その後関東大震災や大蔵省の移転など、首塚は何度も移転されようとしたが、その度に事故や死者が相次ぎ、将門公の祟りだと怖れられた。

でも実はその場所は東京の鬼門に当たる場所で、将門公は鬼門を封鎖する東京の守り神だったんだ。

その後東京は日本の首都として目覚ましい発展を遂げた。」

「なんかヒデキは将門ちゃんだけは特別にリスペクトしているようね。」

今度はアルが口を挟んだ。

「将門公の志と、日本を守ろうとした強い意志はこのチームに不可欠だ。」

「将門ちゃんは何か特殊能力は使えたの?」

「ああ、手のひらから火球を放ち、全ての物を焼き尽くしたと言われている。」

「アル、将門公を加えることに異存はない?」

「うん、香音ちゃんがOKなら。」

こいつらわざと俺をのけ者にしてないか、湯川は思った。


「よし、この6人で決定だ。後は食料と水の調達だが、この世界の貴重な水や食料を積み込むわけにはいかない。物が溢れていた時代へ戻って調達しよう。俺は2000年代がいいと思う。」

「ヒデキそうなるとお金が必要になるわね。」

湯川は腕を組んで考える振りをして答えた。

「自動クローゼットで当時の紙幣を作れるんじゃないか?」

「ゲッ、偽札使うつもり?ヒデキバカじゃないの。」

「地球を救うためなんだからそれくらいいいじゃないか。」

「全く、なんて下品な発想なんだか。」

香音にも否定された。

「アル、ご先祖様の遺品とかないの?」

「なんか、色々とあるわよ。アルベルト直筆の書とか絵画とか。」

「それを売ってWEBコインに変える事は可能かしら?」

「全然構わないわよ。」

「WEBコインなんて2000年には存在しないぞ。」

湯川は口を挟んだ。

香音は湯川を無視するかのように続けた。

「そのWEBコインで、今の世界では全く価値のなくなった貴金属を買うの。それなら2000年くらいなら相当な価値になると思うわ。」

「じゃあ、香音ちゃん僕を家に転送してくれる。ありったけの遺品を貴金属に変えてくるわ。」

「いいぞ~、何か希望が見えてきたな。俺はこのことを金田一長官に報告してくる。香音地球連邦本部に転送してくれ。」


湯川とアルの姿は消えた。

そして湯川の姿は地球連邦本部前の転送ポッドにあった。

「しまった!ジャージのまま来てしまった。香音もそういうとこ気付かないかな。」

仕方なくそのままの格好で湯川は長官の元へ向かった。周りの奇異の目に囲まれながら。

「やあ、タマヨさん、長官に会いたいんだが。」

タマヨとは長官のAIである。

「あら、湯川先生お久しぶりね。あの時の湯川先生の活躍は見事なものだったわ。長官も湯川君のおかげ、湯川君のおかげと事あるごとに言ってたわ。」

なんだろう自分の研究室を出ると俺はすげー尊敬されてるんだがな。

「ちょっと待っててね、長官に聞いてみるわ。」

「OKよ湯川先生、湯川先生と会う事は全ての業務に優先するそうよ、アハ。」


「湯川君入りたまえ。」

部屋の奥から金田一長官の声がした。

「失礼します。」

湯川は長官室をノックして中に入った。

金田一長官は相変わらずのよれよれの着物と袴、ぼさぼさの髪の毛に形の崩れたお釜帽をかぶり足元は裸足に下駄を履いていた。

「久しぶりだね湯川君、しかしなんだねそのラフな格好は。」

金田一は自分の格好を棚に上げて湯川の服装を指摘した。

「申し訳ありません、急いで来たもんで。」

「まあ、座りたまえ。コーヒーでも淹れさせよう。」

金田一長官も帽子を脱いで椅子に腰かけた。

「しかしあのUFO襲来の節はよくやってくれた。私がこうしてここに座ってられるのも君のおかげだ。」

「いえ、とんでもない、俺は地球を救うことができなかった事を今も後悔しています。」

「全世界の科学者が今、地球を元の姿に戻そうと研究を続けている。目立った成果は上がってないが、湯川君、君の事だ何か新しい発見でもあったんだろう。」

「それなんですが…」


湯川はアルとの出会いから、時間移動の事、古代の神々の力を借りようとしている事、古代から連れてくるメンバー等、今回のプロジェクトの事を全て長官に話した。

「なに~!、一体なんて事を計画してるんだ。」

金田一長官は驚愕のあまり髪の毛をかきむしった。机の上にパラパラとフケが舞った。

湯川は顔をしかめながら、3か月後に出発するつもりだと、このプロジェクトの了承を長官に求めた。

「勿論、OKだ。できるだけの協力はしよう。水や食料も必要だろう。なんなら人員の手配もしてもいい。」

「いや、長官、俺の宇宙船は乗員10人が限度で卑弥呼さんとか連れて帰ってこないといけないんで俺とアル2人で行ってきます。

それに今の世界の貴重な資源を使う事はできません。すべて過去で調達してきます。」

「そうか、ならちょっと待ってくれ。」

金田一長官は古ぼけたトランクをごそごそ探り、小さな巾着を取り出した。

「昔は非常に価値があったピンクダイヤだ。今は大した価値はないが過去の世界では役に立つだろう。」

湯川は巾着を受け取ると中身を出してみた。巨大なダイヤがピンク色の光を放っていた。

「ピンクダイヤってこんなきれいな物だったんですね。ありがとうございます。遠慮なく使わせていただきます。」

「しかし、そのアルフォンジーヌだっけ、その子は本当にアインシュタイン博士の生まれ変わりなのかね。」

「ええ、俺以上の天才です。お会いになりますか?」

「ああ、是非会ってみたいもんだ。」

湯川はアップルホンでアルに連絡した。

「アル、どうだいい貴金属は手に入ったか?こっちも長官からでっかいピンクダイヤをいただいた。」

「うん、僕も大きめのダイヤ5個くらい手に入れたよ。」

「じゃあ、少し長官に挨拶にきてくれないか?」

「ええっ!なんかそういうのめんどくさいなぁ…、ヒデキ一人でいいじゃん。」

「お前、そういう所はきちっとしとけよ。相手は地球連邦の金田一長官なんだぞ!」

「あはは、会っていくらも時間たってないのに仲良さそうじゃないか。無理せんでもいいぞ。」

長官は湯川に気を使ってそう言った。

「そういう訳にはいきません。長官には今までどれ程お世話になった事か、できれば長官にも一緒についてきて欲しいくらいです。まあ足手まといにしかなりませんが。」

「あはは、相変わらず君は毒舌だな。古代の神々に会うんだ、決して失礼のないように頼むぞ。」

「それがアルは俺以上に毒舌なんすよ。神々だってすべてちゃん付けなんすから。」

湯川は長官の耳に口を当ててこそっと呟いた。

「聞こえてるわよ、ヒデキ。あんたみたいなバカと一緒にしないで。」

うっ、アルに聞こえてしまった。湯川は焦った

「大丈夫かね君ら、くれぐれも決して古代の神々を怒らせるんじゃないぞ。」

金田一のこの心配はこの先現実のものとなるのだが、湯川もアルも全然気にする風ではなかった。

「で、なんだが、そのミッションが成功して給水器の出現を食い止めたとして、その世界では海は無事だったとしても、この今の世界ではどうなるんだ。ある日突然海が復活してるのか?それとも海の残った世界と、海のない世界が並行して存在するのか?」

並行宇宙パラレルワールドですね。パラレルワールドの存在はアインシュタイン博士も否定的でしたので、アルに何か考えがあると思います。」

「だよな、アル。」

湯川はアルなら何か理論的な答えを持ってるはずだと思った。

「ヒデキそんな事、実際時を超えてみないとわからないわ。でも無策って訳でもない、次元転移装置を稼働させて時間軸に乗れればまた相談しましょう。」

「だそうです。長官。」

「そうだな、ネガティブな事ばかり心配しても仕方ない。君たちを信用しよう。ある朝目覚めたら海が水で満ち溢れている事を願うよ。」

金田一は明るい笑顔でそう言った。

「ミッション途中でもその答えがわかったら一度報告に戻りますよ。」

湯川も明るく答えた。

「じゃあ、色々と準備もありますので、これで失礼します。」

本当は湯川は眠かった。今日はもう30時間以上寝てなかった。

「ああ、希望を持って朗報を待ってるよ。くれぐれもチームの命だけは大事にしてくれ。君たち2人を含め人類には欠かせない大事な人ばかりだ。」

湯川は長官と握手し、長官室を後にした。


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