雨上がりの夕焼けが
雨上がりの夕焼けが
こんなに綺麗だなんて知らなかったな
すっかり風も止んで
水の張られた田んぼが
一面の鏡みたいに
赤い空を映している
こんな映画のワンシーンみたいな風景
僕には似合わない
僕は足を止めて夢想する
ここにいるのが自分ではなかったら
どんな人がこの景色に相応しいだろうって
美しい人 綺麗な人 格好の良い人
元気一杯に駆け抜けていく子どもたち
希望に溢れる学生
手を繋ぎ合って歩く夫婦 親子連れ
夢や恋に破れて涙をこらえながら歩く人
泥だらけになりながらも
どうにか今日を終え家路についている人
どこか世を捨てているような孤高の一匹狼
うん
誰でも似合うな
一生懸命に人生を生きている
美しい人なら
この美しい風景には
誰にでも映えて
絵になるくらいに
僕が弾かれる理由は分かってる
何かしら理屈を捏ねて
いつまでも逃げてばかりいるから
だって でも なんで どうして
ばっかりにまみれているから
朝から降り続いた雨は
余計なものをサッパリ洗い流してくれたようで
僕を照らす夕日は
やけに澄んだ赤色で
一日の終わり際にわざわざ
見たくない部分まで照らして
暴いていく
それでもこの景色に相応しくなれるようにって
手は伸ばしていたいな
ずっと憧れて
ずっと本気で
いつまでも望んではいたいな
それが届かない夢だとしても
雨上がりの夕焼けが
こんなに綺麗だなんて知らなかったから




