鈴の音が聞こえる
リーン。
「なんだ?」
リーン。
「鈴の音?」
リーン。
「どこから?」
リーン。
「うるさい……」
リーン。
「うるさい!」
リーン。
鈴の音は頭の中で響き続ける。
リーン。
どれだけ俺がわめいても、鈴の音は鳴りやまない。
リーン。
「わかったよ」
リーン。
俺に返事をするかのように鈴がなる。
シャーン。
「……おまえのつみをかぞえろ」
シャーン。
なんだ?
鈴の音が……。
シャーン。
それにさっきの声は?
シャーン。
「おまえの罪を数えろ」
シャーン。
さきほどよりも、明瞭に声が聞こえた。
シャーン。
それにしても、何のことだ?
シャ……。
止まった?
「お前の罪を数えろ!」
目の前に黒のマントを羽織った、バカでかい鎌を持った奴が現れた。
「ちょうどよかったぜ!」
ズドン!
俺は奴に一撃を入れた。
リンリンリンシャンシャンシャン……。
まるで断末魔のような鈴の音を出して、そいつは消えていった。
「やったか……?」
リーン。
「ちっ」
リーン。
だめだった。失敗した。
リーン。
再び鈴の音が聞こえる。