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算数やってても結局乳にたどり着くワケさ

麺固めアブラマシマシヤサイマシニンニク追加みたいなものを期待しろ!

吐くな!食べきれ!

露出ブリンカー!前回までのあらすじ!


 西京ジャンは私立アブソリュート学園(エロゲ化を見据えて学園設定です)に通う17歳の普通の高校生!

 ある日、登校中に突然空から降ってきた石を握ったら何故か全裸になっていた!ワオ!驚きだネ!

 いそいそと服を着て1限目まで授業を受けたジャンは告白されたから行かなきゃと友人達を誤魔化し、人目のつかない旧校舎まで来たんだ。もちろん謎の石の研究の為だネ!

 そこでジャンはその日2度目の驚きを得た!ズボンのチャックから取り出した謎の石が、シガーカッターの形に変化してたんだ。ワンチャン彼のシガリロに吸い口がついてたネ!

 そこでジャンはその日3度目の驚きを得た!チャックを開けたまま恐れ慄いていたジャンの肩をトントン触る手の感触!ヌトっとしていて結構汗ばんでいた!

 そして、振り向いたジャンを待っていたのは眼前に迫る指先だった。




 俺の意識上にその先端が見えたと同時、あの感覚がまた襲ってきた。2月のあの日、風呂上がりにすっぽんぽんで母ちゃんと喧嘩して家を追い出された時のあの感覚だ。ちょうどコンビニから帰ってきた、隣の家に住む幼馴染の巻比ロイからダッフルコートを恵んでもらえなければ凍死するところだった。母ちゃん、お陰で得難い体験をしたよ。俺はあの日禁断の扉を開いてしまった。

 その日以来、家の中でこっそりしている裸コートの時の感覚が終わると同時、俺は再び全裸になっていた。

「キャー!!」

「ゾアァーー!!」

 研究を行おうと潜んでいた女子更衣室(今は使われていない、神に誓って本当だ)に叫び声が2つ響く。

 両方俺だ。しかし、潜んでいたのは俺一人では無かったようだ。

「Youは誰だ!」

 誰何する俺の目の前にいるのは緑色の布の塊だ。

「なんでカーテンなんかをまとっている!」

 よく見たらカーテンだ。なんか明るいと思ったらこの部屋のカーテンが外れている。梅雨入り前の気持ちの良い太陽光が部屋を満たす。すごい快感だ。

「ふっふっふ、私が誰か気になりますか?」

 カーテンお化けにしてはキュートなヴォイスが俺の耳朶を打つ。

 そして、

「その前に服を着てくれませんか」

 外からよく見える状態で全裸という危機的状況を俺は把握するのだった。



「さて、西京ジャン。貴方が服を着たところで、今朝から貴方が気になっていることを教えてあげましょう」

 俺は服を着たが、カーテンお化けは尚変わらず不動の構えだ。俺の御前だ、不遜だぞ。

 とはいえ、答えてくれるというのなら聞かなければなるまい。

「どうして母ちゃんは俺の服だけ別で洗濯するんだ?更年期なのか?」

「そんな家庭の事情は知りませんよ!?あと思春期みたいなノリで更年期って言うんじゃないですよ!失礼ですよ!」

「違うってことは…。はっ!その前に考えてた俺を中心にした世界政府でのハーレム政策の具体案を教えてくれるっていうのか!?」

「な訳ないでしょ!たわけ西京!オメーに落ちるよな女は皆無!テメーはいいとこ女の財布!」

 カヴァケ(賢明なる読者諸君なら分かっていると思うが、カーテンお化け(俺はずっとオヴァケと発音していた(カッコの中にカッコを入れるな))の略だ)は熱いライムで俺を罵ったため、ハアハアと肩(繊維生命体にそのような器官があるなら)で息をしている。

「貴方が今持ってるそれのことですよ!その…えっ、なんでシガーカッター?武器とかじゃないの?…まあいいや。そのシガーカッターの正体についてです。」

「何っ!?Youはこれの正体を知っているのか!?」

「ふっふっふ。ええ、そうです。傾聴することですね、先達の知識を!」

 繊維生命体なりのドヤ顔を見せたカヴァケ。なんで俺に教えてくれるのか全然分からないが、なんか教えてくれるのなら聞いておこう。怪鳥のポーズでいいんだっけ?

「変なポーズしないで下さい!」

「怪鳥のポーズしろって言ったのはそっちだろ!」

「傾聴しろって言ったんです!よく聞いてねって意味です!」

「分かったよ!小学生に言って聞かせるような言い方しやがって!舐めんじゃねえぞYou!」

「もう、何でもいいですよ…」

 トホホ顔(この短時間で俺は繊維生命体の表情が分かるまでにヤツを観察していた)になったカヴァケだったが、気を取り直して話し始めた。

「貴方が今朝偶然握ったそれはブリンクメタルといいます。もっとも、偶然握ったというのは貴方の主観でしかありません。貴方は選ばれたんですよ、クダンにね」

 選ばれしものの武器がシガーカッター?俺のトロサイズのプレミアムシガーに傷害未遂を引き起こしたこれが?

 ていうかクダンってなんだよ、妖怪か?

「よく分からんが、そのプディングメタルを作って森のケーキ屋さんで売ってる妖怪『件』に選ばれたのは分かった」

「プディングメタルじゃないです!ブリンクメタル!ブリンク、つまり瞬間移動をする金属だからブリンクメタルです。クダンについては後ほど説明します」

「何だって!?つまり、俺は瞬間移動をする金属に親和してしまったせいで、身体だけが瞬間移動し一瞬で脱衣していたのか!?」

「怖っ!いきなり理解しないで下さい!さっきまで小学生みたいな落ち着きのなさだったのに、何なんですか、クスリでアカシックレコードにでも接続したんですか!?」

「舐めんな!行間を読むのは得意なんだよ!」

「私が喋ったの、1行しか無いですよ!(※媒体によって異なります)」

「そしてクダン」

「そっちも理解したの!?理解力のカンスト!上限上げてないよ!」

「俺の理解力は無限大だ、安心しろ。このシガーカッターを見た時Youは武器とかじゃないの?と言った。Youがどれだけのブリンクメタルを見てきたかは知らないが、ブリンクメタルは通常、武器の形状を取ることが多いことが分かる」

「さっきまでの人返して!出会って30分も経ってないけど、この人の今の姿、不自然ですよ!」

「武器を配っているクダンが求めていることは何か?もろちん戦いだ。クダンはブリンクメタルの使用者、便宜上『ブリンカー』と呼ぶが、ブリンカー同士での戦いをさせようとしているんだな」

「なんか一瞬変なこと言いませんでした?」

「しかし、理由や報酬も無しに戦わせることはただ戦わせることは難しい。俺たちは何を目的に戦うんだ?」

「さすがにそこは分かりませんよね!そう、それはですね…」

「ありきたりだけど!何でも願いを叶えてあげるということだネ!」

 突然、俺の頭上から聞こえてきた声。俺は迫撃砲の着弾に備えて床に伏し、口を大きく開けた。

「ゾアァーー!!」

「キャー!!何なんですか!?急に五体投地して叫ばないで下さい!」

「こりゃまた濃いのを引いたネ。最後のブリンカーともなると運命力(ちから)が違うなぁ」

「ゾアァーー!!」

 未だ着弾せず。俺の心は今も戦場に囚われているのだ。

「というか、クダン!?まさか他の人が全員共倒れで私とこの人が最後の2人何ですか?」

「そんな訳ないよネ。そんな疑問を持つってことはキミ、1度も戦おうとしてないネ?ボクの権能の及ぶ81人全員が揃うまでは直接戦闘は許可してないヨ」

「ゾアァーー!!」

「いい加減にしようネ」

 迫撃砲着弾!ではなく、俺の頭を叩く見知らぬ少年。叫んでたから全然話を聞いてない。誰だ?

「リトルYou、ここにはカヴァケや全裸の不審者が出没する。危ないからお家へお帰り」

「カヴァケが何なのか全然分からないけど状況的に私ですか!?もう1人は自分のことだろうし!というか西京ジャン、その子がクダンですよ!」

「何っ!こいつがクダン!?」

「そうだよ、最後のブリンカー。81番目、つまりおっぱい(81を081と書いたときの語呂合わせだ!)の少年、西京ジャンくん」

「俺がおっぱい…?」

「記念すべき最後の参加者であるキミにブリンカーバトルの説明をしに来た訳だネ」

 そう言って薄く微笑む少年は、突然おっぱいと言ったとは思えないアルカイックスマイルを浮かべるのだった。

シガリロは小さい葉巻です。ジェントルマンサイズなのです。

あと邦子好き。

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