14歳のレン
遅くなってすいません。
「おはよう、レン」
「おはようにゃー、レン」
「おはようスカーレット、ソフィー」
俺がリビングに行くとそこにはもうソフィーとスカーレットの姿が。
俺が起きるの遅いわけではないが、二人にはいつも負ける。
というか二人とも早すぎる。
まだ5:00AMなのにそれより早くいる。
「朝の練習始めますよ、三人とも」
最近雇われた昔の母上の友達で、聖剣士のルシアーナさんだ。
僕とは職が似てるから母上がうちに来て面倒見てやって欲しいと言ったところ来てくれたらしい。
実際とても嬉しい。
なぜならいくら強い職の魔剣士でもうまく使いこなせれなければゴミ職同然。
来た初日は街を三人で歩いてきてというなんとも楽なメニューだった。
しかし道中二人をナンパする男がいたりして大変だったが、ルシアーナさんからはレンが全て助けなさいと言われたので僕が助けると、二人とも抱きついてきたりした。
後で聞いた話によると、精霊たちとは仲良くなって連携をうまくしないと戦いの時に息が合わないで、足の引っ張り合いになるから仲良くなるようにデートみたいなことをしたらしい。
僕はデートなんてちょっとした冗談だろと思って気にしなかったが、スカーレットは『はにゃわわ、、!』とか顔を赤らめてなんか変になってたしソフィーなんて顔を真っ赤にしてどっか行くしで大変だった。
「レン君、何ボーッとしてんのよ。もう5:00すぎてるわよ、朝稽古始めるわよ」
「わかりました。今日もお願いします、ルシアーナさん」
「今日はスカーレットが剣になってどれくらいダメージを与えられるか測ってみるわ。まずは魔力を通さないでその魔木人を切ってみて」
「はい。炎の精霊よ、汝、我に力を託し、剣隣てここに現れよ。黒炎刀!」
言われた通りまずは詠唱をし、スカーレットを黒炎刀にして木人を一回切ってみた。
95
100がこの木人はマックスなので結構高い。
「いいわ、さすがはメリー(メルムーン子爵の第一夫人でレンの実母)の子だわ。魔力が高いとは聞いていたけど基礎も高いなんてこんな逸材10年に一人のすがかもしれないわ。じゃあ今度は魔力だけ通して切ってみて」
「はい」
剣が耐えれる魔力量の7割で切ってみると
178
一応最大以上の値は出すが、耐えれないので跡形もなく木人は爆発する。
「威力が2倍近くね、なるほど。レン君、今どのくらいの魔力量で切った」
「7割ですね」
そういうと、スカーレットが本の姿に戻った。
一気に魔力を通すと剣の状態でも疲れて戻ってるらしい。
「7割で2倍ね。魔力を通す魔術式はどう組み立てたか見せてくれる?」
そう言われたので僕は魔法で机と椅子を土魔法で作った。
そして紙に書いて見せた。
「うーん、ここで結構消されてるわね。ちょっとここを省略してみて」
「でもそれじゃあ少し遅くなりませんか?」
「確かに魔力を通すのに少し時間がいるかもしれないけど今のままでは魔力を少し無駄使いしてるわ。少し長くなるけど、元々レン君は相当早いからこのくらいだったら大丈夫だわ」
「わかりました。スカーレット頼む」
「了解にゃ」
そう言って剣に変わった。
詠唱は省略しても大丈夫だが、少し剣でいられる継続時間が短くなる。
しかし、今はすぐに戻ってもらいたいので無詠唱で剣になってもらった。
「さっき書いた通りに魔力を流して」
そう先生がいうと僕は言われた通りやった。
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相変わらず木人は爆発する。
「うん、強くなったわ。魔力が通り切る時間もさほど変わってないわ、これからはこれで行きなさい」
「わかりました。次は炎属性の魔法を付与してやりますか?」
「レン君の魔力とスカーレットちゃんが大丈夫なら」
「ちゃん付けしないでにゃって何回言ったらわかるにゃ!」
「スカーレット、疲れてないか」
「大丈夫だけどソフィーも稽古やらないとダメだから休憩するにゃ」
「了解」
そういい、ソフィーの稽古の様子を俺はみながらやすみ、スカーレットはちょっとトイレって言って屋敷の中に行った。
「やっぱりソフィーはうまいなぁ」
さすがは各学年で一人しか手に入れられないという首席に入る人だ。
そのせいで、今は他の貴族から未来の嫁になってくれとか言われまくってるらしい。
そう思っていると
「はい、お水とタオル」
「おっ、ありがとうスカーレット。なでなで」
「ふにゃぁ〜きもちぃ〜」
僕が何かありがたいことをソフィーとスカーレットがすると撫でるようにしてる。
……本当はソフィーにはあまりしたくない。
理由は年上で俺よりも強い人の頭を触るのは嫌な気持ちになるからだ。
最初はスカーレットも嫌だった。
猫人族についての本をスカーレット(一応猫人族扱い)にあってから読んでみて、頭を触られるのが嫌いという一文をみてあまり触りたくないのだ。
しかし、思い切ってスカーレットに聞いてみたら『確かに嫌いな子はたくさんいるけど私わ別に気にしないにゃ』と言っていた。
こうはいうものの、最初触った時はすごいビクンビクンしていた。
その時はその反応が面白くて撫でまくったら涙目になっていた。
そこからはもっと優しく触ろうと心に決めた。
でも、俺が気にしていることがバレたのかわからないけど、スカーレットが僕が暇な日、1日触ってと言ってきた。
流石に1日は触らなかかったが3時間ずっと触ってあげた。
その後は昼稽古を受け、夕方は夕食を作るために直売所に食べものを買いに行った。
朝昼はソフィーじゃない侍女たちがご飯を作ってくれるけど、夜はなるべく自分で作ってる。
いや僕とソフィー、そしてスカーレットが1日ごとに交代してやってる。
「何考えてるにゃ、レン♪」
「ん?今日の予定だよ。この後勉強しないとダメだなーって」
「勉強かぁー。たまには山とかに探検しにいかない?」
「お父様が許すと思うか?」
「訓練のためと言ったら許してくれると思うにゃん」
うーん。
確かに訓練のためにいきことはいくが、勉強を疎かにするのは許されないだろうな。
まあ一応聞いてみるが、
「レン君〜今度は三人でやるよ〜」
そんなことを考えていら、どうやらソフィーの稽古は7割終わったらしい。
あとの3割は三人でやることにしている。
「よしっ、とりあえず行くそスカーレット。これが終わったら聞きに行こう」
「了解にゃん!」
とりあえず僕は目の前のことに集中することにした。