ーserpens loquiturー
ーー此処は彼等の範疇とは異なる何処かであり、そして「ヒトの話」を求めて止まない者が"彼"を頼る場所でもある。
『こんぱんは。暇を潰す為に来たんだね。じゃあ座って』
例えば、とかそう云う部類の、架空の人物と物語だ。
何せ君が求めたから今此処で作り出して話す事になった。君のテーマには添わせたつもりだよ。じゃあ聞き給え。
『適当なものだが少しでも暇潰しになると良いのだが』
ーー彼女の名前は"たかむらゆうか"。
2月21日が彼女の誕生日だ。或る処ではしーよんと名乗り、また或る処ではしおやという名義を使っている。
そんな彼女も、そろそろ25歳は過ぎた辺りだろうか。
彼女には生まれながらの難病があり、二十歳まで生きられないと言われていた。
だが奇跡は起こった。今、彼女は二十歳を超えて生きている。
そんな彼女も数年前に余命宣告を受けた筈………なのだが、今、25歳以上になった。
果たして本当に難病なのか?
よく自称する彼女は何処まで本当の事を語っていた?
嘘だったとしても、弁舌巧みに誤魔化せられる程だと知っている。
きっと奇跡的に治ったと、そう弁明すら出来てしまう。
ーーそして話すのは、全てのif。
だけどどれであっても彼女は自分の欲望で世界を滅茶苦茶にするし、彼女の巧みな言葉に魅了された女が集っているし、男すら魅惑の彼女に魅入られる。
たかむらゆうかとはそういう女なんだ。あな恐ろしや。
たかむらゆうかの絶大な支持者達は複数居るが、数ある内数人を上げれば…支那人の大学生、論文書いてた琥珀の瞳、旅団率いた書き手、聖なる夜の赤を愛する看護婦、亡霊と虫好き、昴星、甘い甘いあんこちゃん。
みんな共通点があった。それは協調性が恐ろしくあって、そして気に入らないなら全員でリンチする。嘲笑う。見下す。本人の目の前で悪く言うのを楽しむ。挙句ゆうかに至っては色々な嘘をつきまくるときたものだ。
そんな彼女達なんだ。なあ、こういう人間は如何思う?君は其れでも彼女達みたいな人間は好きかい。
そしてそのゆうかが、いやもう此処は侑ちゃんと呼ばせてもらおうか。
侑ちゃんがifの内で最も最悪となったものがあった。…そう、そうだよね。もう気付いている筈だ。『女神殺し』と呼ばれる様になる物語の話を。
例え理由があって、例え侑ちゃんが悪くなかったとしても、侑ちゃんはやってはいけない事をした。「相手の状態を把握してなかった事」と「生きる理由を奪ってしまった事」だ。
その為に、侑ちゃんが虐めた相手は自殺した。
なお侑ちゃんは自ら昔虐められていた〜だとか、友達が亡くなって〜と話していた。だが真偽は定かじゃない。
もしかしたら、侑ちゃんの性格上何処かひん曲がっていて実は虐める側だったりしてたのではないかって可能性は、確かにある。
そして侑ちゃんは、お嬢様だ。
先祖が有名〜だとか送迎はリムジン〜とかを皆の前で話す娘だった。
割と身元の割れる発言ばかりしていた。そして、何時寝てるのかすら分からない程特定の場所に居座っていたし、ほら、きっと今も或るゲームにべったりと張り付いているよ。多分、此のイベントが好きなんだろうね。
ほんの少しでも話せばすぐ分かるし、自ら世界中にばら撒いている。
侑ちゃんは大丈夫だろう。何せ、鍵を掛けているからね。
でも、過去の事は取り返しが付かないさ。
…其れで話はifに戻そうか。此れはゆうかという女が手を出してはいけない禁忌に触れて、ヒトの命や幸せを奪って自分のものにする様になってしまった、彼女の欲の果て。
いや果てなんて無いのかもしれない。ゆうかには、欲の終わりが見えないから。




