ーSanitatemー
『きらきら*』
『■■の■、(現バージョンの)ラストで■■ル■機の先端欠けてるのってもしかしてその先端で■電磁■リ■作ったから....???』
『胸筋……………』
『眉と口を変えるだけでこんなにも色んな表情が描ける』
7/05から7/07辺りまでの、ででんの呟きを辿り見ていた。
どうやらででんちゃんは混沌としている方が好きみたい♡
彼氏にするならそっちの方が好きなのかな?
……なんて、ででんーー張とはまた違った形で、乙女の回路をフル回転させている。
はぁ■■■さん■■■さん■■■さん■■■さん■■■さん■■■さん……………と、其の表彰は好きな人へ迫る乙女が如く甘い。そういう意味では、彼女もででん(張)と同じだった。
二人とも色んな意味で似ているのである。
「あっででんちゃんフォローしてくれてるー♡しかもフォロワー29人になってる!!増えたねー♡うんうん、いい事いい事♡」
画面の向こうの大学子女のアカウントを目に、独り言をぽつりぽつり、ぺらぺらと流暢に繰り返す。
其の途中で、可愛がっている動物に近寄られて、彼女は優しく撫で回す。
「はいはーい、ごはんかなー」
くぅん、と鳴いた飼い犬の潤んだ瞳に当てられ、彼女は顔を大変緩ませた。
「んふふー♡、待たせちゃってごめんねー」
ーー此れは、或る女の物語。
未来に『リンニレース』と呼ばれるようになった、彼女の、革命の日以前の物語となる。




