ーIpsa imago puellaeー
ーーあの違和感は当時の夜の内だけの出来事、以降の有夏の勢いは益々快進撃と化し、運命の女達の革命は失速する事無く進んでいった。
張も張り切って革命と強引な布教を有夏と共に始めながら、一方で自室に籠り■■■■の主神化に備えて更に設定を創り固めていた。
「で・い・ん・ちゃ〜ん!!♡♡♡」
ご飯持って来たよ〜♡♡と有夏が部屋に入る。食事を持ってきた、と言うよりは恐らく進捗の確認の為だろう。
「ねえねえでいんちゃん進捗はどうだい進んだ〜?」むいむいとDカップを張の頭と肩辺りにぐりぐり押し付ける有夏はさぞや楽し気な様子だ。
「あ、ちょっとごめんね」
そう言うと有夏は端末をさっと取り出し、操作し始める。画面には見覚えのある内容が。
とあるゲームの自分のデータを弄っているのだろう。
「あれ、姉ちゃん復帰したの?」
「うん。何かそろそろって思ってさ!…正直死んで欲しい位ムカつく奴の事思い出すんだけど、まあ死んでくれたしいっか!!ってねwいやー私達の為に死んでくれてありがとう!!犬死にだったね!!って言ってやりたいわー」
そんな事を言いながら有夏は張と共にケラケラと笑い、自分のデータを弄る。
「あっ、それ江津さんの描いたキャラクター!!」張がぱっと目をキラつかせて有夏のマイページを見る。
「そうそう!!この人も好きなんだよね〜」
有夏はく〜っ、と嬉しさを凝縮した様な表情を浮かべて話す。
「聖女ちゃんや匣の子ちゃんガチ推しだけど江津さんの描いたキャラクターみんな好き!!」
有夏と張はお互いに喜び合う。
「取り敢えずマイページの一言は「肩にちっちゃいジープでものっけてんのかい!」にしよう」
引き籠もる為のクランを作り、リストを一つ新しく替え、称号もメインに据えたキャラクターに合わせたものにする。
「あーあ、アイツの関係者もみんな死んでくれないかなぁ、アイツみたいに自殺とかでw」
一通りゲーム内の設定を変えた後、有夏はまるで張へ同意を求める様な様子で話した。
「分かるwアイツ死んだんだし身内も家族も全員死んでくれたら良いのにねww」
張も完全な同意の意思で返す。勿論、言葉は彼女自身の本意だ。
「あ、」
はっと有夏が立ち上がる。
「あのさ、■■ちゃん」
ーー…またあの呼び方だ。彼女が張をそう呼ぶ時、何時だって本気であった。
「……なに?」
張は少しだけ緊張した。
「■■ちゃん……さ、あのさ」
有夏の悦楽へ誘う眼差しが張を再び捉えた。食事が喉を通らない。張は、今自分自身が有夏へ視線を離す事は絶対に出来ないと確信する。
「もう…そろそろ……いいよね…♡」
ホゥ、と少しだけ生温かく湿った溜息を吐く。唇は心無しか艶を含み、胸は小さく揺れる。
ごくり、と張は固唾を呑んだ。
有夏は両股をもじもじとさせ、じっとりと汗が滲んで衣服が僅かに透けた。己の理想の想像で、いとも容易く悦楽に浸れてしまうのだろう。
ーーすると、有夏がばっと張を押し倒し、興奮した様子で語り掛けた。
ハッ、ハッ、と息を漏らしながら彼女はギラついた眼差しで張に訊ねる。
「ねえ…でいんちゃん、もう、そろそろ、しよう♡」
パッと見誤解を招きそうな光景だが、二人は其れを訂正する所の様子では無かった。
「もう私我慢出来ないの……■■ちゃんの見せてよぉ…………………♡」
有夏は張への期待を強く強く、孕んでいる。
しとり、張の脚に何かが滴った。




