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Dea Creaturae ーAc revelareー  作者: つつみ
Deinsophia
22/108

ーEt progressus in exitiumー

ーー其れからの張は早かった。SNS等で繋がりのある者達を呼び寄せ、有夏の見込んだ通りに、然し更に予想を超えて彼女は活躍した。

















…一方有夏は有夏で、SNSを通して親しく繋がりのある「餡」と「木兪」という二人の人物と直接接触して、そして青年は其の二人にも力を与えた。



「まじで……私達もC④さんやでいんさんみたいになれたんですか!?」

「えー!いいの!?私なんかよりもっと他にも…」

"餡"と"木兪"の二人は、信じられなさそうに驚き、そして少し訝しげにしていた。

「ほんとだよ■■さん!!あとりんちゃ………■■さんも!!二人も私やでんちゃんと同じになれたんだよ!!信じられないかもだけどほんとですっ!!ふふふw」

有夏は嬉しそうに微笑んで二人の向かい側に座っている。

「ほ………ほんとのほんとに、私なんか」

「■■さんだからだよっ!!私達四人で皆を引っ張って、でんちゃんの望みも自分達の望みも叶えましょ!!世界を思い通りにっ!!!」




………如何にも胡散臭そうに聞こえるが、有夏の力によって無闇な疑問も抱かぬ様に洗脳され操られていた二人には魅力的な言葉ばかりが駆け巡った。

然し其れでもまだ二人は有夏の言葉を完全に信じきる事は出来なかった。…だから有夏は二人へ対して力を行使する事を選択した。



「二人共、まだ…怖いですか?」

「…え?」

戸惑う二人を前に、有夏は少し近付いて、そして再度二人を誘う様な、甘い声。

















「どうか、私の目を見て欲しい。信じて下さい」
































すう…っと有夏の眼差しが二人を捉えた。

捉えられた二人は、息を呑んで、彼女と合わせるしか無かった。例え其れが己の人間性と引き換えになる出来事であったとしても。



自信に満ち溢れた表情を浮かべる有夏が、二人の目を見る。

孕んだ桃色。

有夏の目を見ると、ぐるぐる、脳の全てが彼女に犯されている様で。


ぐるぐる、蠱惑的な言葉達が、ワタ、ワたし、私タちの、アタま、ナ◆か♡

ナか◆ガ、イッ♡イッ■ゃ♡♡♡


ア♡ ア♡♡♡♡♡♡♡♡◆◆♡♡◆




ご■■ッ…チャ゛ヴ゛゛?◆◆キモ゛ぢ ■イ゛ッ









繧�a縺ヲ!





遘�#縺ョ鬆ュ縺ョ荳ュ繧堤官縺輔↑縺�〒!!

萓題干 繧�a縺ヲ!!!









ゆーかチ゛やン(わたしたちの)ユう 化゛ヂ ャん゛(頭を弄るのはやめてぇ)

















































































……もう間に合わなかった。彼女達の脳内で生まれた小さな悲鳴は、有夏が全て、全て潰してしまった。




「……うん♡うんっ♡そうだよねぇ♡」

有夏の桃色に当てられた二人は、もう都合の良い存在へと成り果ててしまった。

身も心も、有夏に堕ちた。


(思い通りになった♡)

有夏は高笑いを堪えて、張へと連絡を済ませる。

















スッスッ、と指を滑らかに動かす。

『でいんちゃーん♡そっちどう?』ポン

有夏からの文章への返信は、そう間も無かった。

『OK!!全部私達の思った通りに進んでるよ!!』ポン

『流石wでいんちゃん繋がってる人多いもんね~』ポン

『お陰で800人程は仲間確保したよっ!!:)』ポン

張の返信内容に、有夏は薄っすらとにたついた。



「あ、そろそろ■■も復帰しようかな」

そう呟いて有夏は端末の画面を変えた。画面が切り替わり、有夏達が繋がる切っ掛けとなったとあるソーシャルゲームの画面を開く。

「かなり久し振りだなぁ」

にっこりと微笑む有夏は、放っておいた間に戦友が減っている事に気付き、急遽募って69人に増やしておいた。

(でんちゃんより少ないけどここから引き込むのも有りかな)

「……()()()、きっと見てないよね。……「ありがとうございます!よろしくお願いします!」…よし」

新たな戦友への返しを書き上げ、ゲーム内の機能を使ってそう返した。

(これでよし)


有夏は気にせず、又は安心した様子で久々に復帰したゲームを遊び尽くすが、彼女が復帰し新たに戦友を募った事も、書き込んだ事も、全てを()が知るのは其れから4時間程後の事であった。

















































ーーそして本題に戻る。



張は自身のアカウントと繋がる800人近くのフォロワーに呼び掛け、時に一人一人を相手に有夏と、己の思想と目的を語り続けた。

張の必死で楽しそうな言葉の数々が魅了し、そして有志の協力者の殆どが彼女との繋がりを経て有夏達の下へと揃う事となった。









…そして、彼女達の行動から月日は経ち、202■年の某日ーー

























ーー精鋭兵の如く支持者が彼女達を仰ぎ見る中で、二人は視線を一気に集めていた。

「姉ちゃん…」

「で…んちゃん、ありがとう、本当に、ありがとう」

有夏は感極まった振る舞いを行い、表情を浮かべ、募った者達の前で張の手をぎゅっと握った。

「私達の理想を創りましょう」


そして、二人の言葉を始まりとし世界が彼女達に侵される時が来てしまった。

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