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Dea Creaturae ーAc revelareー  作者: つつみ
Deinsophia
21/108

ーOmnes meus volui!ー

「ーーだから、■■ちゃんの■■■■ちゃんを、本物にしようよ」


甘やかで狂気的な、惑いの言葉を有夏は吐き出す。

張は、其の蠱惑的な響きに瞳を大きく潤ませる。









「ソフィ………■■■■ちゃんを?」

彼女の心臓が早鐘を打ち、乙女の震える吐息と共に言葉を出してゆく。そんな張の言葉は吐息以上に震えている。

「そうだよ。私ずっと夢見てたんだぁ ■■ちゃんの■■■■ちゃんが本物になってね、それで■■くんと■■■■ちゃんが一緒にくっついてくれる所ぉ♡」

有夏はまるで獣の様な眼差しで目の前の少女を捉えて離さない。妄言を(のたま)う其の唇に僅かな滴りを溜めて、とろっとろに蕩けた瞳はまるで欲情し興奮した女の様に。

「■■ちゃんも望んでるよね?私ずっとそう思ってたの。■■ちゃんの創作を知った時から■■ちゃんの崇拝者になっちゃったんだからぁ♡だからこそ■■■■ちゃんが現実になって欲しいし、だからこそ■■くんも本物にしなきゃね♡きっと公式は■■ちゃんの■■■■ちゃんの為に■■くんを作り出したんだと思うの…♡♡♡」

有夏の心は既に現実を見れなくなっていた。

「姉ちゃん………?怖いよ、どうしたの……………??」

流石の張も有夏の異常さに気が付いて一瞬我に帰るが、先程から脳裏をずっと有夏の言葉が何度も過り続けていた。


「怖くなんかないよ。私はずっとこうだったでしょ」

すす、と有夏の淫らな手が張の輪郭をなぞる。

「ちょw姉ちゃんってばwwくすぐったいって」

張は敢えて戯けて振る舞うが、有夏の桃色を孕んだ眼差しは背筋が凍る程に真剣なものだった。

「…………………………。」

















「…ねえ…■■ちゃん………私は……んっ……ぅふ、ふっ…本気なんだよ…♡……………!」

































有夏の眼差しは本気だった。

眼光は爛々と輝き、欲深な人間らしさを次第に強く孕む。

「ね…姉ちゃん……姉ちゃん………??」

思わずひくつき、怯えを見せるが目の前の()には最早通用しない。現実の境目を失った者は眼前の友が怯えている事にすら歓喜の震えとしか見る事が出来なくなっていた。




「私は何でも出来るんだよ?■■ちゃんの為にならこの力だっていっぱい使うよ。■■ちゃんの為に使うのと自分の為に使うのは一緒だから」

「ねえ…何、その………姉ちゃんが使える、その、力って……………」

張は有夏の得体の知れなさに震えてしまう。そんな彼女の態度を有夏は意にも介さぬ様な振る舞いで張の頬に手を添えた。

「これはさっきも話した通りだよ■■ちゃん。神様に選ばれたの。私、お陰で余命宣告されてた事なんか無かったかの様に難病も治っちゃった」

「治った、って…本気で言ってるの!?ほんとに治ったの!?…てか、神様とかさっきから姉ちゃんおかしいよ!!姉ちゃん、どうしたの!!?」

張は此れ迄の己の行いに対してさも普通の善人の様な振る舞いで有夏に詰め寄った。深い仲の相手の変貌に戸惑い、気が動転しているらしい。



「…■■ちゃんじれったいなあ、もう早く答えを出そう?……■■ちゃん、私の目を見てね?私の言う事にちゃんと答えて欲しいの」

有夏は張が逃げられない様に彼女の両肩をがしりと掴み張の瞳をじっと見詰め始める。

…有夏の瞳に愛おしい桃色が宿って、緩やかに狂い始めていた。

「な………に…………………………………♡」

張も怯えと抵抗を以て抗う中で、「有夏」の誘惑によって少しずつ心が瓦解し始め掛けていた。


























「ーーねえ■■ちゃん。■■くんと■■■■ちゃんを本物にして、■■くんと■■■■ちゃんを一緒にしよう♡」


「そして、■■ちゃんの■■■■■を本当に神話にしようよ、■■■■ちゃんは私のピスティス・ソフィアなんだから!!■■■■■は現実になるべき、■■くん推しの人全員に知らしめてから、世界の全てを平れ伏せさせましょ♡」



ーー有夏の淫らな舌なめずりがねっとりと湿り気のある音を立てる。

誰も彼女達に気付かない。有夏と張の二人だけ。

そして、狂った桃色が最高潮に達した。

























































「………うん♡そうだね!!姉ちゃんの言う通りっ!!!♡♡■■■■ちゃんを本物にしようね♡♡♡■■くんと一緒に♡■■■■■を現実にして、■■くん好きの人に知らしめてあげなきゃっ♡♡みんなが姉ちゃんや私達や■■■■■に屈服しなきゃ駄目な世界にしようねっ♡♡♡♡♡」

えへへ、えへへ♡と張は嗤い、有夏も満足そうに唇を歪めて嗤い合った。




ーー張の心は有夏と同じ愛欲に溺れた女の浅はかで破滅的な心へ変わる。強かった筈の其の心は遂に陥落するのであった。

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