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Dea Creaturae ーAc revelareー  作者: つつみ
Cyrphorn
13/108

ーQuis est homo, similis tibiー

真実の青と殉教の赤。


青は天の真実を司る色とされ、対する赤色は救世主が流した血の赤色を差すという。

















ーー………だが、彼が提示した二者はそう云う意味のものでは無くて、永遠に近い安らぎの中で死を認めるか、他者の幸福と生命を簒奪して生き永らえ幸福になるか。と云うものだった。


永遠に近く感じる程の安らかな死と、

他者の血と涙、怨嗟で染められた生。




生に最も縋り付く彼女は当然、"生きたい"という望みの為に他人を犠牲にしてまで自分が生き延びる方法を選んだ。


ーー…一種、箍が外れていたのかもしれない。

































理由としては先ず、彼女を筆頭に複数人がSNS上で何人か精神的に追い詰める事に該当する行動をし、挙げ句の果てには其れ等の行為によって遠回しに人を死に追いやってしまっていたからだ。

ーー精神の殺害はある種の殺害行為だ、と聞いた事がある。

其れだけですら人として逸脱してゆく可能性はあるが、もしかしたら彼女達は現実の方でも何人かに無意識の内にやっていたりしたのかもしれない。




………若かったから、と例え言われても若さ故の過ち、と片付けるには難しい。

知る限り、コミュニケーション中心のSNSでは匿名性故に人格が攻撃的になり、酷い事も平気で行える様になるという。

更に彼女達の出身、国籍から人間性を考察すれば、ーー同調圧力が強く、閉鎖的で、所謂内輪で完成されきっているとも言え、声…及び主張の大きな者が強力となり、感化された者達が取り巻いて影響されて似てくるという。


正に典型的な其れだったのだ。

ーー彼女達は、共通点一つの繋がりだけで人を死に追いやれてしまったのだ。

彼女一人だけなら罪の意識は大きくとも、共犯的に複数人で追いやった事で罪の意識は全員薄れている。


()()()、で人を殺したのだ。

























































ーー話は戻り、彼は言う。

『殉教とは君の流血で賄われる献身的かつ自己犠牲的なものでは無いのだよ。違うんだ。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。そうして賄われた他者達の犠牲が流血となって君の纏う物を染め上げる。』


『軈て、彼等の君へ対する怨嗟や憎悪が君に向けられてゆく。…だが、君はたじろぎもしない。()()()()()()()()()、君の仲間達も同じ共犯者だからね。よく考えたものだよ』




「違います!私は……………」有夏は否定し正当化しようとする。

『では君の中にある罪の意識は何故其処まで薄れているんだ』

「え、あ……………………」

青年に指摘され、彼女は自分の心を問うた。

…否。問う迄も無く彼女の中の罪の意識は介在しない。









運命の女達は多くの人間を手に掛けた事を悪い事とは欠片程も思ってはいなかった。

















































「あ…ーーこれ、貴方が態とやったんでしょ」

『そんな事までしていないよ?君は一々僕の所為にしなければ気が済まないのかい』

「違う!!私は貴方に責任を押し付けては」

『そして君は一々矛盾した事を言うね。何時か、幽霊の話をする癖に科学で証明出来ない事は信じませんって言ったでしょ』

「知らない知らない知らないっ……!!!」

『我儘な子供だね。そんな風に走って逃げても何も変わらないよ、此の今という事実は』

幼女の様に逃げ込んでゆく彼女に対して、冷たい大人の様に青年は話してゆく。

『そもそも僕は君が最初から殉教の赤を選び取るだろうと分かり切っていた。生に異様に執着するという事が君の言葉から読み取れてしまったからね』




『最初は()()が死に、君に生命をあげようとした。ーーだが無情にも叶わなかった。僕は僕達となりそして僕は君に対してあの手段を取った』

淡々と語りながら、青年の口元は楽しそうに歪む。

『どうせ安らかでも死は選ばない。君という存在は誰かを犠牲にしてでも生き延びたいと願い、善人だと振る舞う。裏では君という善人らしく、正義で他者を追い詰めちゃっかりと自分の受ける不幸を押し付けて奪うのだから。ーー最初から殉教の赤を選ぶ君を見通して、其の通りだった事に驚きなんてしないよ』


『さあ最期の時だーー君が()()()()である事を捨て、()()()()()()となる為の殉教だ』

奈落に(ゆーか)を捧ぎ、新たなる女神の孵化の礎とする為に。

『今僕は真実を以て君へ話した。君の最後の理性を破壊し尽くそう』









































青年の言葉は劇毒以上の言葉として有夏の全身に染み渡り、彼女の中に残っていた間違った人という欠片を溶かした。

彼女は、彼女達は、今を持って正しく薄情で無情な人間に、ーー美しくも残酷で悍ましい()()に変貌したのだった。


そして其の変化は、徐々に表層へと顕れ始めてゆく。

















































































有夏の脚がガタガタと震える。

「私が態と選ぶだろうと、思って…………?」

『そうだよ。君みたいな貪欲で悪意のある奴なら、選ぶだろうと思ってね』

外套の下の微笑みは仄暗い。




『君は此れからも、永遠に外れた倫理の儘で世界を我儘に統治してゆくんだ。()()()()()()()()()()()()


有夏に告げる青年の意図は悍ましい。









そう言って、霧散する様に消えた青年は何も後に残さず居なくなった。

へたり込む有夏の、彼女の今此の瞬間の変貌は我々では推し量れない。



不意に彼女は、俯いた先で大いに口元を歪ませて嗤った。

嗤う、嘲笑う、笑う、微笑う。


最期の砦(嵩町有夏)は正しく消え去り、逸脱した者(シーフォーン)として再臨する。ーー誰にも知られぬ秘密の様に。







































































ーーあーあ、なーんだ。そっか。私別に間違っちゃいないじゃない。


ふふ、うふふ……ふははははっ!!!!!私は正しい事をしたのよ!!!!!私はあれからずーっと正解ばかりを選んできた!!!私は間違っちゃいなかったんだ!!!!!!!!!!

あはは、あははははっ!!!ああ面白ぉい、ふふふっ、なあんだ、()()()()()()()()()()()!!



これからは■■んちゃんや■さん、りり■さん達と一緒に世界を牽引すればいいわ。

だって王冠は私達の頭の上にあるもの。




私達の理想を作りましょ!!!皆さん!!!!!!

■■■■ちゃんも■■■■ちゃんも、ぜーんぶ私のもの!!

で■■ちゃん!!私が■■■■■■を此の世に再現してあげる!!!あの世界は私達の理想だから!!


そしたら、創ってね。■いんちゃん。

■■■■ちゃんを、本物に!!!!!


■■くんと■■■■ちゃんが紡ぐ、■■■■■を知らしめてしまおうよ。




りり■さんの好きなキャラも、■さんの好きなキャラも、現実にしてあげる!!!!!!!!!!

うふふ…ふっふふ………ふはっ、あはっ、はははっ、あははっははっ、あはははは、はははははははははははははははははははははははははははははは!!!!!!!!!!









私達のやってきた事は何も間違ってないのよ。

これまでも、今も、これからも。

私達は正しい事だけを続けるつもりですから!!


正しい私達に大人しく平伏して従いなさい、弱い世界、選ばれなかった人間共。きゃははっ、うふふっ、ひひひひっ









































私達は、私は、永遠に此の世界の神になったのだから!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!





















































































Cyphorn END.

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