表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Dea Creaturae ーAc revelareー  作者: つつみ
Revolution
104/108

ーexspiravitー

ーー周年の宴が始まった。

懐かしむ者が集まり、或る者は素直に喜び、高村侑花は喜び狂った。張やミズノ達と一緒に。


また高村侑花は無職の状態であるのをいい事に毎日おかしな時間帯までゲームに明け暮れていた。SNSの方でも騒がしく呟き続けており忙しない。

端末やPCを活用してやっているから同時には進められるのだろうが、活動を見る限り何時頃寝ているのか不思議な過ごし方をしている様だ。



一応の推測として沙和は彼女がエンジニアの知識を活かして自動ツールやオートクリッカー的なものを運用しているのではないかとも疑った。

最早世代の古いゲームである■■■に壊れた異常者の様に、そして聖女ジャンヌダルクの名を冠したキャラクターにあんなに執着する彼女が■■■に固執し親の支援を受けられる中で豪遊せしめる。

経済面で多大な支援も受けられるだろう。我が娘可愛さから、彼女が生涯無職でも大丈夫な筈だ。其れ位の余裕があるから成し得るのかもしれないが、睡眠障害でも無い限りは…と思うとだった。



…人を死に追いやれる程の人間が睡眠障害になる程心が追い詰められる事はあまり考えられない。寧ろ自殺しようと仄めかせば取り巻きが慰め、そしてあっさり元気を出して今以上に騒ぐタイプの彼女の性格からして大体は予想が付く。

現にハッピーな事が立て続けに起きているだろうから超が付く程の健康な生活が送れてる方だろう。



ーー個人的に多忙である為二見を通さねば現状は知れないが、最近見た限りでは4日頃からC0@AYNの方では呟きが少ない。もしかしたら本性丸出しに出来るふせったーアカウントとやらか、或いは前に使っていたC4の方で彼是と「賑やか」にしているのかもしれないが。

















ーーただ、沙和も彼女を知る為に活動する内、彼女の「殉教の赤」の力の影響を知らず知らず受けてしまっているのか徐々に心身に悪影響が出始めていた。

飲酒もしていないのに突然吐き、悪夢を見続け、時折強い自殺願望に突き動かされそうになる。


"彼"を亡くした心の傷の延長でもあるだろうが、高村侑花という人物が今程目立っていない時はそうでも無かった。

彼女が最近になって目立つ様になってきてからだ。

































…だが、彼女の場合は意図していないとは言えない。

「私が楽しく幸せにしている様子を見せ付けてあげれば良いの。まざまざとね」

彼女は()()かに向けてフフンと笑いながら沙和達への報復方法を話していた。


彼女の力の他に、彼女自身が「幸せで楽しんでいる様子」を見せ付けて、身内を亡くした遺族の環境へ対する攻撃を向けた。

そう、自分が幸せであれば充分。

自分にとっても良い事であり、許せない相手への最高の復讐にもなる。

大切なものを失った状態の相手に対しては尚更効果は抜群と言えよう。

其処へ更に追い打ちを掛ける様にゲーム内ではおかしな位に毎日活発となり、明らかに定職に就いていない様子なのは分かるのに時代に取り残されたゲームに、まるで狂信者の如く阿呆な時間ずーっと張り付いては有意義な時間を無益に捨てる。

彼女の行為は自慰行為でティッシュに吐き捨てる其の行為とほぼほぼ同じだ。


侑花だけじゃ無く彼女の取り巻き達もそういう感じだろう。



「これで後追い自殺や心中してくれたらいいのに」侑花が軽く笑いながら小さく呟いた其の言葉を、僕は聞き逃しはしなかった。









『……………………。侑花。()()()()()()()が居るぞ』

ーーしまった。

「……溝鼠ですか。しかも貧しそうで汚い…不愉快でなりませんね……………殺しましょう」

青年の言葉に反応した彼女が端末を一旦置いた後、大きな刃物を持ち出して()探しをする。

鼠殺しと言うより、明らかに人間を殺す目的で使える代物だった。



()の様に表に出るか気配を察知するのが得意な相手以外にはそう簡単に見付からずに済む状態になってしまったが、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()彼に噛み付かれてはお終いだ。

僕は彼が恐らく猶予を与えてくれているであろう間に、急いで其の場を離れる事にした。









































ーー………………………………………………………………

ーー…………………………………………

ーー……………………


…………僕が残せたのは、()()()()

歪められ、都合の良い願望機へ貶められてしまった殉教の赤とは違い、まだ主の居ない超常。


…こうなってしまった今では、彼女(高村侑花)か、彼女を取り巻いている者に捕らえられてしまえば其の時こそ世界も全ても高村侑花達の思い通りになってしまう。

其の位大きな意味を宿してしまった。









(…だから………)


だから僕は()()に会いに行く。



暴威の限りに至らんとする存在を止められるとするなら、思い当たる存在といえば、彼しか居ない。

嘗て難儀へ慰めと応援をくれた者。

自ら買って出て共に乗り越えようと渦中に飛び込んでまで付いてくれた者。




其の願いに応えられなかったけれど…

もし今、彼女達へ強く感情を抱くのなら、今度は僕が力になるべき時だろう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ