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魔王に転生して女勇者に惚れました。  作者: キヨキヨ
第1章 魔王に転生
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第2話 魔王

「ん…」


閉じていた瞼をゆっくりと開く。


「どこだここは?」


目に見える景色は見た事が無い。

先程までいた白い空間とは全く違う。


光が上から差し込んでいるにも関わらず少し薄暗い。

それでもこの部屋が広いのは分かる。

目の前ーーと言っても目測では100m以上は離れた場所に大きい扉がある。


辺りは何にも無く、今俺が座っている椅子以外は殺風景な風景だ。

壁や床には何かの模様が入っており薄緑に光っている。


天井は高くゆうに10mはある。

真上にはテレビとかでしか見た事が無いシャンデリアがつけられている。


辺りを観察していると、大きい扉が重々しくゆっくりと開く。

扉から現れたのは人間だ。

いや、違うな。

正確には人間の格好はしているが背中には黒い翼が生えており額から角が1本生えている。


「魔王様、お気付かれましたか」


そいつは一瞬で目の前まできて膝をつき頭を下げ言ってくる。


チョットビックリ。

そいつは、どうやら女型らしい。

いや、女性か?


「あ、ああ。というか魔王様ってやっぱり…」


改めて自分の体を見てみる。

肌は特に変わらないんだが額には角が2本あり背中には特大な翼が縮こめられていた。


「魔王様どうしましたか?」


多分、部下であるそいつは不思議に思ってか俺を見てくる。

顔立ちは美しく、瞳は緑色だ。

髪は短く肩にはかからない程度。

そして、服なんだがどう見てもスーツだよね。

見慣れた服装に驚きつつジッと眺める。


なんか、体が凄いな。

出てるところは出ていてスタイリッシュ。

正直童貞野郎には目が痛いです。


「あ、あの魔王様。そんなに見つめられては…」


と、顔を赤らませる。

最高かよ。


「あ、悪い。で、えーっと…」


名前が分からない。


「私の名はニーズルです。この度は魔王様の側近に命じられました。以後よろしくお願いします」


ニーズルという名の部下はもう一度頭を下げる。


「ああ、よろしく。俺は光。中山光だ」


「はっ!光様!」


「あのさ、命じられたって言ってたけど誰に?」


「前魔王様にです」


「前魔王に?」


「はい。死ぬ間際私を召喚されて次に来る魔王の手と足となれと命じられました」


前の魔王に召喚か。

つまりだ、前魔王は俺が来ることを知っていたのか?

いや、違うな。

次に来る魔王が誰かと知らないが、自分が死ねば次の魔王が来ると予想していたのかな。


「因みに前魔王は何で死んだの?勇者と戦って死んだとか?」


「いえ、魔法の実験で自滅しました」


「馬鹿じゃねぇの前魔王は!!?」


自滅って。


「まあ、性格が色々とぶっ飛んでいたらしいですから」


「その跡継ぎで来た俺はどう言ったら良いんだよ…」


あの神も前魔王もロクなやついねぇな!


「あの、魔王様。魔王になられたばかりですが1つ報告があります」


「なに?」


「現在、この魔王城は勇者によって攻められています」


「ほんと、急だなおい!!」

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