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【十七、日常(改)2】

夕食の時間が近くなってきたのでみんなで食事をとるホールへときたカガリはホールの入口でコソコソしている二人に声をかけた


「ソラ、ツララ、どうしたんだ?入らないのか?」

「ヒィィィ!あぁ、カガリくんでしたか、驚かせないでください」

「シィー、静かにしろ。そして中を覗いてみろ」

「全く…なんだって言うんd………!?!?なんで?どうしてこんなことになってるんだよ!」


ホールにはナナコさん、、ではなくカレンが料理を作っていた。そう、カレンは絶望的に料理のセンスがないのだ。三人は昔食べさせられて大変だった苦い思い出がある。三人が死にかけた事もつい知らず、カレンは料理が好きだと言い作ろうとするので、いつも何かしらの方法で作らせないようにしていたのだが…


「みんな〜、ご飯だよ〜」

「俺お腹の調子がちょっと……」

「おいソラ、逃げるんじゃねえよ!!」

「そうですよソラ!パーティーのリーダーでしょう」

「今そんなこと言ってる場合じゃねえだろ!」


逃げようとするソラを止めているとカレンが扉から顔を覗かせていた


「なんだ、もうみんないるじゃん。ご飯だよ(ニコッ」


覚悟を決めて部屋に入ると、テーブルにはきれいに盛り付けられた料理が所狭しと並んでいた。そう、見た目だけはすごく綺麗なのだ…見た目だけは!カレンに導かれるままに四人は料理を囲むように席についた


「な…なんで今日はカレンが料理を作ったんだ?」

「え、聞いてなかったの?ナナコさんはギルマスと一緒に隣町まで出かけてるんだよ」


今の状態になった理由を知った三人は遂に覚悟を決めて料理と向き合った


「それじゃ、皆食べよっか!いただきま〜す」

「「「い、いただきます」」」


今日の料理はパン、野菜がたくさん入ったスープ、一口サイズに切った肉を香辛料で味をつけたものを野菜と混ぜたサラダだった。カガリはまずはパンをちぎって食べる。これは市販品を保存しているもののままだったので普通に美味しい。次にスープを一口飲むと、サラサラの見た目からは想像もできないほど濃厚な味が口の中に充満する。美味しくはないが、恐れていたほど不味いこともなかった。以前から成長したのだろうと少し安心しながらサラダに箸を伸ばして口へ含んだ。その瞬間、世界がぐるぐる回るようになり猛烈な吐き気に襲われた。辛い甘い酸っぱい苦いと口の中で味がコロコロと変化し、脳がその変化に追いつけなかったのだ。急いでジョッキの水で口内を洗い流し、吐き気を抑え込む。落ち着いてきて他のみんなを見渡すと、ソラとツララはまるで糸の切れた傀儡のように崩れ落ちていた。そんな中でもカレンは黙々と自分の分を食べていく。どうやらカレンの味覚は死んでしまっているようだ…,カガリはパンとスープだけを飲み終えると、


「なぁカレン、ちょっと食欲がなくてな、、もうおなかいっぱいだからサラダ食べてくれないか?」

「うん、いいよ!体調悪いなら早く休んでよね〜」

「あぁ、すまないなそうさせて貰うよ。ご馳走さま」


二人には悪いと思いながらも、その場から早々に退散した。部屋へ戻りベッドでくつろいでいると、バタバタと足音が近づいてきて部屋のドアが勢いよく開く。


「何ですぐに起こしてくれなかったんだよ!おかげでこっちはずっと見られながらで全部食べなきゃダメだったんだぞ」

「そうですよ!!それにカガリくんはサラダを食べなかったらしいじゃないですか!」

「まぁまぁ落ち着いてくれよ、二人とも……」


二人の怒りをなんとか沈めると疲れたのか二人とも部屋へ戻って行った。一日の最後で酷い目にあって、大変だったからか明日からどうするか考えているうちに、眠りに落ちていた。


冒険者たちの闘剣大祭への強化する日々が始まっていく

お久しぶりです黒鷺です。

冬休みやテストで投稿期間が空いてしまいましたが、まだまだ続きますので長い目で見ていただけると嬉しいです!

感想、ダメだし、アドバイスなど是非ご指導のほどよろしくお願いします!

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