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8.教育係

「…………………エルサ、何をやっている?」

「教育」



今俺がいるのは《クラシック》と呼ばれる酒場。

普段ならばダンジョンを攻略しに来たハンター達がダンジョンから帰って来て疲れを癒すために寄る場所。

決して人が正座をしていいところではない。

それなのに店の一角を陣取り正座をさせられている。

なぜこんなことになっているかというとそれは昨日の夜にあったことを話さねばなるまい。




======




「今朝あれほど言ったのになんでダンジョンに行ったのかしら?」



今俺はシークスと共にエルサの家にて正座をしている。

言われるまでもなく説教である。

この地獄からなんとか逃れようと策を労するが……



「あ、そういえば俺用事が……」

「コロス」

「ウス」



このザマである。

あぁ、エルサが超サイ○人2に進化している。

フ○ーザを即殺しできるレベルだ。




「シークスくん?なんでキミはこの男をダンジョンに連れ出しているのかな?」

「こ、こいつが連れてってくれってせがんできたんだよ!俺から言い出したわけじゃない!」

「な!?言い出しっぺはお前だろ!?俺が断っても無理矢理に連れ出したんじゃねぇか!」

「冗談は顔だけにしろ!」

「嘘もほどほどにしろ!」

「あんたら樹海の底に埋めたあと八つ裂きにするわよ」

「「………………(土下座)」」



エルサの目が禍々しいものになっとる………!

もし目ビームというものがこの世に存在していたら俺たちは消し炭になっているだろう。



「私だっていつまでも現状のままにするつもりはないわよ。頃合いを見て自力で稼げるようになってもらわないとこっちが困るからね」

「そ、それじゃ別に………処刑はよいのでは………?」

「このバカには常識が足りないって言ってんのよ」



バカの上に常識が足りないって、もうどうしようもない人間のクズじゃん。遠回しに人間のクズって言ってるよこの人。



「明日オウマを教育するわ。拒否権はなし」

「なぜに教育?」

「それじゃ拷問かしら」

「教育と拷問が同列の言葉になってるぅ!?」



どう頑張ってもその2つは結び付かないはずだ!

ってか明日拷問すんの!?



「とにかくあんたには常識を叩き込んであげるから。覚悟しなさい」



常識を叩き込むなんてセリフ初めて聞いたよ。




======




「まずダンジョンについての説明をしますか」

「オウマの正座は解いてやらないんだな」



てな感じで今に至るわけです。

一応表面上は教育ということになってるけど……………拷問はしないよね………?



「ここのダンジョンについてだったらシークスに教わったぞ」

「あんたねぇ、この世にダンジョンがいくつあると思ってんのよ。そんなんだからバカって言われるんじゃない」

「バカって言ってるのはエルサだけだろ!?」

「ダンジョンは主に5種類に分かれるわ」



綺麗に無視された!

ガイジュのおっさんに救いの眼差しを向けるが哀れみの目を向けられる。

子どもの純真無垢な瞳を正面に受けてもなお無視するなんて!それでも人間か!


俺の心境を他所にエルサの教育(?)が始まる。



「まず1つ目が緑地ダンジョン。これには森や川、草原、高原と複数のエリアが含まれているの。緑地ダンジョンは難しい地形とかは無いから初心者ハンターにも好まれやすくほとんどのハンターが利用しているのよ。生息するモンスターは獣類が多くモンスターの強弱のバランスもとれているからほとんどのハンター御用達ね。」



はぁ~~。



「2つ目が地下ダンジョン。代表例がこの村にあるあそこのダンジョンね。地下ダンジョンには洞窟系統も含まれる。ちなみに地下と洞窟の見分け方は洞窟が岩壁に接しているのに対して、地下の場合は地面から突出していることが多いからいろいろな土地にあるのが特徴ね。主に人獣類や甲殻類が住み着いているわ」



ひぃ~~。



「3つ目が海底ダンジョン。これは一番特殊なダンジョンなんだけど言葉のまんま海底に存在するダンジョン。本当だったら特殊ダンジョンの枠付けなんだけど海底なためあるアイテムを使用しなければ移動が困難だから上級ダンジョンとは別枠。そのためあまりハンターも積極的に踏み込もうともしない。モンスターは魚類に偏りがあるわ」



ふぅ~~。



「4つ目は遺跡ダンジョン。腐敗した村や神殿が対象になるけど……これはあまりハンターは行かないわね。逆にそういったところには財宝といった物が残されてるからトレジャーハンターが良く探索したりするわ。主に霊類の出現率が高いわ」



へぇ~~



「5つ目が上級ダンジョン。今までの4つの枠に入らないダンジョンが全てこっちに含まれるわ。火山、氷河などの天候や地形が影響力高いのが特徴。国外ダンジョンの大半が上級ダンジョンに当たるわ。モンスターの出現は獣類、人獣類から鳥類となんでもありね。上級者向けのダンジョンよ」



ほぉ~~



「ここまでで何か質問はある?」



一通り説明が終わると俺に質問があるか聞いてくる。


………ふむ。あえて言うとすれば



「ここのダンジョンについてだったらシークスに教わったぞ」

「なんで記憶が巻き戻されてるの?」

「あ、頭からプスプス音がする」



もちろん俺の脳が追いつかなかった。

処理がうまくいかず俺の脳が悲鳴を上げる。



「まああんたの脳みそはどうでもいいとして」

「なにをぅ!?俺の腕は10Lぐらいはするからな!?」

「オウマ、全く会話になってないぞ」

「ちなみにここは普通のダンジョンとは少し違うというのはわかる?」



そんなの聞かれてもわかるわけねぇだろ、バーカ。



「………………ここまでくるとあんたが哀れになってくるわ………」

「もう完全に頭が壊れてるな。ほい、戻れ(ボコッ)」

「はっ!?」



俺の頭が一気に覚醒する。

いったいなんだったんだ………?何も思い出せない。

とうとう本物の記憶喪失になってしまったのか。

そのわりには頭がすんごい痛いんだけど。いやマジで。嘘とかじゃなくて。


そんな俺を無視してエルサが話を進める。



「ダンジョンというのは管理人がいるのよ。それがダンジョン管理局。あらゆる国を跨いで存在している会社よ」

「会社?」

「いわゆる慈善事業ってところかしら。あらゆる世界のダンジョンを管理しているからその壮大さは計り知れないわ。でもそのおかげで安全確保は万全なのよ」

「はぁ~~」

「次にひぃ~~って言ったらコロス」



仮にも年頃の女の子がそんな軽々しく物騒な言葉を言っていいのだろうか。こんなにも頻繁に言われると流石に萎えてくる。

自分が原因というのは置いといて。



「で?なんでここにあるダンジョンは普通のと違うんだ?」

「…………………問題なのはあのダンジョンがこの村の敷地内にあるということなのよ」

「何が問題なんだ?」

「普通は街や村の中にダンジョンなんて有り得ないの。だいたいの街や村はモンスターを恐れてダンジョンから遠ざけた位置にあるから」

「それじゃこの場合はわざわぞダンジョンがあるところに村を建てたのか?」

「その前にダンジョン管理局の力が働いて村の建設は中止になるわよ。でもこの場合は違うの」

「村の中に突然ダンジョンが出現したから管理局も手が出せない、と」



なるほどね。初めて来たのがここだから知らなかったよ。



「流石にここまで言えばあんたでもわかるわね。そのおかげでダンジョンの権利は村にあるから収入源にさせて貰ってるわ」

「収入源?」

「まず村の中にあるから安全面は勿論のこと店を建てれば小さな村でもお金の収入は大きいわね」

「おかげで懐がホクホクだ」



笑いながら言うガイジュ。

それにしてもダンジョンを使って収入を得ているのか。うまいことを考えたな。



「…………あんたって金の話になると急にマジメになるのね」

「億万長者になるからな」

「あんたが言っても一生無理じゃないの?その頭じゃ……」



失敬だなおい!バカなことと商業は別モンだろ!

見てろ絶対に見返してやるからな…………!


そのあともいろいろと教育(?)を受け家に帰る。

そしてある作戦を実行する。

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