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元騎士様の奔放な冒険譚。~少年期編~  作者: 小匙
夢を見る少年。
8/38

父、少年達の牙に気付く。

初戦闘描写です。

 (何か企んでるみたいだな)


 三人は一度だけ集まり、何やら話している。

 大方、ケニーの浅知恵だろうが、作戦会議を終えた三人の表情を見て、アグートはその考えを改めた。


 (良いだろう。その作戦とやら、乗ってやろうじゃねぇか)


 今こそアグートは商人をしている身だが、アグニスが産まれる前はギルドでは少しは名の知れたパーティに所属しており、その思慮深さと敵の力量を計る目で、パーティの司令塔として活躍していた。


 万が一にも幼い子供程度の攻撃が自分に当たる事は無いだろうが、ケニーとバッカス、ロイの様子を見て関心した。


 (正解だ。それで良い)


 口角がつりあがるのを我慢しつつ、三人に声を掛ける。


「そろそろ始めていいか? 準備ができたなら、いつでも掛かって来なさい」


 その声を皮切りに、バッカスが単身切り込んできた。

 一太刀合いみえると、バッカスは一歩距離を作り、その場で構え直した。

 食いしん坊のバッカス。

 若干肥え気味のその体型からは考えられない程、足運びが軽い。


 此方の攻撃を受けきれる距離、そして年齢に対し釣り合わない程成長した彼のリーチを活かした絶妙な間合いだ。

 その間合いの取り方からも、真面目に修行を行っていたのが垣間見える。


「攻めて来ないのか? バッカス」

 

 挑発するが、乗ってこない。

 ケニーの入れ知恵だな……。


「なら、俺から行くぞッ!」


 手に持つ木刀を握り直し、バッカスの肩を狙った一撃を放つ。

 その鋭い一撃に、バッカスは反応が少し遅れたが、剣は防がれた。


 続けて二閃、木刀がぶつかる音が響き、しかし、バッカスはこれもまた防いだ。


 その時、死角から、ヒュンッ!という風切り音が聞こえ、振り返ると、ケニーが放った矢が此方に向かって来ていた。


 急所を狙ったえげつない一矢だ。


 しかし、アグートそれを難なく木刀で叩き落とす。

 アグートと一番近い位置でそれを見ていたバッカスはその隙を見逃さずに、剣を振り下ろしてきた。

 アグートは一瞬の攻防の中、予想していたそれをしゃがんで避け、ケニーの方へ駆け出――そうとした。


「……行かせない、よ!」


 バッカスは剣を振り切った勢いを利用し、一回転。

 見事にアグートの行方を阻んだ。


「……やるな。良い連携だ。……だけどな」


 (まだまだ甘い!)


 避けた際に拾った石ころをケニーに向かって投げ牽制する。

 矢を射ろうと硬直していたケニーは寸前で避けることに成功したが、完全に体勢を崩された。


 そんな様子を見たバッカスは動揺したのか、保っていた距離を一瞬にしてアグートに詰められた。


 アグートはバッカスが剣を持つ手に木刀で一打を入れ、バッカスは痛みに耐え切れず、剣を落としてしまった。


 後は、ロイのみだな……。とロイの方を向く。

 アグートは見た光景に目を見開いた。


 既に放たれていた魔法。

 石をケニーに投げた時にロイは放ったのだろう。

 アグートは一瞬の隙を突かれた。

 子供だから、と油断した。


 だが、防げないことは無い。

 ただ、木刀のみで倒すと決めていたアグートは内心舌打ちを打った。


 聞こえていた詠唱は初級魔法の『ファイアーボール』のそれだが、緻密なまでに込められた魔力。

 そして、それを完全にコントロールする集中力。

 仲間を信頼しきってこそ出来得る所業。


「おいおい、マジかよ」


 咄嗟の判断で木刀を魔力で包む。

 此方も石を投げたモーションは完全に立て直せていないが、アグートは崩れた体勢のまま木刀を力いっぱい振り切った。


 アグートの木刀はロイの放った火弾を捉えた。


「は、弾かれた……?」


 ロイは魔力を使い切ったのかその場にへたれ込み、敗北を悟った。

 

本当に本当に難しいです。

頭の中ではキャラが動いているのですが、それを上手く文章にできないのです。



ここまで読んでいただき、ありがとうございます。

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