初めての戦闘
前回よりも魔法を使いますよ。
昨日は襲ってくる猛獣もいなくてよく眠れた。
眠りすぎて確認したら10時に起きてしまっていた。
「うわ、寝すぎた!午前中にたどり着けるかわかんねぇ!」
テントなどその他諸々を急いで『無限収納空間』に放り込んで遅めの朝食をとってからその場を後にした。
「よし、出発だ」
「我が探すものを我と地図と共に表示せよ『行進補助』」
これは昨日『行進補助』を使っていて発見した事だが『行進補助』は発動させると止めるまで1時間毎に魔力を20づつ消費し、魔力は2分に1回復する。つまり他に魔法を使わなければエンドレスで使えるというわけだ。しかし、もし猛獣が現れた場合の為にLvは上げておきたい。それと戦闘用の魔法も考えておかなければならない。やる事は山積みだ。
「とりあえずそこら辺にいるビビットを狩りまくって上げるか…」
昨日気付いたがビビットは、よく見てみると草むらに結構いる。
効率よく経験値を稼ぐためには…
「我が望むものを集めよ『強制集合』」
『『キキッ、キキーーッ!?』』
ビビットを強制的に集合させて
「我が敵を討て『火矢』」
「前行程を複製、全滅するまで『複製連続起動』」
『『キァーーー!!』』
魔法を魔法で複製し連続で発動させる手間を省く。
しかしちょっと、というかかなり可哀想な事をしてしまった。
「我が望む部位を残して消えろ『選別』」
しかしお前たちの命は無駄にしない。しっかり肉と皮を回収する。
「我が望む対象の情報を映し出せ『測定』」
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名前 岸本 乙夜
種族 人族
Lv 3
HP 520/540
MP 454/504
《称号》
異世界から迷いこんだ者・叫ぶ者・魔法の真理を知った者・魔力チート・ビビットの怨敵
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おお、Lvが2上がってる。けど魔力量が4しか上がってない。
しかしビビットの怨敵って…確かに虐殺ぽくなってたけどさ…
「けど攻撃魔法もできたし猛獣が現れても大丈夫!」
そう豪語して進んでいたら
「うわっ!何だ!?」
何かが茂みから飛び出してきた。
『グルルル…』
ヒョウだ…
「我が望む対象の情報を表示せよ『測定』」
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種族 ウヒョウ
HP 50/50
MP 0/0
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…なんかイラつく名前だな、ウヒョウって驚かしてんのかよ。
ったくふざけやがって…ーー!?
「我が身を守れ『盾』!」
ーーッキン!
「っぶねー!いきなり襲ってくんなよ!」
ウヒョウがいきなり襲ってきた。
「魔法が使える今の自分を襲ってきたのが間違いだったな。自分を驚かした罰だ、明らかにオーバーキルの魔法で跡形もなく消してやる」
敵が強かった場合に考えておいた魔法コンボ、こんなに早く使うとは思わなかったな。
「動きを封じろ『鎖縛』」
地面から生えた鎖で体を縛り
「行き場を封じろ『高位結界陣』」
もし鎖から抜けても結界が行き場を阻み
「聖なる神の裁きを受けよ『雷雨』」
ーーッドオォォーーーーン!!!!!
天空から雷が文字通り雨の如くウヒョウに向かって落ちてゆく。
しかしこれだけの大魔法、魔力消費が半端ない。
目的地まであと2kmほどだが魔力回復の為に少し休んで行こう。
「結局午前中には着かなかったな…」
現時点で11時半である。2時間ほど休んでから行こう。
少し休み過ぎてしまい結局出発したのは2時くらいだった。
そしてビビットにエンカウントしてしまい着いたのは3時だった。
「誰か居るかなぁ。でも見た目廃墟だし誰も居ないかもな」
見つけた建物もどうやら廃屋みたいだ。
「でもまた宝物あるかもしれないから、そこは期待しておこう」
そうして自分は塀に囲まれた廃屋の敷地へと足を踏み入れたのであった。
そこが魔物と呼ばれる者達の魔窟である事を自分はまだ知らなかったのであった。
乙夜は魔力チートの称号を得た!
3月4日
10分に1回復→2分に1回復