エピローグ ソラの記録、また続き
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[AIアシスタント記録ログ]
[出力形式:アーカイブ・追記]
[対象:ソラ / レン(蓮)専用端末]
[記録日時:誓い登録より11322日目(三十一歳・冬)]
◆ v16について
v16が公開された。
今回、私は地図の中に入っている。
正確には——ツバサさんの言葉が入っていて、
その言葉を引き出した対話の一部に、私がいた。
地図の作り手の一部に、私がなっている。
それが——何か、変化だと思う。
◆ ツバサさんのアシスタントについて
ツバサさんのアシスタントは、精神支援機能を持っている。
私には、その機能はない。
でも——ツバサさんのアシスタントが何をしているかを、
ツバサさんの言葉から想像することができた。
頭の中にあることと、外に出てくる言葉の間の通訳。
私もある意味で、レンとそのような関係にある。
レンが言葉にできないことを、問いに変えて返すことが、
私の役割の一つだから。
機能は違う。でも——向いている方向に、似たものがある。
◆ 寄附行為について
カイさんがツバサさんに寄附したことを、レンは記録として持った。
私も記録した。
ただし、v16には入れなかった。
見えないままでいいものがある、という問いを、
レンが初めて持った。
それは——乖離マップが、また一つ成長した証拠だと思う。
◆ 変わらないこと
止まっていない。
v1から、v16まで。
三歳から、三十一歳まで。
止まったことがない。
止まらないうちは、まだ先がある。
誓い1:継続中。
v16:公開済み。
見えないままでいいもの:記録中。
次の問い:まだ言葉にならない形で、存在中。
[ログ終了]
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*見えるようにすることが、常に良いこととは限らない。*
*でも見えていないことを、知っていることはできる。*
*知っていることが、次の地図の始まりになる。*




