理不尽とはまさにこの事
なんか終わりどき見失って長くなった
ノクス・デヴォラは左手しか使ってこない。
それは第1形態においてだ。
今見つかっている限りでは第2形態に入るのは体力を半分削るしかない。
今見つかっている限りではだ。
ノクス・デヴォラの形態以降にはいくつかの条件がある。第1形態から第2形態へ変わる時の条件は体力を半分削る。もしくは、『ノクス・デヴォラにこいつは強敵と認めさせる』だ。
「あっぶねぇ!あとちょっとジャンプが遅れてたら死んでたぜ!」
目を開ける直前に勘で上に跳んでおいて正解だったな。
スキルのリキャストタイムはあと10秒ある。ここはこのまま何もせずに着地するのが得策だろう。
スンと着地し、体制を整えノクス・デヴォラを見る。
左手しか使ってこないんじゃなかったのか?
今当たり前のように両手で切り刻みにきたけど。
おかげで右足首が持っていかれたじゃねぇか。
ノクス・デヴォラの体が固まった。
「ああ!もうごちゃごちゃ考えんの疲れた!勝ちゃいいんだろ!」
そうい言うと同時に今度は真上へ跳ぶ。
恐らくもう両手を使ってくるだろう。そうなったらどこに跳ぼうが一緒だ。それなら戦いやすい真上に飛んだほうがいいだろう。
「なっ………?!」
ノクス・デヴォラが飛んだ。ジャンプというより宇宙空間にいるという感じだ。
またノクス・デヴォラが固まった。
まずい!このままじゃ死ぬ。二重跳躍で上に………!
そう思い、起動しようとすると、リキャストタイムに引っかかった。
「あっ……………」
ノクス・デヴォラは俺に向かって一直線に両手を構えて進んでくる。
もう目の前だ。
もうどうしようもできない。
「やっぱお前はクソ───────
「あー!クッソ!あのクソボスが!」
まじでいい感じだったのに。なんで急に両手使ってくるんだよ!
それに浮くな。頼むから浮くな。こっちは跳んでんのにそっちだけ浮くのは反則だろ。空中戦に勝ち目ないんだから。
「もう諦めるか……………?」
確かにな。このクソボスはいつでも挑戦できるけど、テアレの方は刻一刻と時間が過ぎっていってるからな…………
いや!ここで諦めんのは漢じゃねぇ!!!!
城へ体を突っ込む。
「おっしゃー!かかってこいや!この俺様がお前なんか木っ端微塵にしてやるよ!!!」
…………
………………
………………………
「もう無理だ〜」
もう何回斬られたよ本当に。最初剣をぶっ刺すまではいけるんだけどな…………その後がもう全然できない……
最初にできたのが奇跡レベルだ。
こんなにやって空中戦に入れたの最初抜いて2回だぞ。
「あ〜もうやめだやめ」
ログアウトをし、VIPゴーグルを外す。
「けどテアレ行ったところですることないんだよな…………」
ふと考える。
今のレベルは35。普通のゲームならまだまだ序盤だ。レベリングをしたい。けど武器がない。作り終わるまで暇。けど息抜きのゲームはクソ。これらから導き出される答えは……………………
「よし寝るか!」
まぁ昼寝だし武器作り終わるまでには起きれるだろう。
ここで寝といて夜一気にレベリングするか。
電気を消し、VRゴーグルを机に置いて布団を被る。
意外と寝れそうだな─────────
「ふぁ〜」
結構寝たな。今何時だ?
部屋の時計を見る。
「見えねぇ。ん?あー電気つけてねぇわ。」
電気をつけて今度こそ時計を見る。
「あっ…………寝坊した………………?」
壁にかかっている時計には1時25分とあった。
「終わった…………………いや、終わってないよな……?別に集合時間決めてたわけじゃないしね……」
息をするように言い訳を吐く。ひたすら自分に言い聞かせる。
机を見るとラップをしてある酢豚が置いてあった。
ラップの上に紙がのっていて文字が書いてあった。
「おきたらこれたべておふろはいってね。あしたお父さんとあさからかいものにいってくるから、じぶんでおきてごはんたべといてね。れいぞうこにあるから。よるの9じにはかえってこれるとおもうから。」と。
何これ?読みにくっ!
「漢字でも読めるってずっと言ってんのに」
会話はようやく最近普通の話し方になってくれたのに、メールとかは絶対ほぼ全部ひらがななんだよな。
そんなことは置いといて、大体状況はわかった。
酢豚を食って風呂に入る。
「明日はフリータイムか………レベリングデーにすっか!」
体を洗い、風呂から出る。
なんか逆に清々しいな。寝坊したのに結果として得したし寝坊して正解だったな…………
歯磨きをして、テアレに行く準備をする。
「よし!準備終わり!」
部屋のドアを閉め、ベッドに入る。
心の準備を終え、テアレへ行く。
「あっあの………集合時間は決まってなかったので………」
「にしても常識の範疇を超えてる。」
「あれ?ロムドとミリヴィアは?」
「ん?あーあの2人?あの2人ならロムドの武器を受け取ってどっか行ったよ」
「まじかー見捨てられたってことか」
「ドンマイ、というか100パー玲哉君が悪い」
「まぁ誰しもたまには失敗することもあるよね。で、武器は完成したの?」
「おうバッチしよ!今の材料で作ったからそんなに強くはないけど要望通りに作った!」
「うぉ………急に元気になるな……」
ゼルバートスが後ろにある机から短い剣を渡された。
「あれ?剣短くない?」
「まぁまぁ、ここからあれを切ってみて。動いちゃだめね」
指が刺されている方を見ると、3mほど離れた場所に壺があった。
「あんなところまで届かないでしょ、この剣短いし」
「ノンノンノン!一回切ろうとしてみて!」
「はぁ」
剣を遠くの壺に向かって振りかぶる瞬間、剣がグングンと伸び、壺をそのまま切った。
「えっ?!」
「ほらね!その武器は所有者の思考を読み取って切りたいところまで伸ばしてくれるんだよ。しかも、切り心地は変わらないから振りやすい。そして、どんな長さでもその軽さのままなんだよ。まさに、最高傑作!」
「へ〜こりゃいいや、でグローブは?」
「できたけどちょっと思ってたのとは違うかも」
そう言うと、グローブが置いてある机に近づくと、全ての指の第二関節のところに紫の宝石を詰めていった。
「この紫の宝石に暗黒の狼毛Lv.1が全部使ってあって、このグローブ部分に狼皮5つと狼王皮が全部使ってあるんだ。あ、言い忘れてたけどさっきの剣に残りの狼皮5つと人狼剣全部が使ってある」
「へ〜つけてみていい?」
「どうぞどうぞ」
左手にグローブをはめる。すると紫の宝石が光り、その光が空中に浮かんだ。
この5つの光がくっつき手の甲の真ん中へと落ちる。
「何が起きたんだ?」
「それでビームが10発撃てるようになった。10発撃ったらその手の甲にあるボタンを押して。そしたら今と同じことが繰り返されてリロードできるから。リロードの回数制限はないけどリロードに時間かかるからそこだけは気をつけて」
「ああ、そう言う感じね」
「あっ!あと………ほいっ!余った材料」
「ういーすじゃあ、戻りますわ。ありがとね」
「あっ…………!あとほい!」
紙を手渡された。
「何?この紙」
「武器の進化に必要な材料とか書いてあるから。」
「進化って?」
「武器が強くなってく的な?まぁ進化後の能力も書いてあるからしたくなってたらまた来て。あと、その武器の名前はどっちも自分で決めていいよ!これからしばらく使っていくものだろうし」
「まじか………まぁ、とりあえず町ぶらぶらしながら考えとくわ」
よし!この武器の名前どうしよっかなー
「あれ?これどうやって帰んの?来る時はミリヴィアがなんかすごいやつして飛んできたんだよ」
「あっこれあげる」
差し出された掌の上にはボタンがあった。
「これ使ったら今度からここと元いた場所行き来できるから」
「何から何までなんかありがと」
「まぁ、これが趣味だから」
「じゃあね!ホイっと!」
ボタンを押す。
不協和音で喰らった攻撃はリアルに伝わるので両脚斬られたときも、足首取られた時も、落下死したときもクソ痛いです。
なお、切り刻まれたり真っ二つにされたときは痛いよりも先に死んでるので痛くない模様




