甘さ
更新遅れて申し訳ないです。17話は没案です。こちらが正規ルートとなります。
17話は忘れてくださって構いません。15話の続きとなります。
本日最後の授業の終了を知らせる鐘が鳴る。
「終わったー。疲れたー。」
なんて俺が言いながら体を伸ばしていると相馬がやってくる。
「じゃあ。行こう。」
「ああ。」
Nが何か言いたそうにしていたが、気付かない振りをして話しかけられる前にパッパと教室を出る。
歩きながら適当な話をしていると家に着く。
「ここが俺の家だ。」
「はぁ。」
「まあ、あがってくれ。ただいま。」
返答はない。
鍵は開いていたから、おそらく亜美はいるだろうと思い、亜美の部屋のドアを叩く。
「いる?」
「いるけど、何?」
「ちょっと話あるから、リビング来てくれない?」
「…。」
返答はなかったが、ドアが開き亜美は出てくる。
亜美の目が相馬を向く。
「その人誰?」
「ああ、こいつはs…。」
「はじめまして、塩谷相馬と申します。お兄さんにはいつもお世話になってます。」
「はじめまして。いつも兄がお世話になってます。海川亜美と言います。…。でお兄ちゃん何?」
「ああ、とりあえず移動しないか?相馬こっちだ。」
「…。」
亜美は無言で付いてくる。
リビングに着く。お茶をとりに行き出す。
俺が戻ってきて座ると亜美は話し始める。
「それでお兄ちゃん、何?」
「話すのは俺じゃない。相馬から話があるって。」
「?塩谷さんから?何でしょうか?」
「暗号の件です。」
「…。」
「あなたは暗号で海川君、勇樹君に味方だと伝えていますね。これはどういう意図がお有りなのでしょうか?」
へー、そうだったんだなんて思っていると俺の頭が混乱しだす。どういうことだ。
昨日とは言っていることが違うじゃないか。急に心変わりしたのか?
そんな簡単に愛の力は破れるものなのか?何か破れるような事件があったのか?
俺の脳では解決できそうになかった。亜美の次のセリフを待つ。
「文字通りの意味です。私はお兄ちゃんの味方だよと伝えたかっただけです。」
「勇樹君からお聞きしましたが、昨日あなたは中山君と遊び、勇樹君を、言い方が悪いですが、見捨て、中山君側についたとお聞きしたのですが。」
「…。」
「話してくれないと分からないのですが?」
「…。」
亜美は下を俯き泣き始める。
途端に相馬は慌て始める。
「すみません。少しきつい言い方でしたかね。」
「…。」
亜美が泣いてるだけで何も言ってくれないとオロオロしだす。
相馬ではこの場を纏められないと判断した俺は亜美に話しかける。
「ああ、ちょっと落ち着いてくれ二人とも。亜美話したくないなら無理に話さなくてもいい。だけど、後悔する前に話せよ。そして、あまり困らせないでくれよ。」
「…うん。」
「これで終わりでいいよな、相馬。送るよ。」
相馬は良くないという顔をしていたが気付かないふりをする。泣かせてまで聞くのは裏切られた側でも兄として少し心苦しい。
「大丈夫だ。」
「こっちの方来たの初めてだろ、送るって。」
「大丈夫だ。一人にしてくれ。頼む。」
「はぁ、わかったよ。道に迷ったら連絡してくれよ。」
「ああ、お邪魔しました。」
そして相馬は家を出る際に誰にも聞こえないほどの声で呟いた。
「甘すぎるだろ。」
こここうした方がもっといいんじゃないかなどのアドバイス待ってます。
これが正規ルートです。あくまでも17話は没案です。
妹の行為に何か感じた人も感じなかった人も星とハートを押してくださると嬉しいです。