成功への道
今回は前話で言ったように正規ルート、12話の続きに戻ります。
没案の他人視点はどこかしらで出すと思います。
それでは本編へどうぞ。
その後、俺は無意識に飯を食い、シャワーを浴びてベットに横たわった。
そして、俺は夢を見た。
その夢では俺は復讐も何も成せずに失意のまま死んだ。母親も死んだ。自分で考えることを諦めて逃げてしまった結果であった。
俺はこの夢を見て涙を零した。この世界線での未来が怖かったのか不安だったのか定かではないが、泣いた。俺は暗闇を歩き母の寝ているはずの部屋に向かった。
そして話しかけた。
「お母さん、起きてる?」
「…ん、どうしたの。」
起きていたというより生きていた。
「…。やっぱいいや。」
「…それなら何で起こしたの。あと声が変だわね。」
「…寝てたからじゃない。」
「何かに怯えてるのかな?声が…震えてるわよ。」
「…。」
鋭い。この母に隠し事はできない。
「話しなさい。」
「もう大丈夫だって。」
「夜に他人を起こしておいて?」
「それはごめんって。」
「…。」
無言の圧力を感じる。
この際に話してしまうのもちょうどいいかもしれない。
「わかったよ。話すよ。」
「早くしなさい。寝たいんだから。」
それなら聞かなければいいんじゃないかと思ったことは秘密である。
そして俺は今までの出来事、親友だと思っていた男の裏切り、彼女の浮気から先程の妹との会話までを話した。
「こういうことなんだけどどうしたらいいと思う?」
「はぁー。聞いておいて言うのもなんだけどあんたね、それくらい自分で考えなさいよ。勇樹、あなたは一体何をしたいの?」
「…分からない。」
「あんたね…。」
「ただ一つだけ間違いないことがある。俺はやつらを許さない。」
「許さないって?」
「だから、奴のやったことを皆の前で暴露するって。」
「それで何になるの?確かに彼は社会的に死ぬかもしれない。でもそれだと、あなたも失っただけよ。あなたはそれで満足するの?」
「!」
気付かなかった。今まで奴を56すことしか頭の中になかった。
「もう一度だけ聞くわよ。あなたは一体何をしたいの?」
「…。」
何も答えられなかった。一人で考えるには難しすぎるのである。
「しっかり考えなさいよ、自分で。それくらい他人に頼らずによ。」
「…。おやすみ。」
「ん、おやすみ。」
母の部屋を出た。
「まだ甘いわね…。」
「?なんか言った?」
「別に。」
何か母親が言ったようだが聞こえなかった。何と言ったのだろうか。
部屋に戻り寝た。どことなく眠りにつけなかったが気づいたら寝ていた。
この母親視点はまだ書く気はないです。
次回が正規ルートか没案かまだわかりません。
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