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おいらんセミナー96
「それは誤解です。私は言わば我が国の伝統もののふ武士道の誉れ、潔さ清廉潔白さを愛でたいと言っているわけです」と菜摘は七瀬の言葉を否定した。
七瀬が非情に論う。
「あんたは美しい心の所作とやらで無数に咲き乱れた最期の徒花を見たい願望が強ければ、あんたの抱いている博愛精神とやらは極悪人の最期を見届け愛でる閻魔様か死に神のそれであり、その死に神の所作が美しい心の発露と言うならば、これはお見事と言うしかないわけだ。阿婆擦れさんよ!」
菜摘が否定する。
「それは誤解です。私は言わば我が国の伝統もののふ武士道の誉れ、潔さ清廉潔白さを愛でたいと言っているわけです」
七瀬が耳をつんざくように高笑いしてから言った。
「何が武士道だ。ふざけた事抜かすなよ、阿婆擦れが。この世に武士道など無い。再三言うがあるのは貪欲強欲玉虫色の謀り事しか無いわけだ。あんた本当に脳みそ狂ったんじゃないの、阿婆擦れさんよ!」
菜摘が繰り返し反論する。
「それも又差別的見解でしかないと思いますが、どうでしょう」




